議題はひとつだがレポートは変化する
混迷の窓辺に腰掛けて薄曇りの空の下に舞うなにかで跳躍した細いひかりを見ていたス...
あの日、鋭角な翼のきらめき
お前の胸にある天使のことはよく覚えているよ、ひどく痩せぎすで、ギラついたまなざ...
とらわれ
四分音符の規則をはみ出した、幻滅じみた気分の羅列が 半端な外殻の様な部屋の 間取...
ミュージアム
冷えた空気が滑り込む 隔離された部屋の中で 水晶体を滑る蜥蜴、食道を塞ぐ蚯蚓(みみ...
かわいそうなローラ
どんなにかお前が 欲しかったことだろう 虫のように純粋で あさはかに過ぎたお前 低ス...
夜に飛ぶ
雨をしのぶ夜に 傷口にもぐりこんだ羽虫を探り当てて 五匹集めたところで紙にくるみ ...
不透明でなにもかもうれしい
深く 眠ってしまったそのうちに きみの心は砕かれる 啼いた哀しい夜の鳥 流星ほどに...
始まりと終わりはたいてい唐突としたものだが密度については一度考察してみる価値があるかもしれない
極彩色の常世の花咲き乱れる骸の野辺で 液晶画面のゴーストのようなお前が静かに濡れ...
ネクロフィリア・シティ
そうしてトラディショナルから出て行けない俺は ある朝連行され街を追い出された 連れ...
ひとつ手前
あてどない声を聴いていたんだろう、お前は ひとつ手前の駅で降りるのが好きだったか...