宮下昌也の近況報告    MASAYA MIYASHITA 's News

美術家・宮下昌也の展覧会、ライブペインティングなどの活動情報と
南房総、鴨川の日々の生活から最新情報を掲載しています。

お知らせ:宮下昌也の展覧会・こころをつなぐ絵@アサバ・アートスクエア

2015-11-08 | 展覧会

一年間の活動の集大成、アサバ・アートスクエアでの個展のお知らせです。

毎年この時期に開催させていただいて、今年で5年目です。
アサバでの展覧会は子供たちも沢山見に来てくれるので、いつもこの子達に何を伝える事が出来るだろう?というような事を考えます。
言葉になる前の予感のようなものを、子供も大人も共有できる展示にしたいと思っています。

絵画作品を中心に流木絵画、瓢箪絵画などの自然素材を取り入れた小品、アーティストグッズ、テキスタイルを担当したヘンプブランドasanaの洋服など、約80点を展示。
会期中はライブペインティングやワークショップも行います。

アサバの裏にある称名寺の紅葉も、そろそろいい感じの時期じゃないでしょうか?
お誘い合わせの上,是非お出掛け下さい!


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宮下昌也の展覧会
こころをつなぐ絵

2015.11.21 sat~29 sun23 mon, 24tue 休館)
11:00~17:00

アサバ・アートスクエア
〒236-0015 横浜市金沢区金沢町205
 Tel.045-783-9705  Fax.045-788-9119
www.kazukoasaba.org

美味しいランチやってます!11:30~14:30 (L.O)

金沢文庫芸術祭 参加展
www.bunko-art.org

 

 

3・11以降つき動かされる様に旅をし、展示を通して各地の人々と交流して来ました。
時代の動向を感じながら、今更ながら「絵の役割は?」とか「絵描きに出来る事は?」と自問しています。
“描く”というシンプルな技術を展開して出来る事は実に沢山ありますが、改めて「絵画」という初源的な表現に可能性を感じています。
何より心を伝える事が出来る、と感じるからです。
アサバでの5回目の個展、絵画作品を中心に約80点を展示します。ご高覧下さい。

<宮下昌也>
20歳より展覧会で作品発表を始める。88年東京藝大デザイン科卒業、在学中よりアジアを旅する。
90年に房総半島・鴨川の山の中に移住。99年ライブペインティングを開始。
08年デザインショップまちやと共に、人と自然をアートでつなぐ里山整備『アートガーデン・コヅカ』をスタート。
10年よりコヅカ・アートフェスティバルを主宰。
国内外での数多くの展覧会、ライブペインティングのほか、絵本、壁画、ワークショップ、テキスタイルデザイン等、描くことを媒介にジャンルを超えたコミュニケーションを続けている。

 

EVENT INFORMATION

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performance
11.29(sun)14:00~

宮下昌也のライブペインティング
with Matej マチェイ & Masao

ミュージシャンの演奏と共に、約1時間で30号程度の絵を描き上げます。

前売・予約:2,000円   当日受付 :2,500円
小学生以下:1,000円


MUSICIANS:

マチェイ・コレニッチ: スロバキアの伝統楽器フヤラの奏者。2013年から日本へ本格移住し、津軽三味線を通じて独自のアラビック三味線スタイルを生み出している。

なかもと・まさお :フレームドラムやカリンバの演奏家、デザイナー、プロデューサー。2014年よりドラムセラピーをテーマに、フレームドラム・リズムサークルを主宰。

 

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 workshop
宮下昌也のクラフトワークショップ
・麻でヒンメリを作ろう!

11.21 sat 土~29 sun 日(23 mon月, 24tue火 休館)
11:00~17:00
(作家在廊時随時受付)

栃木産の麻の茎(オガラ)を使って、フィンランドの伝統的なモビール「ヒンメリ」をつくります。
クラフトを通して自然に親しみ、伝統的な工作作物・麻への理解を深めるワークショップです。

当日受付:2,000円(材料費込み)
*10歳以下は保護者同伴

 

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 *イベントに関するお問い合わせは、Tel.045-783-9705(アサバ・アートスクエア)まで。

 


報告:ちっちゃな文化展+巨石と巨樹の物語

2015-11-02 | ライブペインティング

 第17回遠州横須賀街道ちっちゃな文化展、今年はお天気に恵まれた素敵な三日間でした。

今年で9回目の参加,6月の駒ヶ根「くらふてぃあ・杜の市」と並んで、もう長~いお付き合いのアートイベントです。

100名以上のアーティストが入り込み、会場となる街全体の空気もすっかりお祭りムードが定着して、毎回思いますがこんなアートイベント他に無いです。っていうか、こんな街、他に無いです。

