つい先の記事で、牛乳パックで作るボールを紹介しましたが、直径が6㎝ほどの小さなものでした。また、牛乳パックは、接着する方法が難しいので、そこも克服する方法はないか考えていました。
そこで、もっと大きなものは作れないか、大きいと五角形の隙間が大きくなって、ホッチキスも使えるということで考えたのが、今回の作り方です。
“特大”というのが、2000mlのお酒パックで作ったものです。“大”は1000mlの牛乳パックで作りました。一番小さいのが、先に紹介したものです。
作り方
1000mlの牛乳パックで作る“大”を紹介します。それより大きいパックで作るときには、これを参考にして、尺度を大きくしてください。
黄色で囲ったところで作ります。牛乳パックは厚紙より硬いので、十分気を付けて切り出してください。
裏側の白いところに、ボールペンで、切り出す部分を描いていきます。直線を引きと長さを測りますので、定規を使います。
(写真タップで拡大)
2㎝幅で12本の帯を取ります。牛乳パックの側面は4面でできていますから1面から3本を取ります。長さは20㎝弱ですが、そのまま全部使います。
下の方に3本の線がありますが、一番下の線は“基準線”です。長さを測るときの基準です。次の線は、これから画鋲で穴を空けていく最初のところです。基準線から0.5㎝の幅があります。3本目の線は基準線から1㎝のところです。12本をつないで6本にしますが、基準線からこの線までが重なるところです。
(写真タップで拡大)
さらに書き加えます。画鋲で穴を空けるところです。各帯の中央に穴を空けるので、中央に線を引きます。
画鋲の穴は何のために空けるかというと、帯と帯が交わるところです。作るときの交わるところ全部に穴が空いていれば確実に作っていくことができますが、実際、作業上は必要のないところもたくさんあります。写真の中に必要なところを示しています。拡大すると黄色い点が見えます。
一番下の穴は、先に紹介したとおり、基準線から0.5㎝のところです。ここを含めて3.5㎝の幅で6点です。その中で、作るうえで必要な点は、最初の2点と最後の2点です。
12本をハサミで切り取りました。
これに、印をしたところに穴を空けていきます。
畳のような柔らかい台があれば、切る前に穴を空ければいいのですが、ここでは、紙をヨレヨレにしないために、定規の穴 を使って、硬い定規の上で帯に穴を空けていきます。
写真を見てわかりますか。穴を空ける印を定規の穴のところに置いて、画鋲の針を刺します。1本に付き4か所、12本、計4×12=48回繰り返して穴を空けます。
2本の帯をつなぎます。
(写真タップで拡大)
2つの帯の端の穴に画鋲を刺して、台や床などの平らまところに、立てて置きます。すると真直ぐにつながります。つながった部分を指で摘まんで、画鋲をはずして、ホッチキスで留めるとつながります。ホッチキスは帯の左右に2か所留めました。ホッチキスの向きは、ボールが出来上がった時に、針の尖ったところが 内側 になるようにしてください。
作る材料がそろいました。
6本のうち左の1本を少し離してありますが、この一本は、後で輪を作りますので、両端の穴だけを使います。
他の5本を組み合わせ ていきます。その時、画鋲10こを使います。ホッチキスは、輪を作るときと、最後の画鋲をはずすときに、ホッチキスで置き換えて留めます。
これから、5本の帯を組んでいきます。
5本とも、帯の中央の穴に色のついている側から画鋲を刺します。
そのうちの1本を、白い側を上向きにして横に置きます。
(写真タップで拡大)
帯の中央の画鋲の針が、次の帯の中央から左隣の穴に入るように置きます。これも白い面が上側です。穴や画鋲の位置が分かり易いよう図にしてみました。
これを繰り返していきますので、しっかり確認してください。
同じことを繰り返します。
最後の1本は5本の帯の関係が全部同じようになるように組み込んでください。
ひとつ修正してほしいところがあります。それは、
帯と帯の重なりの上下です。上に示した最初に置いた帯の組んだ後の重なりの正しい上下関係ですが、・・下上下上下上・・を繰り返します。画鋲の刺さったところは上下関係を変えることはできませんが、その両側の上下関係を調整してください。
写真は 調整済み ですから、これを参考に調整してください。ここが間違っていると先へ進めません。
とっておいた帯で輪を作ります。
色のついた側が外側になるように輪を作ります。両端の穴に画鋲を刺して、床や台の上に置きます。
重なった部分を指で摘まんで画鋲を外してホッチキスで留めます。
輪を組み込んでいきます。
5角形に組んだ5本の帯の上に輪の帯を数㎝上に置きます。
先の ・・上下上下・・ が、球形になると ・・内外内外・・ となりますが、輪を組み込んだ時に、輪の内側になるか外側になるかを考えてください。
写真の 内 と書いてあるところが、輪の内側になるところです。短く見えるところが内側ですね。長く見えるところが外側です。
短く見えるところを輪の内側に入れてみます。
