衆議院調査局の調査によると、安倍元総理は嘘の答弁を少なくとも118回行ったという。それでもメ
ディアは未だに政界に影響があるかのように、その発言を取り上げる。日本の大手マスコミは置かれ
ている立場を明確にせず、常に誰かの発言を取り上げて紙面を作り責任回避を図っている。本書では
2016年から2020年に言論の自由に関する出来事を書き、著者が論評している。年表になっているので、
その年に何があったのか分かり易く、読者が検証するのに最適である。
著者は一言で「表現の自由の縮減」と呼ぶ。安部元総理は親メディアと敵性メディアに分け、親メデ
ィアのインタビューに頻繁に登場し、自らの政策を述べ、解説し、敵性メディアとは距離を置き、時
に悪しざまに罵り、地位を貶める発言をする。国民は分断され、誰かの発言を捉えては黒、白ハッキ
リ位置づけ攻撃を加える。一国の首相が権力に守られながら、一つの勢力の立場を守り、一方を攻撃
するのだから、国民もそれに乗るのは当然だ。
この5年の間にマスコミの取材は制限され、閣議決定という手法を多用し、真実を解明させるよりも、
政府に都合のいい情報を広め、権力側に下々を忖度させる形が出来上がった。政治家の不規則発言も
意図的に流し、放送法等をうまく利用しメディアへの圧力を強めた。
長く続いた小泉政権、第二次安倍政権下で日本国民は寛容さを失った。何故そうなったのか?本書を
読んで今までに何があって、どうしてこうなったのか、日本のこれからをじっくり考察し、声を上げ
続けていきたい。
愚かな風 忖度時代の政権とメディア 山田健太 田畑書店
ディアは未だに政界に影響があるかのように、その発言を取り上げる。日本の大手マスコミは置かれ
ている立場を明確にせず、常に誰かの発言を取り上げて紙面を作り責任回避を図っている。本書では
2016年から2020年に言論の自由に関する出来事を書き、著者が論評している。年表になっているので、
その年に何があったのか分かり易く、読者が検証するのに最適である。
著者は一言で「表現の自由の縮減」と呼ぶ。安部元総理は親メディアと敵性メディアに分け、親メデ
ィアのインタビューに頻繁に登場し、自らの政策を述べ、解説し、敵性メディアとは距離を置き、時
に悪しざまに罵り、地位を貶める発言をする。国民は分断され、誰かの発言を捉えては黒、白ハッキ
リ位置づけ攻撃を加える。一国の首相が権力に守られながら、一つの勢力の立場を守り、一方を攻撃
するのだから、国民もそれに乗るのは当然だ。
この5年の間にマスコミの取材は制限され、閣議決定という手法を多用し、真実を解明させるよりも、
政府に都合のいい情報を広め、権力側に下々を忖度させる形が出来上がった。政治家の不規則発言も
意図的に流し、放送法等をうまく利用しメディアへの圧力を強めた。
長く続いた小泉政権、第二次安倍政権下で日本国民は寛容さを失った。何故そうなったのか?本書を
読んで今までに何があって、どうしてこうなったのか、日本のこれからをじっくり考察し、声を上げ
続けていきたい。
愚かな風 忖度時代の政権とメディア 山田健太 田畑書店