サムスン重工業が22年期8544億ウォンの営業損失を記録した。
赤字幅は前年比58.9%改善されたものの、安値受注が影を落としている。
今期23年期は黒字転換し2000億ウォンの黒字を予想している。
問題は、資源高→スチール高=厚板高で採算性を悪化させた。
2020年の受注分が23年期に完成して売上高に計上されることから、まだ原価上昇問題は払拭されたわけではない。
さらに工員不足に陥り、製造が遅延している問題もある。受注船舶の受け渡しの遅延損害金は大きい。
これはベトナムから大量に臨時雇用している溶接工の経験歴不正などがベトナムで発覚し、韓国への工員派遣が大幅に遅れているもので、国内溶接工の賃金が上昇、コスト高、当然、韓国とベトナムの仲介業者の問題も絡んでいる。
サムスン重工業は昨年の売上高は▲10.2%減の5兆9447億ウォン、営業利益の損失は▲8544億ウォンだった。
日本の大手海運会社からの発注分も含め受注残は2年半分と豊富に抱えており、こうした問題が一巡すれば、利益も大幅に改善されることになる。
今年の売上高予想は8兆ウォンに大幅に増加する。営業利益も2000億ウォンを予想している。
また、受注も昨年の実績94億ドルより高い95億ドル(約11兆7000億ウォン)を予定している。
受注の過去最大は2021年の122億ドル(約15兆ウォン)、昨年の94億ドル(約11兆5千億ウォン)の2年半以上の受注残高があり、鋼板価格もすでに受注では変動受注としており、鋼板価格が利益に影響するリスクを回付する動きとなっている。
最近2年間の受注ではLNG運搬船が計58隻、122億ドルで56%の割合を占めている(1隻あたり平均単価2億10百万ドル)。
特に世界的に投資検討が活発に進行中のFLNG(浮遊式液化天然ガス生産設備)市場で3年連続の受注を目標としている。
ドイツでは、輸入した液化天然ガスを供給用の天然ガス化するのに船舶を工場化して、ロシアからのパイプライン供給の代賛を短期間で成し遂げている。
サムスン重工の天然ガスの海上LNG化施設は、カタールやオーストラリアなど海底ガス田であり、欧州から買い付けが大きく、液化施設は大きく成長するものと見られる。
日本の三井海洋開発もすでに3隻の納入実績がある。
↓2021年期は
韓国造船大手3社の2021年期の決算/現地報道参照 | ||||
| 売上高 | 営業利益 | ||
単位:億ウォン | 売上高 | 前期比 | 営業利益 | 前期比 |
韓国造船海洋 | 154,934 | 4.0% | -13,848 |
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うち現代重工 |
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| -8,006 |
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うち現代三湖 |
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| -3,072 |
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うち現代尾浦 |
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| -2,266 |
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| |
サムスン重工 | 66,220 | -3.5% | -13,120 |
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大宇造船海洋 | 44,868 | -36.2% | -17,547 |
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・現代造船3社の中間持株会社は「韓国造船海洋」 |
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