ちょっと横から見たところです。
随分丸くなりました。これで下半球が 出来上がり です。
輪の周りに注目してください。
この写真で、・・内外内外・・でおかしいところはありませんか。正面の帯のクロスしたところはどうですか。
正しい組み方を色を付けて示しました。三色の帯のこのような組み方を 三竦み(さんすくみ)の型 といいます。これまで組み込み済みのところを見てもらうと、いたるところというよりも全てが三竦み型で作られています。
これからも、・・内外内外・・ 三竦み型 に配慮して、組み込んでいきます。
先の正面の部分を正しく修正しました。
輪の周りに同じようなところが、あと4ヶ所ありますが、全て修正したところです。
下から輪までが出来上がりました。
輪の上部分を組み込んでいきます。
少しでも分かり易いように、帯の輪郭(りんかく)に色を付けています。
まずは、緑の端から2番目の穴に画鋲を刺して、その内側で、黄色の両端の2つの穴に刺して、黄色の帯が輪になります。
次に、黄色の帯に画鋲の刺さった穴の右隣の穴に画鋲を刺します。その内側で、茶色の帯の両端の2つの穴に刺して、茶色い帯が輪になります。
次に、茶色の帯に画鋲の刺さった穴の右隣の穴に画鋲を刺します。その内側で、赤色の帯の両端の2つの穴に刺して、赤色の帯が輪になります。
次に、赤色の帯に画鋲の刺さった穴の右隣の穴に画鋲を刺します。その内側で、紫色の帯の両端の2つの穴に刺して、紫色の帯が輪になります。
最後に、紫色の帯に画鋲の刺さった穴の右隣の穴に画鋲を刺します。その内側で、緑色の帯の両端の2つの穴に刺して、緑色の帯が輪になります。
これで、画鋲は刺さっていますが、ボールの形が出来上がりました。
真上から見たところです。
後は、写真に写っている画鋲をホッチキスで置き換えます。
画鋲の横を指で摘まんで画鋲を外します。そこをホッチキスで留めます。安全のためにホッチキスの針の先は内側になるようにします。画鋲は5こありますから、全部をホッチキスで置き換えます。
全部ホッチキスで置き換えました。
最後に、最初に刺した5つの画鋲が刺さっています。これは外すだけです。
大ボールの完成です。
私が、手で掴んだところです。大きさは、直径10㎝よりちょっと大きい程度です。全て 三竦み型 でできているので、張りもあり簡単には壊れない強さがあります。いっぱい遊べます。
子どもの視点では、形や組み方に数学的な興味をそそられ、「難しいけど面白い。」という感想が多いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
そこで、もっと大きなものは作れないか、大きいと五角形の隙間が大きくなって、ホッチキスも使えるということで考えたのが、今回の作り方です。
“特大”というのが、2000mlのお酒パックで作ったものです。“大”は1000mlの牛乳パックで作りました。一番小さいのが、先に紹介したものです。
作り方
1000mlの牛乳パックで作る“大”を紹介します。それより大きいパックで作るときには、これを参考にして、尺度を大きくしてください。
黄色で囲ったところで作ります。牛乳パックは厚紙より硬いので、十分気を付けて切り出してください。
裏側の白いところに、ボールペンで、切り出す部分を描いていきます。直線を引きと長さを測りますので、定規を使います。
(写真タップで拡大)
2㎝幅で12本の帯を取ります。牛乳パックの側面は4面でできていますから1面から3本を取ります。長さは20㎝弱ですが、そのまま全部使います。
下の方に3本の線がありますが、一番下の線は“基準線”です。長さを測るときの基準です。次の線は、これから画鋲で穴を空けていく最初のところです。基準線から0.5㎝の幅があります。3本目の線は基準線から1㎝のところです。12本をつないで6本にしますが、基準線からこの線までが重なるところです。
(写真タップで拡大)
さらに書き加えます。画鋲で穴を空けるところです。各帯の中央に穴を空けるので、中央に線を引きます。
画鋲の穴は何のために空けるかというと、帯と帯が交わるところです。作るときの交わるところ全部に穴が空いていれば確実に作っていくことができますが、実際、作業上は必要のないところもたくさんあります。写真の中に必要なところを示しています。拡大すると黄色い点が見えます。
一番下の穴は、先に紹介したとおり、基準線から0.5㎝のところです。ここを含めて3.5㎝の幅で6点です。その中で、作るうえで必要な点は、最初の2点と最後の2点です。
12本をハサミで切り取りました。
これに、印をしたところに穴を空けていきます。
畳のような柔らかい台があれば、切る前に穴を空ければいいのですが、ここでは、紙をヨレヨレにしないために、定規の穴 を使って、硬い定規の上で帯に穴を空けていきます。
写真を見てわかりますか。穴を空ける印を定規の穴のところに置いて、画鋲の針を刺します。1本に付き4か所、12本、計4×12=48回繰り返して穴を空けます。
2本の帯をつなぎます。
