草がともだち(まんがのえんがわ)

草むしりの仕事さえなければ、
と思いつつ、草むしりが嫌いではない。
でも草むしりから開放されて漫画を描きたい。

遠花火

2019-05-29 21:08:21 | お知らせ
   お腹に響く音がしたので出てみると、田圃の向こうに遠花火が見えました。
   私の写真の腕では・・・無理ですねぇ。

 
     末遠いパノラマのなかで、花火は星水母ほどのさやけさに光っては消えた。
   
     海は暮れかけていたが、その方はまだ明るみが残っていた。

     暫くすると少年達もそれに気がついた。彼は心の中で喜んだ。

     ・・・・・・

     「××ちゃん、花は」

     「フロラ」一番年のいったのがそんなに答えている。

                梶井基次郎・城のある町にて


   久しぶりに思い出しました。
   

天パだった頃

2019-05-29 02:47:50 | お知らせ
   
   ちょっと前になりますが、田村由美の「ミステリという勿れ」を読みかけたら面白くて、
   1~4まで一気読みしてしまいました。
   自分、理屈っぽいなと自覚してる人、同志を見つけた気がしますよ。

   主人公の久能整(くのう・ととのう)が天パっていう設定も、いい設定だなぁ。
   私も小学校から中学校の間天パだったので、
   整の悩みに共感。

   天パだったと言うと、“ウェーブ”とか“巻き毛”を想像して
   あら、いいじゃない~!と言われるんですが、
   私の天パは髪の一本一本がてんで勝手にねじれてよじれて、
   互いが互いを押しやって、どこまでも広がっていくので
   ツヤというものが全く無く、収拾がつかない。ほんとに悩みの種。
   つやつやの直毛にあこがれてあこがれて。

   直毛の髪は断面が丸いけれど、天パの髪って断面が扁平なんですよ。
   なのでくねくねと回ってよじれるわけです。
   一本の髪が太くなったり細くなったりして見えるのもそのせいです。

   私の場合、ストレスのせいだったと思いますねぇ。
   父が成績至上主義の泣く子も黙るスパルタ教師だったので、
   文字通り、ご飯ものどを通らない状態が続いてたので。

   漫画というシェルターを見つけて、開き直って、
   髪の栄養不良に気がついて、椿油だなんだつけるようになったら
   いつの間にか直毛に戻ってました。
   戻ってみたらべつにヘアスタイルにかまう方でもなかったので、
   “天パをピン止め”の方が「どうにもならないしィ」って言ってしまえて
   簡単でよかったかなぁなんて、勝手なもんです。

   一日雨だと、こういう日は天パはいっそうぼわ~んって広がるんだよなぁ、
   って思いだします。