ブレグジット後のイギリスの近況を日本に住んでいると知る機会が少ない。本書によるとブレグジッ
トによってEUを離れたイギリスではスコットランドで独立運動が再燃し、北アイルランドでは国境
問題がくすぶり、イギリスそのものが解体の危機にあるという。私はスコットランドの独立運動を知
らなかったし、北アイルランドの問題は過去のものと思っていた。
著者はブレグジットに至る複雑な過程を丁寧に説明してくれている。キャメロン政権は追い込まれて
国民投票に打って出て失敗したことも、イギリスがEUに留まることで国の主権を発揮できないこと
を残念に思う層がある一定程度いることも良く分かった。そしてブレグジット以降経済面での混乱状
況も詳細に解説が入る。冷静に見てブレグジット自体が良かったか、悪かったのかを判断するにはま
だ時間がかかるようだ。
沢山本を読むと色々なことが分かり、視野が広がる。ブレグジットを通して世界の見方も変わるし、
日本の世界での立ち位置を知ることが出来る。本書はウクライナ侵攻前に書かれている。おそらく今
は軍事力を持たない小国化をスコットランド、アイルランドに住む人々は望まないだろう。
イギリス解体の危機 中島裕介 日経プレミアシリーズ
トによってEUを離れたイギリスではスコットランドで独立運動が再燃し、北アイルランドでは国境
問題がくすぶり、イギリスそのものが解体の危機にあるという。私はスコットランドの独立運動を知
らなかったし、北アイルランドの問題は過去のものと思っていた。
著者はブレグジットに至る複雑な過程を丁寧に説明してくれている。キャメロン政権は追い込まれて
国民投票に打って出て失敗したことも、イギリスがEUに留まることで国の主権を発揮できないこと
を残念に思う層がある一定程度いることも良く分かった。そしてブレグジット以降経済面での混乱状
況も詳細に解説が入る。冷静に見てブレグジット自体が良かったか、悪かったのかを判断するにはま
だ時間がかかるようだ。
沢山本を読むと色々なことが分かり、視野が広がる。ブレグジットを通して世界の見方も変わるし、
日本の世界での立ち位置を知ることが出来る。本書はウクライナ侵攻前に書かれている。おそらく今
は軍事力を持たない小国化をスコットランド、アイルランドに住む人々は望まないだろう。
イギリス解体の危機 中島裕介 日経プレミアシリーズ