(写真タップで拡大)
2つの帯の端の穴に画鋲を刺して、台や床などの平らまところに、立てて置きます。すると真直ぐにつながります。つながった部分を指で摘まんで、画鋲をはずして、ホッチキスで留めるとつながります。ホッチキスは帯の左右に2か所留めました。ホッチキスの向きは、ボールが出来上がった時に、針の尖ったところが 内側 になるようにしてください。
作る材料がそろいました。
6本のうち左の1本を少し離してありますが、この一本は、後で輪を作りますので、両端の穴だけを使います。
他の5本を組み合わせ ていきます。その時、画鋲10こを使います。ホッチキスは、輪を作るときと、最後の画鋲をはずすときに、ホッチキスで置き換えて留めます。
これから、5本の帯を組んでいきます。
5本とも、帯の中央の穴に色のついている側から画鋲を刺します。
そのうちの1本を、白い側を上向きにして横に置きます。
(写真タップで拡大)
帯の中央の画鋲の針が、次の帯の中央から左隣の穴に入るように置きます。これも白い面が上側です。穴や画鋲の位置が分かり易いよう図にしてみました。
これを繰り返していきますので、しっかり確認してください。
同じことを繰り返します。
最後の1本は5本の帯の関係が全部同じようになるように組み込んでください。
ひとつ修正してほしいところがあります。それは、
帯と帯の重なりの上下です。上に示した最初に置いた帯の組んだ後の重なりの正しい上下関係ですが、・・下上下上下上・・を繰り返します。画鋲の刺さったところは上下関係を変えることはできませんが、その両側の上下関係を調整してください。
写真は 調整済み ですから、これを参考に調整してください。ここが間違っていると先へ進めません。
とっておいた帯で輪を作ります。
色のついた側が外側になるように輪を作ります。両端の穴に画鋲を刺して、床や台の上に置きます。
重なった部分を指で摘まんで画鋲を外してホッチキスで留めます。
輪を組み込んでいきます。
5角形に組んだ5本の帯の上に輪の帯を数㎝上に置きます。
先の ・・上下上下・・ が、球形になると ・・内外内外・・ となりますが、輪を組み込んだ時に、輪の内側になるか外側になるかを考えてください。
写真の 内 と書いてあるところが、輪の内側になるところです。短く見えるところが内側ですね。長く見えるところが外側です。
短く見えるところを輪の内側に入れてみます。
ちょっと横から見たところです。
随分丸くなりました。これで下半球が 出来上がり です。
輪の周りに注目してください。
この写真で、・・内外内外・・でおかしいところはありませんか。正面の帯のクロスしたところはどうですか。
正しい組み方を色を付けて示しました。三色の帯のこのような組み方を 三竦み(さんすくみ)の型 といいます。これまで組み込み済みのところを見てもらうと、いたるところというよりも全てが三竦み型で作られています。
これからも、・・内外内外・・ 三竦み型 に配慮して、組み込んでいきます。
先の正面の部分を正しく修正しました。
輪の周りに同じようなところが、あと4ヶ所ありますが、全て修正したところです。
下から輪までが出来上がりました。
輪の上部分を組み込んでいきます。
少しでも分かり易いように、帯の輪郭(りんかく)に色を付けています。
まずは、緑の端から2番目の穴に画鋲を刺して、その内側で、黄色の両端の2つの穴に刺して、黄色の帯が輪になります。
次に、黄色の帯に画鋲の刺さった穴の右隣の穴に画鋲を刺します。その内側で、茶色の帯の両端の2つの穴に刺して、茶色い帯が輪になります。
次に、茶色の帯に画鋲の刺さった穴の右隣の穴に画鋲を刺します。その内側で、赤色の帯の両端の2つの穴に刺して、赤色の帯が輪になります。
次に、赤色の帯に画鋲の刺さった穴の右隣の穴に画鋲を刺します。その内側で、紫色の帯の両端の2つの穴に刺して、紫色の帯が輪になります。
最後に、紫色の帯に画鋲の刺さった穴の右隣の穴に画鋲を刺します。その内側で、緑色の帯の両端の2つの穴に刺して、緑色の帯が輪になります。
これで、画鋲は刺さっていますが、ボールの形が出来上がりました。
真上から見たところです。
後は、写真に写っている画鋲をホッチキスで置き換えます。
画鋲の横を指で摘まんで画鋲を外します。そこをホッチキスで留めます。安全のためにホッチキスの針の先は内側になるようにします。画鋲は5こありますから、全部をホッチキスで置き換えます。
全部ホッチキスで置き換えました。
最後に、最初に刺した5つの画鋲が刺さっています。これは外すだけです。
大ボールの完成です。
私が、手で掴んだところです。大きさは、直径10㎝よりちょっと大きい程度です。全て 三竦み型 でできているので、張りもあり簡単には壊れない強さがあります。いっぱい遊べます。
子どもの視点では、形や組み方に数学的な興味をそそられ、「難しいけど面白い。」という感想が多いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます