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体に語りかける⑨

2018-02-27 09:18:34 | 自分でできる健康維持
体に語りかける⑨


クリニックを居心地のいい場にしたいと思ったもう一つの理由として、

自己治癒力を引き出す究極の場にしたいという思いもありました。

自己治癒力とは私たちの誰もが本来もっている、

自分で自分を癒したり治したりする力のことです。

どんなに弱いと思っている人でも、ちゃんと生きる力があって、パワーを与えられています。

そんな自己治癒力が注目されてきたのは、

先ほど説明した、遺伝子は受け継いだ情報で決まるのではなく、

環境によってどのようにも変化するという「エピジェネティックス」の考え方が大きく関わっています。


何にでも形を変える細胞を「幹細胞」といいますが、

この幹細胞をそれぞれの培地(培養液)に入れると、

あるものは筋肉細胞に育ち、あるものは皮膚細胞に育ちます。

つまり、まわりの情報や環境によって、自分は何になるべきか、というものを細部がわかっているということです。

ご想像通り、培地を劣悪な状況に変えると、がんの元である異形細胞ができあがります。

では、この異形細胞を元に戻すにはどうしたらいいと思いますか?

今の西洋医学では、がんを攻撃する抗がん剤を打ってがんをつぶすという手法をとりますが、

実は、培地にがんを抑制するようなケミカルな薬を入れなくても、

ただ単に、元のナチュラルな培地に戻しさえすれば、

異形細胞は元の細胞に戻るのです。


約60兆個からなる細胞でできている私たちも、

病気を治したいと思えば、

ナチュラルな場所、

つまり自分らしくいられる、本当の自分を出すのが心地いい場所に身を置くことで、

病気は改善するということだと思うのです。

これぞまさに、究極の自己治癒力を引き出す方法ではないでしょうか。

細胞でできている私たちは、もともと自分で自分を癒す力を持っているということです。

それに気づいて欲しい。

そんな思いもあり、このクリニックが患者さんにとって、

よい培地になるような存在になろうと思ったのです。

細胞本来の働きを信じるということは、

命のもつパワーを信頼している、

自分のことを信頼しているということと同じです。

ただ、いいエネルギーがめぐる培地に身を置くだけで、

体も心も満たされていく、

そのシンプルな法則は、これからの世の中で根づいていくといいなと思っています。


(「体に語りかけると病気は治る」 長田夏哉さんより)

体に語りかける⑧

2018-02-26 10:14:36 | 自分でできる健康維持
体に語りかける⑧


年をとったら病気の1つや2つは出て当たり前。

そう思ってはいませんか?

