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エイシンデピュティ】
前走の京都金杯1着は、久々のマイル戦ということもあり、8番枠から手綱を押して押して前に行くも、なかなか行き脚がつかない。ようやく3ハロン目から流れに乗ると、外めの2番手に取り付く。掛かったキンシャサに外から絡まれるなど、決して楽な競馬ではなかったが、3角手前の坂の頂上地点で1ハロン12秒3と流れが落ち着いたところで息を入れることに成功。残り800㍍を切った下り坂からレースの流れが急激にアップ。自身も下りを利用して問題なかったものの、4角で11秒3と上位2頭がペースを緩めなかったことでズブさを見せて一旦は後方に置かれる。万事休したかと思われたが、そこから鞍上の懸命なアクションに応えて盛り返す。残り300㍍地点でようやくエンジンが掛かると、一完歩毎にグイグイ伸びる。前脚を高く突き上げ、四肢を目一杯伸ばしたダイナミックな走りで一気に駆け抜けた。今回は3角手前で息を入れられたことが向いた。前々走の鳴尾記念2着は、大きなフットワークからハナへ。番手のレインダンスが手綱を引っ張ったために無理な競り合いはない。3ハロン目で掛かったクラウンが競りかけてきたが、直後の3角から12秒6-12秒5-12秒3とたっぷり息を入れる。直線を向き、前脚を高く突き上げる独特のフットワークから粘りに粘る。迫ってきたレインダンスを振り切り、坂上でも脚色が衰えることなくゴール前まで先頭をキープしたが、差された。マイルでは幾らかスピード不足。前走は3角の坂の頂上で息を入れられたのが良かった。府中のマイル戦なら3,4角でそれができるか。それほど流れは速くならないほうがいい。充実期。
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ジョリーダンス】
前走の阪神C2着は、平均ペースの流れを中団のインで我慢。前に馬を置き、タメを作ることに成功。3,4角でも抑え切れない感じで手応え十分。直線を向き、エンジンが掛かると、勝ち馬と併せる形で凄い伸び脚を見せる。牝馬にしては叩き良化型。テンに気分良く行き過ぎる面があり、変に前へ行ったり、緩い流れだったりすると道中なし崩しに脚を使わされて不発に終わるケースが多い。ベストは1400㍍だろう。安田記念のような強豪相手で、テンから一貫した流れのほうがむしろ競馬がしやすい。後方で脚をタメてそれを生かす競馬が合っている。
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ピンクカメオ】
前走のクイーン賞5着は、ダートのため度外視。前々走のマイルCS9着は、GIにしては落ち着いた流れを例によって最後方からの競馬。直線を向き、外ラチ付近まで大外へ持ち出し、自身もマズマズの脚を使っているものの、突き放された。前々走の秋華賞14着は、後方追走から4角でゴチャつく不利はあったものの、いかにも不満の残る内容だった。前々走のローズS4着は、抜群の気合い乗りと力強い後肢の踏み込みが印象的で、さすがはGI馬と思わせるものだった。道中は中団の外めを追走し、ジックリと脚をタメる。4角で除々に加速し、直線でスッと左手前に替える。そこから良い感じの脚力を見せたが、ラスト1ハロン手前で右手前に替えてからが案外の伸び脚。伸びずバテずだった。今春のNHKマイルC1着では、雨馬場で先行馬がいい位置を取ろうと、テンから激しい攻防が繰り広げられる展開を最後方追走。極力ロスを避け、外を通るのではなく最短距離を通る。直線でも他の差し馬が仕掛けても、尚もワンテンポ遅らせた仕掛け。満を持して大外へ持ち出すと、先行馬がバテたラスト100㍍のところを豪快に差し切った。鞍上の巧みなペース判断とコース取りも光ったが、自身も桜花賞時の栗東でのトレーニングが奏功し、動きが良化。馬体も絞れていた。牝馬離れした筋肉質のボディーを持ち、いかにも流れの速いマイルで活躍しそう。2ハロンの短縮は勿論、歓迎。上がりが掛かってほしい。秋3走は関西への輸送競馬。仕方ない面もあった。今回はGI勝ちのある東京マイル戦。言い訳のできない舞台だ。理想は上がりの掛かる展開。暮れに波乱を起こした国枝&蛯名コンビが、再び厳寒の府中で熱い走りを見せる。
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コイウタ】