 

もう,この場所でのセッティングもすっかり慣れてきしました。

伊勢屋さんのガレージスペースでの公開制作も定着して来て、いつも皆さんに沢山お声をかけていただきます。

ここで描いていると会場の空気感が良く分かります。

街の人たちがすっかりアート慣れをしているので、会話も技法的な事から創作に対する精神性のあたりまではずむ事もしばしば。
特に街の子供たちが素晴らしいです。
小学生が会場を走り回ってお気に入りのアーティストと会話したり、高校生が芸術鑑賞の授業で廻ってきたり、今の高校生は生まれた時からちっちゃな文化展が開催されていた訳で、この17年間に町全体の芸術文化に対する考え方はきっと大きく変貌したんだろうなぁ、と思います。
子供たちは歯に衣を着せないから、この街で一番厳しい批評者かもしれません。

僕のところにも制作の進み具合を何回も見に来てくれる子達がいて、「夜は音楽と絵を描くライブペインティングするよ!」って誘ったらお母さんつれて見に来てくれて、嬉しかったです。
でも、最前列に陣取って「飽きたら帰ろうね....」って友達とひそひそ話してたりします。キビシーなぁ.....。

 

お客様が撮ってくれた写真。

 

完成間近。

40号、三日間の公開制作。天翔る大きな大きな鳳凰。

 

こちら伊勢屋さん二階のkuriとの展示空間。

 

去年はイギリス行ってて会えなかった。
ますます魔女っこ街道まっしぐらのmihoちゃん。

 

katsuちゃんと打ち合わせ中。

 

このスペースは普段使われていない私設ダンスホール。
かなりボロボロで、年々壁の穴がひどくなって来ている。絵の下の大穴に花を生けたkatsuちゃんの遊び心。

 

kuriとのライブペインティング。
モチーフはグラストンベリーの伝説に基づく光と泉。

子供たち、なんとか飽きずに最後まで見ていてくれました。

 

ところで今回の静岡ツアー、表現の場はちっちゃな文化展だけでしたが、その前後友人宅を訪ね、その流れが偶然にもふたつの聖域をつなぐ旅となってしまったのでその様子も報告します。

この旅の始まりは巨石で、終わりは巨木でした。

まずは巨石です。
こちらの方は昨年訪ねた藤枝のびく石、前回は山頂まで登り損ねたので今年はリベンジに訪れました。

 

山頂までの道、ほんと最近は家にいても旅に出ても山の中ばっかりです。

 

これがびく石。
比較対象物が無くて大きさが分かりづらいけど、二階建ての家くらいの高さ。

 

びく石山山頂は、他にも巨石がゴロゴロしています。
しばらくこの中でゆっくりして、気持ちをチューニングしてちっちゃな文化展会場に向かいました。


伝説ではデイダラボッチが琵琶湖のあたりの土を掬って富士山を作った時に落っこちた岩がこの山の巨石群だとか....。
規模がでかくて楽しいなぁ。

 

そして巨樹の方は旅の終わりに、コヅカ・アートフェスにゲスト作家で来てくださった内海さんを訪ねた春野町で「移住するきっかけになった木を見に行こう。」と連れて行ってもらいました。

 

県指定の特別天然記念物・春埜杉。樹齢1300年と言われているそうです。

この木に近づく間震えが止まりませんでした。
巨樹は好きで見に行きますが、こんな事は初めてでした。
木の南側にもたれかかってやっと落ち着いて来て、ゆっくりと見上げる事が出来ました。

 

写真ではその迫力は伝わり辛いと思いますが....。

春埜杉は養老2年(718)に開かれたと伝える古刹・大光寺の境内に有り、開山の行基菩薩(668~749)が植えたとされ、それが推定樹齢の根拠になっているようですが、春野のある北遠地方は天狗信仰のメッカで、この山も太白坊大権現という癒しを司る天狗が守護神。
霊山としては仏教以前にまで遡れそうで、春埜杉ももっと樹齢があってもおかしくないかも。屋久杉を見て来た人が屋久杉より大きいと言った話もあるそうですから。

 

大光寺本殿。
狛犬が山犬だ!

 

阿がメスで

 

吽がオス。

 

ご本尊に閻魔様が祀られているのも珍しいかも。
でも,秘仏でほとんど拝めないらしい。
開祖の行基菩薩は地元では行基さんと親しまれ、中部では信仰が厚い聖者です。

 

 

 

 


宮下昌也と巡る悠久の旅