残念ながら、そう思ってる人は病気になりやすいと思います。

私たちは、どうしても老化が病気の原因だと思いがちですが、

そのような事実はないのです。

年をとることへの不安や心配が、生命エネルギーを滞らさ、

肉体に病気を生んでしまうことはあっても、

老化自体が生命エネルギーを滞らせることはないからです。


たとえば、閉経の10年間ほどにわたりあらわれる、女性特有の「」更年期症状」が、アフリカの一部の部族にはほとんど見られないと聞いたことがあります。

そこでは、閉経後の女性は知恵者として、次の世代に知恵を伝えていく役割があるというふうに、重宝がられる存在だそうです。

社会の中で承認されている度合いと更年期症状は関係しているのでしょう。

年をとると邪魔者扱いをされる、

若い人たちのお荷物になるなど、

自分を不要な存在に感じてしまいがちですが、

自分自身を尊重することで、更年期症状も薄らいでいくということなのかもしれません。

情報がたくさんある社会の中で、自分自身を信じるこたは難しく感じるかもしれません。

しかし、

「私は今を生きている」

「今、こんな風に感じている」

と、地に足をつけて生きていくことができれば、

社会の常識を鵜呑みにすることなく、

自分にとって必要な情報をきちんと取捨選択して取り入れることができるようになるでしょう。

医者のなかには、

「今まで常識としていわれてきたことのなかには、

実はおかしいものもあるのではないか?」

ということに気づいてきている人もいます。

しかし、白衣を着てしまうとどういうわけか

「データに基づいて理論的に説明しなければならない」

「患者さんに出ている症状を治さなければならない」

「わからないといったら医者として失格だと思われる」

というふうに、医者も使命感や社会的立場から、

常に「恐れ」と向き合っていて、

その「恐れ」を内側に秘めた状態で言葉や情報を投げかけたり、行動をとったりしてしまうのです。

医者の意識が変化するのを待っているだけではなく、

患者である受け取る側の意識が変わることで、

医療も新しいステップに進むと思うのです。


健康への関心が高い今の時代、テレビをつければ健康番組、雑誌をひらけば健康特集などあらゆるところで見かけます。

では、健康番組を見たり、健康特集を読んだりすると健康になれるかというとそうではありません。

なぜなら、メディアでよく目にする

「その足のしびれは、重大な病気が隠れているサイン」

「〇〇を食べると病気になりやすい」

「○歳を過ぎたら、腰痛に注意!」

といった情報は、「健康」よりも「病気」に意識を向けさせるものだからです。

それをまともに受け取って、

「そういえば、ときどき足にしびれがあるから病院に行ってみよう」

「〇〇を好んで食べていたから、病気になってしまうかも」

腰痛対策をしなければと」

と、

「健康になるには情報にしたがわなければならない」

という信念がつくられてしまうのです。

これはある意味、自分は「無力である」といっていることでもあります。

病院の先生の教えを守らないと病気になってしまう、
メディアのいうことを信じないと病気になってしまう…

その思考は、自分のパワーやエネルギーを信頼していないところから始まっている行動でもあるのです。

自然治癒力とは、私たちは誰もが本来もっている、

自分で自分を癒したり治したりする力のことです。

誰一人例外なく、

生きる力である自然治癒力を与えられている人間は、

本来パワフルな存在です。

しかし、メディアや医者の情報がすべてだと思っている人は、自然治癒力に気づきません。

治すには、医者にいわれたとおりするしかないという思い込みは、エネルギーの滞りを招き、治りもよくありません。

私たちは、無力な存在ではありません。

自分自身がもつパワーを取り戻すことができれば、

自然治癒力が働き、健康になれるのです。

そのためにも、もっと自分を信じて、自分を尊重する視点をもってください。

それが、健康になるために、

どんな情報や薬やサプリメントよりも大切なことだと思います。


(「体に語りかけると病気は治る」 長田夏哉さんより)

