「世界初」の称号が欲しいだけ。韓国こじつけ「5G」開始の不毛さ
2019.04.08
4月3日に急遽、米・韓で始まった「5G」(第5世代移動通信システム)サービス。
この「5G」を世界で初じめて開始したという「称号」欲しさに不毛な争いがあったと語るのは、ケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さん。
メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』では、米・韓で開始された5Gサービスに関する話題とともに、日本で今後「Apple Card」が普及するためにクリアすべき課題についても論じています。
アメリカと韓国が5G開始で不毛な「世界初」争奪戦
今週、アメリカと韓国で相次いで5Gサービスがスタートした。
当初、韓国が4月5日、アメリカが4月11日にサービス開始とアナウンスしていたが、アメリカ・Verizonが急遽、4月3日に前倒してサービスを開始。
その動きを察知した韓国キャリア勢が、慌てて4月3日深夜にサービスを開始したと言い始めた。
韓国は、すでにショップの営業が終わっている時間にもかかわらず、
「世界初」の称号が欲しくて、無理やり深夜にイベントを開いて、5Gサービス開始をこじつけたに過ぎない。
まさに「世界初」を争う、不毛な5G開始イベントだったように思う。
過去の教訓を活かしたというわけではないが、今回は2020年の東京オリンピック・パラリンピックに焦点を当てすぎて、免許割当でもたついている間に、世界に置いてきぼりをくらった感がある。
しかし、アメリカと韓国の5Gは、エリアや対応端末も限定的であり、サービスも通信速度が速くなっただけに過ぎない。
日本のサービス開始は2020年春であり、他の国に比べて1年近く遅れることになるが、焦る必要はないだろう。
ただ、2019年9月にプレサービスを提供した上で、商用サービス開始が1年間、遅れるのだから、日本ではしっかりと準備をした上で、5Gのサービスを始めてほしい。
いよいよ来週(4月8日の週)に、5Gの免許割当が決まるとされている。
用意されている枠は10枠。3.7GHzが5枠、4.5GHzが1枠、28GHzが4枠といった具合だ。
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