広島鉄道模型友の会 公式ブログ

ここでは、活動の様子や会員の作品を紹介します

三滝~安芸長束

2019年08月31日 | 会員の作品


競作のテーマが「お立ち台」ということで、日頃から雰囲気が良いと感じていた三滝―安芸長束間の細…太田川放水路沿いをイメージしたモジュールを製作しました。

山がある情景なので背景を選ぶことなく「映え」る写真が撮れる・・・そこを意識して製作しました。
お山の地盤と道路はスタイロを切り出して成形して、新聞紙とプラスタークロスで肉付けをしています。樹木等は定石どおりに製作しています。

線路には気持ちカントをかけ、バラストは撒いた後に軽い汚しで済まし、特徴的な架線柱を設置することで可部線らしさを演出してみました。

製作期間は2か月・・・実際は3日しか手を動かせなかったためディティールは寂しいですが、「映え」る写真が撮れるお立ち台が出来たと思います。




屋猫井鐡道 板志井駅

2019年08月31日 | 会員の作品


これまで、ナローに興味があり今は亡き乗工社の模型を収集していましたが、乗工社が廃業してナローの模型熱は冷めていましたが、トミーテックから発売された“猫屋線”シリーズに心を奪われ、ナローの模型熱が復活してしまいました。
熱が復活すると、次に欲しくなるのが勿論、走る環境…
これまでの模型の数々が、我が家の彼方此方を占領しているので、新たなモジュールを置く事は出来ず、散々考えた挙句に諸先輩方の作品をヒントにして、壁掛けモジュールを作る事にしました。

まずは、アタシの書斎の壁に、ホームセンターで購入した突っ張り棒とワイヤネットを使い収納場所を確保します。一応20㎏までは対応出来るようですが、極力軽量化を図る事としました。
モジュールパネルは、ホームセンターで購入した600×900のコルクボード(ワンコインでお釣りが来ました!)です。
コルクボードの上に、5mm厚のバルサ材を貼り路盤を作ります。レールは模型熱が冷めるずっと以前に購入していたシノハラ製のフレキシブルレールと、ナローポイントを使いました。
バラストはKATOのユニトラックと同じ色のバラストを撒いて乾燥後にウェザリングを行いました。レールはTomixの赤錆色のペイントマーカーで簡単に済ませます。
ポイントのギャップは定石通りに設けましたが、電気系は必要最低限とするため駅には選択スイッチは設けず、動力車1両の1列車運転を前提としました。また、ポイントマシンは使わず“カブース・インダストリーズ #5218S N/HOスケール 転轍機”を使いました。

尾小屋鉄道金平駅をイメージして、田園風景の中に駅舎がポツンとある光景としたので、建物は駅舎しかなく駅前には畑が広がります。作物はこれからの楽しみとしています(汗)
地面はタミヤのテクスチャーペイント「土ダークアース」を使い、ウェザリングをする事で、道と畑とでメリハリを付けました。
山は、発泡スチロールで台座を作り、プラスタークロスを貼り乾燥後にKATOのアンダーコートを塗り、フォーリッジを貼り付けただけとして、駅舎の高さに目線を合わせた時の遠景になるようにしました。
それ以外は、手持ちのコースターフなどを使いましたが、何かが微妙に足らず完成間際に買い足す羽目になり、結局材料は減るどころか逆に増えてしまいました…(涙)

駅舎は、通販で購入していたクラシックストーリーの「播州鉄道 長駅」を使いましたが、ホームの軒が車両にあたるので、軒を下向きから上向きに加工して使用しています。

当初は、尾小屋鉄道金平駅をイメージして作り始めましたが、駅舎を加工した辺りから井笠鉄道木之子駅に代わってしまいました。

アクセサリーは付いていないものも多くありますが、あくまでもベースボードとして、これから少しづつ、長~く楽しめたらと思っています。



荷37レ通過!

2019年08月31日 | 会員の作品


1979年に国鉄へ就職し、柳井保線支区で軌道掛として働き始めました。
秋から冬にかけてはレール交換のシーズン、1時間の保守間合いで作業しました。
上りは12時台、下りは14時台でしたが、下りの保守間合いの始まりを告げる列車が、西のゴハチの重連…末期はEF61の重連で有名だった、あの「荷37レ」なのです!
レール交換直前なので、既に下準備として枕木との固定ボルトが半分以上外してありました…そこを豪快に進んで行く重連の機関車…今回の競作は、その頃の光景を思い出しながら製作しました。

台枠は、集積材で作り築堤とするため薄く作っています。当然、これまでのモジュールと高さは合わせてあります。
50Nレールを表現するため、下り線はPECOのコンクリート枕木に、シノハラ製のコード83レールを差し込んでいます。上り線は、ユニトラックコンクリート枕木線路を使用しました。
一方、交換用のレールは60Nレールを表現するため、シノハラのコード100レールを赤錆色に塗った後、踏面を磨いています。そして、ある“小物”を表現…
バラストは、ウッドランドシーニックを使用し、築堤を覆う草は枯れススキを表現し、田んぼは稲刈り後を表現するため麻ひもをプラスターに植え、翌日の乾燥後に刈り取って表現しました。
レール間には、枕木とレールの間に挟むレールパットを、枕木の数×レールの本数だけの枚数を置きました。外したボルトを再現したかったのですが、本数が多すぎて断念してしまいました…
バールやレンチは真鍮線から、黄色いレール山越機はアングル材から製作しています。
架線柱は、KATO製で、通信ケーブルを再現してみました。