体に語りかける⑦

2018-02-25 08:15:59 | 自分でできる健康維持
体に語りかける⑦


子どもによくない考え方を植えつけていると思ったら、

なぜそうしてしまったのかを素直に伝えることが一番です。

たとえば、「早くしなさい」と怒鳴ってしまったとします。

そのときは、

「大きな声で怒ってごめんね。

お母さんは小さいころ、いつも『早く早く』って怒られていて、

そうしないと、また怒られてしまうんじゃないかという恐れがあるの。

だから、あなたにこうして怒っちゃうの」

などと、自分の恐れを伝えます。

「勉強しなさい!」といいすぎてしまったら、

「いつも口うるさくてイヤだよね。

お母さんの時代は、人から評価されることを気にして生きてきたからつい勉強しなさい、といってしまんの。

今勉強をしておかないと、

あなたがどんどん落ちこぼれてしまうのが心配なんだ」

と、親がもっている不安や恐れを素直に伝えればいいのです。

親は自分の恐れや不安をさらけ出して接すると、

子どもも建前と本音を使い分けずに、

裏表のない人間関係を築くことができるようになります。


私の思い出話ですが、あるとき、息子に心から謝ったことがありました。

私は小学校低学年から中学生まで腎臓病のため運動制限があり、

やりたかった野球をすることはかないませんでした。

そんな私も父親になり、息子を授かりました。

その息子が小学一年生のとき、少年野球チームに入部したのです。

というより、私が入れたようなものでした。

私はまるで自分が野球部に入ったような感覚になり、

息子が初試合に出られたときにはうれしくて泣いてしまったほどでした。

当然、自分が野球をすることで喜ぶ父親の姿を見てきた息子は、

「お父さんのために野球をしなければいけない」

という気持ちを抱いたことでしょう。

一度、4年生のときに「野球をやめたい」といった息子に、

「せっかく健康な体で恵まれているのに、どうして続けないんだ」

という気持ちを押しつけたこともありました。

私は息子の野球を応援しているといいながらも、

実は、自分が子どものころにかなえたかった夢を息子にたくているだけなんじゃないか。

そんな思いが芽生えて、その罪悪感は日に日に大きくなって心にのしかかっていました。

息子が小学5年生のとき、家族で旅行していたときのことです。

ふと、息子に強いてきた思いを解き放ちたいという衝動にかられました。

私は、ホテルの部屋で家族を呼び寄せ、みんなの前で謝りました。

「パパは謝りたいことがある。

パパはお前が野球をやって、試合に出たり活躍するわ姿が本当に嬉しかった。

自分が子どもの時できなかったから余計におまえに期待していた。

本当はもうやめたいんだろうなと感じたことも何回もあったけど、

それをいわれないように、いわせないようにしてきた。

パパの気持ちを押しつけてきて、ほんとにごめんね。

おまえのこと、家族のことが何より大切だよ。

ありがとうね」

息子にも伝わるものがあったのでしょうか。

これまでなんとなく感じていた違和感がふっと昇華したのかもしれません。

泣きながら「うん、うん」とうなずいてくれました。

私自身も自分を責めつづけていた気持ちから解放され、気づくと涙があふれていました。

いつのまにか妻も娘も泣いていて、

家族みんなが自分の中にある恐れや不安を手放すことの大切さに気づけた瞬間でした。


(「体に語りかけると病気は治る」 長田夏哉さんより)

体に語りかける⑥

2018-02-23 09:53:51 | 自分でできる健康維持
体に語りかける⑥


「人のために尽くしなさい」

「人が喜ぶような生き方をしなさい」。

私たちは子どもころからそういわれてきました。

しかし、自分で自分の価値を認められない、他者評価に生きている人が、人のために尽くそうとすると、体をこわしてしまうこともあります。

会社を経営している40代の女性は、腰痛と左の臀部(お尻)に痛みを感じて来院しました。

きついスケジュールのなか、仕事で海外に行き、重い荷物を運んでいたら症状があらわれたといいます。

「経営について何か大変に思ってることはないですか?」

とたずねると、

300人のスタッフを抱えて、やらなければならないことが山積みで困っているといいます。

本当はこじんまりとした個人経営で満足だったけれど、

自分の意図に反して経営が軌道に乗り、会社が大きくなっていったそうです。

「会社が大きくなればスタッフも増えます。

会社の重要なことも、ある程度スタッフに任せればいいとわかっていても、任せられるスタッフもいなくて。

毎日遅くまで働いて、もうヘトヘト。

スタッフが増えれば、スタッフの家族も養わなきゃいけないし、私ががんばらないとダメなんです」

つらそうに訴える彼女に、私は次のようなこといいました。

何か成功を収めると、周囲の期待はさらに高まります。

それは、本人の肩にのしかかり、心の中には、失敗に対する恐れも芽生えます。

そこに、任せられない、自分がやればいいなどと、「抱え込む」役割を背負ってしまうと、

それ以外のものも、どんどん抱え込むことになります。

誰にも頼らず自分でなんとかしなければならない。

自分が完璧なら仕事がうまくいくはず。

そんな価値観が、彼女の腰痛を引き起こしているように私は思えました。

自分の世界を隅々までコントロールしているような感覚では、

自分も苦しいだろうし、この先ますます苦しくなるのではないですか、と。

「先生、まさにそのとおりです」

彼女はとても納得していましたが、その後、なかなか彼女の症状はよくなりません。

それは彼女自身が理解していました。

「本当にそのとおりだと思うのですが、なかなかそんな自分を心から受け入れられないのです」

頭で理解することと、心で感じて受け入れることはまったく別のことなのです。

そもそも、なぜ意図に反して会社を大きくしたのかとたず尋ねると、

がんばってくれているスタッフのためにも、会社を成長させたい、

スタッフの生活を安定させて喜んでもらいたいと思ったからといいます。

彼女自身は、 "人に喜んでもらいたい" という他者貢献が動機と思っているのですが、

実は、 "まわりによく思われたい" という考えが軸になっている場合もあります。

本当の自分の気持ちに気づいて、それを大切に扱ってあげていれば、

"会社を大きくするという選択を断る"

ことだってできたできたはずです。

しかし、その選択をしなかったということは、実は、心のどこかで

「これだけやってあげているんだから、ちゃんと働いてくれるよね」

「あなたたちのために尽くしている私にもっと感謝して」

などといった見返りを期待していることもあるのです。

「人のために尽くすことはよいこと」ですが、無償の愛ではないことがほとんどです。

たとえばボランティア活動を積極的にされる方は無償の愛が動機と思っていますが、

心の奥底では

「自分は世の中で役に立っている存在だ」

「お金に関係なく施しをしている自分は美しい」

といった他者評価を求めていることも多いのです。

そのような人は、

「どうせ、みんないい人だと思われたいんでしょ」

などと自分のしていることを批判されると、

隠していた本心を見透かされたようで、怒りが湧き出てしまうんです。

本当に心から人を助けたい、誰にどう思われようとそれがしたい、

と思っている人は、まわりからなんといわれようと

「はい、そうですか」

くらいにしか思いません。

「助けた相手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう。

気にすることなく、助けつづくけなさい」

と、マザー・テレサはいいましたが、

他者評価ではなく、自分で自分を認めてあげることが、健やかさにつながります。


(「体に語りかけると病気は治る」 長田夏哉さんより)

