宮下昌也の近況報告    MASAYA MIYASHITA 's News

美術家・宮下昌也の展覧会、ライブペインティングなどの活動情報と
南房総、鴨川の日々の生活から最新情報を掲載しています。

念願の自家採蜜!

2015-10-11 | 

我が家は好きが高じて様々な自給的取り組みをしています。家庭菜園から始まって、味噌、醤油、みりんと言った調味料、梅干しジャムなどの保存食、薪、太陽光などのエネルギー....。
広子さんのパンも元々は自給用でした。

山暮らしの利を生かして出来る事、楽しめる事は散々やって、その中で僕らの暮らしに沿ったものは生活の中に落とし込まれて、日々の暮らしの糧を得る生産活動として続いています。

そんな中でまたひとつ念願が叶いました!日本蜜蜂の養蜂です。
取り組み3年目にしてやっと今年の6月に庭に置いた巣箱に営巣してくれて、先日ついに!息子達と初めての採蜜を行いました。その様子をupします。

 

庭に置いた4つの巣箱のうち、ひとつに日本蜜蜂が入ったのは6月の末。それから3ヶ月経ちました。順調に蜂の数も増えてるし、そろそろ採蜜のシーズン。


持ってみると軽いので、あれ?どうかな~と思いつつ、でも一度は体験したかったので挑戦してみることに。

 

巣の入っている巣箱を天地逆さまに置き、その上に新しい巣箱を置きます。

 

 

音や風を使って下の巣箱から上に乗せた巣箱に蜂達の移動を促します。
置いておくと蜂達は自然に上へ上へと移動します。

 

巣の全貌が現れた瞬間。
んー、やっぱり以前見学させてもらった物より小さい....。しかも巣の中に蜜も入ってなさそうだ。
営巣した時期が遅かったからかな。

 

気を取り直して、巣を切り取っていくと.....

 

たっぷりと蜜が現れた!
ついつい顔がニヤける。プーさんの気持ちが良く分かる。

 

巣の中でも子供が入っている部分は新しい巣箱に移し替えます。
巧く行けば蜂達は新しい巣箱に移り住み、来年も共存関係が営めます。

 

さて、夢の自家製蜂蜜だ!
巣の蓋を削ぎ落すと....

 

輝いてるっっっ!
まさに流れる黄金だ!

 

ビニール袋に入れて屋内に吊るし、垂れる蜜をメッシュを通して器に受けます。
この状態で数日間放置。時間はかかるけど自然に垂れる蜜を集めるこの方法だと、不純物の無い上質の蜂蜜が採れます。

 

今回の採蜜量はおよそ1升弱。


この地域の蜂マスター達の話だとこの5倍は採れるようなので、かなり少なめと言えるのでしょうが、初の試みとしては大満足の結果。
お味の方は思わずドヤ顔をしてしまう程、美味。って作っているのは蜂なんで僕がドヤ顔をする筋でも無いんですけどね。

 

採蜜から10日経ちましたが、新しい巣箱に移した蜂達も順調に出入りしているし、初めての採蜜はとりあえず成功と言っていいと思います。

写真を見ると僕は完全武装をして、翠君は普段着で作業をしていますが結果的にどちらも刺される事は無く、巣を逆さにしたり、切り取ったりされているのに攻撃の様子を見せない、日本蜜蜂はなんて親和的な生き物なのだろうと感心してしまいます。
いくら見てても見飽きない程カワイイし.....。

世話もそれほどかからず、採集後の処理も簡単で上質の甘味料が作れてしまう。
しかも日本蜜蜂の数は激減しているので、環境修復の取り組みにもなる。
これはかなりオイシイです!
農村地区に住んでいる方は、機会があったら是非チャレンジしたらいいですよ!

蜂飼いは20代の頃、庄野英二さんの日本の名作ファンタジー「星の牧場」を読んで以来の憧れだったので、また一つ妄想も長く想い続けるといつかは叶う、という実例を積み上げたのでした。

 

 


お雑煮の話

2014-01-04 | 
三が日が過ぎましたね。宮下家は家族と過ごし、初詣、実家へのお年始回りとスタンダードな日本のお正月を過ごしております。お正月と言えば、各地方のお雑煮の話題が出ます。


我が家は夫婦共々関東の人間なので、元日のお雑煮は関東風。昆布と鰹だしの醤油味の汁に、かしわ(鶏)、大根、人参、里芋、青菜(本当は小松菜、でも房州風に菜花)の具に、お餅は角餅で焼いてから入れます。


もうひとつ、関東雑煮に飽きると京風のお雑煮も作ります。これは以前京都出身の木工家の方のお宅でご馳走になり、広子さんが気に入ってレパートリーに加えたもの。昆布だしに白味噌の汁、お餅は丸餅で汁の中でとろとろに煮ます。椀に盛ってから上に鰹節をのせます。青菜も入れていますが、本来はお餅以外入れないとの事でした。

お雑煮と言ってもこれだけ違う各地方の食文化の差、興味深いです。


広子さんの実家近くの漁港にて。大漁旗で飾られたお正月の漁船達。

今年の醤油の仕込み

2013-04-24 | 

長野から醤油麹が届き、今年も醤油の仕込みを行いました。....ってか、今年は気がついたら広子さんがさっさと一人で仕込んじゃいました!
以前は家族行事だった味噌作りも最近はさらっと一人で済ませてしまうし、今回5回目の醤油の仕込みもすっかり手順をマスターした様で、彼女にとってはもう日常的な家事の1コマの様です。