前走のマイルCS14着は、一線級牡馬相手に力負けの感。前々走の富士S8着は、スプリント後だけあって道中は折り合いに専念。自然と位置取りは後方になった。中団馬群から直線を向きスパート。だが、追ってからの反応が今ひとつで、ジリ脚。ゴール前は完全に伸び負けした。前々走のスプリンターズS11着は、スプリントの速い流れに戸惑うことなく好位追走。だが、肝心の追ってからの反応が全くなく、馬群に沈んでしまった。4走前のヴィクトリアM1着は、生涯最高のデキで大仕事をやってのけた。一週前に南Wで64秒0-11秒9を出し、最終追いでは坂路でピッチの利いた抜群の動きを披露。陣営もデキの良さに太鼓判を押し、自信を持っていた。道中はアサヒの作る平均ペースの流れを好位追走。前々走の敗因を胸に刻み、鞍上は慌てず脚をタメることに専念。直線で逃げ馬が馬場の4分どころを通る異様な雰囲気のなか、その内目のギリギリ馬場の良い所を通る。残り2ハロン手前で仕掛けを開始させると、一瞬の脚で先団へ。逃げ馬も11秒2と速い脚を使っていただけに捕らえるのは容易ではなかったが、残り100㍍のところで追い付き、突き放した。勝ち時計は1分32秒5。高速馬場を考えても優秀だし、残り400~200㍍のところでは10秒台の脚を使っている。テンも速かったし、最後の決め手は強烈だった。久々でどこまで仕上がっているか。
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カンパニー】
前走のマイルCS5着は、9番枠から道中は手綱を押しても前に進まず、最後方に近い位置取り。終始、手綱のアクションにも余裕がなく、追走に精一杯の感。本来なら4角で馬場のいい大外へ持ち出したいところだが、その脚も残っておらず、仕方なく馬場の悪いインを突く。直線入り口で外からトウショウに寄られ、内へモタれ気味になる。そこから立て直し、ピッチの利いた回転の速いフットワークで一瞬は脚を使うも、ゴール前は上位馬のほうが脚色はよかった。4角の不利はそれほど関係ない。鞍上の言うように久々の右回りが影響したか。前々走の天皇賞秋3着は、仕上がりは良好だった。道中は6番枠からスッと後方に下げる。馬場の良いギリギリの所を選び、馬群のインで我慢。福永のスムーズな誘導で、直線もロスのない馬場の3分どころへ。だが、前のバルクが外へ膨れ、狙っていた外側の進路を諦め、その内側の進路を突くも、今度はバルクが内側へ切れ込む。仕方なく強引に手綱を引いて外へ誘導する。そこからピッチの利いた回転の速い脚捌きでグンと加速。残り1F地点では勝ち馬に迫るかの勢いだったが、ゴール100㍍手前で筒一杯となり、最後は突き放されて2着馬にも差された。少し2000㍍は長かった。前々走の関屋記念1着は、緩みない流れを後方のイン追走。4角から直線入り口にかけてスムーズに大外へ持ち出すと、ピッチの利いた回転の速いフットワークでグングン加速。一頭だけ離れる苦しい競馬だったが、上がり3F33秒3の切れ味で圧倒した。とにかく強かった。天皇賞2着の実績はここでは断然の存在。決め手も鋭いし、直線の長い府中向き。今なら輸送によるストレスも問題ない。あとは、厳寒期の久々ということ。
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ローレルゲレイロ】
常に坂路調教で絶好の動きを見せる。実践ではなかなか力を発揮できなかったが、ようやく復調してきた。前走の阪神C4着は、3番枠からスッとハナへ立つ。他馬の競り合いもなく2ハロン目から息を入れ、3角では手綱をグッと抑えて11秒6と息を入れる。4角から直線にかけてスーッと加速。坂上で一旦は迫られるも、左ステッキがもうひと伸び。ゴール前ギリギリまで粘り、見せ場を作った。控える競馬では頭が高く、追ってからの反応がない。CPを着用し、他馬を気にする面がある。藤田Jは「ハナ行くとフォームからして違う」と。確かに、前走は頭を上げず、首を上手く使ったフォームだった。ここは強力な先行馬不在の組み合わせ。ハナへ行ける公算が高い。
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サイレントプライド】
前走の中山金杯6着は、好発からスーッと好位を取る。終始、折り合いもピタリでペースの上がった三分三厘でハミをかけ直して進出を開始。だが、4角での勢いに力強さがなく、直線で馬群に沈んでしまった。2000㍍が合わなかったのか、緩急のあるペースに戸惑ったのか。切れる脚がないために前々走のような前崩れの速い流れが理想。マイルならスタミナも保てる。
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ハイアーゲーム】