体に語りかける⑤

2018-02-22 14:53:12 | 自分でできる健康維持
体に語りかける⑤


私たちは目標を立ててそれを達成することが良いこと、という社会の中で生きてきました。

しかし、その先 "どうしたいか" がないのです。

いい大学に入ったあと、就職したあと、素敵な旦那さんと結婚したあと、

自分自身を見失い、どうすれば満たされる生き方ができるのかが、わからなくなってしまいます。

両手首が痛いといって来院したと看護婦さんもそんな1人でした。

この看護師さんは2ヶ月ほど前に左手首が痛くなり、1週間前に右手首も痛くなったといいます。

診察すると、親指側の手首を通る腱に炎症が起こる、ドクエルバン病という腱鞘炎でした。

手首は創造性、柔軟性をあらわす部位です。

そこが炎症を起こすということは、創造的に生きていない、

やりがいを感じていない、自分らしさを発揮できていないという証拠です。

私が、体と心の関係、そして手に炎症が出ることの意味などをこの女性に話すと、

思い当たることがあって、看護師をやめようと思ってると話し出しました。

聞くと、若いころは自分なりに努力して、看護師になるという目標を達成し、

満足感でいっぱいだったそうですが、

いざ仕事をしてみると、毎日採血ばかり。

単純作業の連続で、これは本当に自分のやりたいことだったのかと、疑問に思ってしまったというのです。

だったら、何をやりたいかというと、それもわからない。

次の目標も立てずに看護師をやめていいのかと思うと、なかなか勇気が出ずにいる状態なのだといいます。

私は、その女性に、

「なぜ看護師になろうと思ったんですか?」

と聞いてみました。

すると、看護師になればお給料もしっかりもらえるし、

世間体もちゃんとしているから、という答えが返ってきました。

この女性に限ったことではありませんが、

私たちは社会的な評価を得るために何かをしなければならないと思っています。

社会的評価がよければ自分の価値も高まり、

社会的効果がよくなれば自分の評価は下がる、

と思い込んでいるのです。

ですから、この女性は安定した職業を捨てることで、まわりからどう思われるかが不安になり、決心がつかないでいたのです。

私がそう伝えると、うつむきながら、何かを感じているようでした。

私は続けました。

「同じように採血するだけの仕事をしていても、患者さんとのコミュニケーションを大切にしていたり、

そこに喜びを感じている人もたくさんいますよね。

あなたはそう感じなかった。

要は看護師になって何をしたいかというよりも、

看護師になるという目標を立ててそれを達成してしまったら、

目標がなくなってしまった。

仕事がつまらないことを採血のせいにしているけど、

本当は、自分はどう生きたいか、というところを考えなくてはいけないのではないですか?

次の目標立ててもそれを達成してしまったら、

また同じことの繰り返しですよ。

目標がないことを不安に思うのではなく、

自分は何をしたいかという願望をちゃんと見ていきましょう」

そういうと看護師さんは晴れやかな顔をして、


「そうですよね。

次の目標を探すのではなく、やりたいことを見つけてみます。

看護師をやめることに迷いがあったけれど、

それは正しいことなんだって肯定できました。

これからは、やりたいことを仕事にできるようにしてみます」

と、足取り軽く帰られていきました。

この看護師さんの中には、創造性を発揮する仕事ができないつらさ、

そして、繰り返す作業に怒りを感じつつも、

"目標達成することは素晴らしい"

という価値基準しかなかったため、

自分が満たされる生き方がわからなかったのです。

この方もきっと、本当に自分がやりたいことを見つけていくことで、

手首の痛みは改善されていくでしょう。

私の話に、医療従事者たちだからこそ腑に落ちることがあったようで、

その後、友人にも私のクリニックをすすめてくれるようになりました。

病気は悪者ではなく、自分が必要とすることを教えてくれるメッセージ。

そう理解した看護師さんの、いきいきとした表情が非常に印象的でした。


(「体に語りかけると病気は治る」 長田夏哉さんより)