ところで、レールに表現した、ある“小物”…

それは、ある年の冬…ロングレール交換のため作業の準備を行っていたときのことでした。
荷37レの1本前の普通列車から徐行がかかっており、その普通列車(153系電車)が目の前をゆっくりと通過していきました・・・が、その車端部のトイレ流し管から、“思い出”の詰まった黄色い「お土産」が新品のレールの上に!! 山越機担当だった私を含めた3人は『えぇ~!』

この“思い出”の詰まった『お土産』をどうするのか? 水で流したいがバケツは何処か? 37レはもうすぐやって来る…
現場の副作業長と、やってきた助役とで出た結論は…
『超勤1時間で…』との、大人の対応でした(笑)

無事に交換を終えた後は近くの川で、工具に付いた“思い出”を水に流しました。
今なら、O157が…と問題になるでしょうね…それより、あの普通列車に徐行がかかってなかったら『お土産』の行方はどうだったのでしょうか…?

モジュールのあるモジュール

2019年08月31日 | 会員の作品

これまでの工場引き込み線が…


駅に早変わり!

モジュールの方針を検討・設計する段階で、参考にと様々な方の作品を拝見していると、メンテナンス・運搬時の取り回しを容易にするため、ベースから一部を取り外せるように設計された作品がありました。その設計思想を拝借して、ストラクチャーの部分をベースには完全に固定せず、いくつかの区画ごとに分けて設置する方法としました。

ベースには線路を敷いてバラストを含めた周辺のシーナリィを固定し、取り外しの可能な“区画”にはストラクチャーを直接置くか、プラ板にストラクチャーを固定したものを置きます。ベースの各区画にはネオジム磁石を埋め込んであり、ストラクチャーなどの設置面に貼ったステンレスパーツで固定できます。ただし効果は軽いストラクチャーでなければ磁力が効かず、イマイチでした。
逆に、信号機や架線柱、塀など自立させるタイプのアクセサリーには効果的で、設置が楽なのはもちろんのこと、衝撃を受けた際に力を「逃がす」ため破損しにくくなる効果もあります。

ベースの側面はどんな色にするか迷っていましたが、KATOの箱のグリーンが気に入っていたので、「フォレストグリーン」のペンキを塗りました。
ベース自体の搬送方法は、ホームセンターで購入したDIY向けのアングル材を組んだ取手を取り付けて持ち運びます。保護カバーもホームセンターで購入した発泡塩ビ板を組み立てたものです。

取り外し可能な区画が複数存在するため、当初は鶴見線のような工業地帯を走る路線として製作を始めましたが、“着せ替え”が出来るためにどんどん「モジュールのモジュール」が増えてしまい、全体としての進捗率が上がらない状況になってしまいました。



鉄橋

2019年08月31日 | 会員の作品


1:製作方針

 今年の競作のお題は「お立ち台」。参加が第一であればまあ手軽に小型のジオラマなんぞ作っても良いのですが、やはり鉄道模型なら走行させてナンボと思ったんでクラブの規格に則ったモジュールを作ってやろうと画策。そしてモジュールを作るなら「鉄橋」を作りたいと以前より考えておりましたので、その「鉄橋」のある情景を作ることにしたのでした。
イメージは可部線の横川~三滝間に架かるあの鉄橋です。

2:基本部分の製作

クラブの直線モジュール規格に則ってボードを製作。軽量化の為にファルカタ材を使いました。
橋を架けるという事は川を流す必要がある訳で、側板にあたる部材はレール面や河川敷や川面までを考慮した形で切り出しております。
また、初の試みとして他のモジュールとの接続時を考慮して高さが調節出来る足を付けてみましたが、実際に会議机に載せて接続の際にはかなり有効でした。
主役の鉄橋はコスミックのキットを利用しました。但し、モジュール運搬を考慮して鉄橋部分は取り外し可能にする為に、レール接続を含めアレコレと少ない脳ミソを使っております。
 
3:情景の製作

基本的な地形は発泡スチロールを芯にしてプラスターを使い製作。河川敷の法面は津川洋行のパーツを使ってます。
そしてハイライトの川についてはKATOの「ディープウォーター」を使い表現。
色を含め自分なりに考えて表現したつもりですが、結構エエ感じに表現出来たのではないかと自己満足状態です。
堤防の道路は耐水ペーパーを使用、草木の表現はKATOやウッドランドシーニックス社の情景素材を使いました。

4:製作を終えて

ボードの製作や電気関係、地形の表現には結構苦労したように思います。
川の表現についてはえるが君に教えてもらったり、ネットで収集した情報を参考に我流で進めましたが、なんとか河口に近い澱んだ浅めの川を表現出来たように思います。