前走の有馬記念14着は、道中は最後方に控える形で脚をタメる。道中は手応え良く運べていたものの、三分三厘で仕掛けてからの反応が鈍く、馬群から取り残される。既にフットワークに余裕がなかった。かつてのダービー馬だが、最近は完歩の小さいピッチ走法になっており、スタミナを要する馬場での2500㍍は厳しかった。前々走の鳴尾記念1着は、4番枠から緩い流れに乗じて好位をキープ。道中は抑えるのに苦労するほどの行きっぷり。3角で3,4番手のインへ潜り込み、直線へ。進路がなかなか開かず、抜け出せなかったが、手応えに余裕があるので焦ることはない。残り1F地点で逃げ馬とレインダンスの隙間を突き、グンと一瞬の切れ味で加速。小気味良いフットワークで差し切った。3走前のアルゼンチン共和国杯6着は緩みない流れを好位からの追走。少し気負った走りで、抑え切れない感じの道中。持ったまま直線の坂上で追い出しを開始させると、グンと一瞬は抜け出して見せ場を作る。だが、ゴール前で脚色が鈍ってしまった。以前はダービー3着、青葉賞1着の実績が示すとおり中距離戦線で活躍してきた。だが、年を重ねるに連れて完歩が小さくなり、回転の速いピッチ走法を手に入れた。それを生かすには1800㍍前後がベストと感じる。一気の距離短縮は微妙も、府中ならこなせるか。
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マイケルバローズ】
前走の富士S2着は、一貫した緩みない流れを好位から積極的に追走。終始、馬群の外めを通らされるロスもあったが、最後まで粘り強く伸びた。テンからある程度脚を使わされながらよく頑張った。前々走の京成杯AH4着は出負けして後方からの競馬。中山マイルの外枠だけに、想像以上にロスは大きかったし、開幕週の高速馬場ならなお更だ。しかも、4角から直線にかけては大外に膨れるロスが。絶望的な位置だったが、一完歩毎にグイグイ伸びて鋭く迫った。負けて強しの内容。とにかく長く良い脚が使え、直線の長いコースでこそ。府中マイルはベストベスト舞台。久々だが、時計を出さないタイプにしては最終追いで目一杯追われてきた。ヤネは武豊。
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カネトシツヨシオー】
前走の京都金杯3着は道中、後方に下げて折り合いに専念。手綱を短く持ち、手応え十分に追走。4角から直線にかけて馬群のなかに突っ込むも、反応が鈍いうえに前が壁になる。仕方なく立て直して大外へ持ち出すと、右手前のままグングン加速。鞍上の右ステッキに応えてゴール前100㍍のところで左手前に替えもうひと伸び。届かなかったものの、最後の脚色は完全に上回っていた。もう少し早く手前を替えていれば。マイルは合っている。一線級相手でも通用する決め手があるし、陣営によれば「トモ力が付いてきた」と。使い込まれても疲れを見せないのは、ソフトな攻めが功を奏してる。ここでも。
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ダイレクトキャッチ】
前走の中日新聞杯2着は、道中5番枠からジックリと後方の馬群なかに入り脚をタメる。テンこそ速い流れになったものの、向こう正面では極端にペースが落ち、馬群がギュッとひと塊。向こう正面中盤から外めに持ち出そうとするも、外から被されて出られず。結局、3,4角でも被されて動けず。直線に入っても前が壁になって手綱を引っ張るシーンが。ようやく大外へ持ち出して鋭く追い込むも、レースのラスト2Fが11秒8-11秒4の流れでは仕方なし。脚を余した。久々を含めて申し分ない内容だった。左回り巧者で昨冬には、強かったフサイチホウオーと接戦を演じている。長く脚が使えるので府中の長い直線も魅力的だ。
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リザーブカード】
前走の仲冬S1着は、平均ペースの一貫した流れを中団馬群から抑え切れない感じで追走。三分三厘でも引っ張り切りの手応え。直線でグイッと突き抜け、坂上で瞬時に突き放した。14㌔増でパワーアップしていた。前々走の奥多摩S13着は発馬で大きく出遅れ、道中も追走に精一杯という感じで全く力を発揮できなかった。前走でも発馬で重心が後ろになっていた。重賞の速い流れのほうが折り合いは付けやすい。今週の南Wでの最終追いでは、四肢を目一杯伸ばしたダイナミックなフォームで併走馬を突き放した。以前よりも落ち着きが増し、力を付けている。
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