さて、本日は仕込み2日目の天地返し。天地返しの目的は主に底にたまった塩を全体になじませるため。次は1週間後に行います。


今年の醤油麹は今までで一番きれいなお顔をしている。毎年違う麹の様子も、広子さんの楽しみのひとつです。

我が家の醤油作りアーカイヴはこちら。


2013年の醤油搾り


 

2010年の醤油搾り

 

2009年の醤油作り途中経過

 

2009年の醤油の仕込み

 

2009年の醤油搾り
 
2008年の醤油作り途中経過

 


5年目、4回目の醤油搾り

2013-02-27 | 
我が家で4回目になる醤油搾りを行いました。
長野の手作り醤油の会から教えを受けて鴨川で醤油作りが始まって5年目、3年目からは会員が出資し合って自分たちの船(醤油を搾る道具)を造り、全部の樽を鴨川自然王国に集めて行っていた搾りも、里山お助け隊の今西君が搾る技術を習得して、各樽を廻って搾る様になりました。初め4樽から始まった樽元も、年々増えて今では20樽近い樽元がいるそうです。

醤油樽は春に仕込んで、1年後の冬に搾るのが醤油の会のやり方ですが、今回搾ったもろみは2年寝かせたもの。2年寝かせた理由は2つあって、ひとつは一樽で一升瓶30本分の醤油が取れるので、一家族で一樽作っている我が家では1年では消費しきれない量である事、もうひとつは家の保存環境では1年ではもろみの醗酵が今ひとつ進み切っていないのではないか?という事です。
毎回どんな醤油になるか?ドキドキの搾りですが、今回初の2年醸造の醤油搾り、さてさてどんな醤油が出来上がるのか?その様子をご覧下さい。


これが醤油を搾る船。昨年搾らなかったので、宮下家では自分達の船で搾る初めての醤油になります。


大きな釜で大量のお湯を沸かします。道具を洗ったり、もろみをちょうど良い粘度にのばしたり、色々使います。左の釜は、搾った醤油の火入れに使います。


広子さんが2年かけて育てたもろみの様子。「色もいいし、いい醤油になるよ!」とは醤油マスター今西君の弁。


先ずもろみにお湯をたして塩分濃度と粘度を調整します。


のばしたもろみを搾り袋につめて、船の中にきちんと並べていきます。この時の並べ方が偏ると、均一に搾る事が出来なくなるので、気を使う作業のひとつ。


ジャッキで圧をかけて最後の一滴まで搾り切ります。最後の方に出て来る醤油は、透明度も高く不純物が少ないので、火入れをせずに生醤油として使います。


2年醸造のかいあってコクがあって色も美しい、今までで一番出来のいい醤油になりました。
仕込む時の材料が同じでも、寝かせている間の環境や手間のかけ方で違う味の醤油に育つのが手作りの楽しさですが、5年目にしてやっと我が家流の育て方を掴んだ手応えを広子さんは感じた様でした。

これでまた向こう2年間使う醤油が確保できて一息つけた感じです。
過去の醤油作りのアーカイブも、興味ある方はご覧下さい。

2011年の醤油搾り
http://pub.ne.jp/hoshimitei/?entry_id=3468067

2010年の醤油搾り
http://pub.ne.jp/hoshimitei/?entry_id=2737091

2009年の醤油搾り
http://pub.ne.jp/hoshimitei/?entry_id=1963475

2011年の醤油の仕込み
http://pub.ne.jp/hoshimitei/?entry_id=3595765

2010年の醤油の仕込み
http://pub.ne.jp/hoshimitei/?entry_id=2819326

2009年の醤油の仕込み
http://pub.ne.jp/hoshimitei/?entry_id=2083841

2009年の醤油作り途中経過
http://pub.ne.jp/hoshimitei/?entry_id=2405172



あわわのお菓子

2012-07-15 | 
中部ツアーのとき高山でお世話になった、あわわキッチンのさゆりちゃんからお菓子の詰め合わせが届きました!


箱を開けたら豪華な内容で驚きました!いろいろな味のクッキー詰め合わせと植物性乳酸菌のSOYレアチーズケーキ。
さゆりちゃんはナカヤーマンのヘンプカープロジェクトの時、厨房を勤めたヘンプ料理の達人でもあります。今回送ってくれたお菓子達もそれぞれ個性がある味で、甲乙つけがたくどれも絶品でした。


実はこのお菓子詰め合わせは、高山滞在中にあわわの出店用の木箱に絵を描いたお礼でいただきました。
ツアー先で出会うクラフトマンやミュージシャンとはよくを物々交換をします。いただいた作品やCDは旅の大切な思い出になるし、自分の作品が仲良くなった人の生活に加わっていくのはとても嬉しい。物々交換大好きです!


絵を描いた箱は出店で活躍している様で嬉しいです。

お菓子の詰め合わせが届いた数時間後に、まるで嗅ぎ付けたかの様にモーフの旅のRyujiと、昨日タイから羽田へ着いたばかりのトールさんが突然やって来て、堪能して行ったことは特筆しておきます。

宮下昌也と巡る悠久の旅