昨日は曇り空の下、アクアラインを越えて東京湾の対岸へ。ご縁ある人達を訪ねて回りました。
まずは金沢文庫にある「
アサバ・アートスクエア」へ、展覧会の打ち合わせに。主宰の浅葉和子さんがこの地でデザイン教室を開いたのは42年前。それから木が成長する様にだんだん大きくなって、ギャラリーができ、カフェができ、バーができ.....、今では年間を通して世界中からお客様が訪れるアートあふれる空間になっています。
こちらデザイン教室。子供の作品も、プロの作品も、世界の民芸品も、みんな一緒に壁に飾られていて、インスピレーションのもとがあふれています。
ギャラリー。この日は平和をテーマに子供達が描いた大きな布絵が飾られていました。
カフェの一角には浅葉さんが世界中から集めた民芸品のコレクションが。これだけでも一見の価値ありです。
カフェは日替わりで、若いシェフ達が担当。この日は虹空カフェのおいしいランチをいただきました。
どこもかしこもアートにあふれた素敵な空間。11月2日(水)~13日(日)に個展開催が決定しました。この展覧会は金沢文庫芸術祭にエントリーされます。
打ち合わせの後、すぐ隣にある鎌倉時代から続く名刹・称名寺を案内してもらいました。
住宅街の真ん中に、いきなりこれだけの文化財と自然が残っているんだから驚きです。裏山もあります。アートスクエアにいる間も感じていた心地よさは、この場の影響もあるのでしょう。守られている場所だと感じます。古くから続く聖地です。
アサバ・アートスクエアを後にして次に向かったのは鎌倉。
佐助にある34年続く老舗紅茶専門店「
ブンブン紅茶店」でティータイム。
ここはまだ2階にギャラリーを併設している頃、展覧会を開催してから懇意にさせてもらっています。
ギャラリーはもう無くなってしまいましたが、このお店のラベルや、紅茶の入れ方レジュメはillustrated by miyashitaです。
イギリスの伝統菓子スノーフレークケーキと2011ダージリンファーストフラッシュをいただきました。スノーフレークケーキはテレビで紹介されたそうで、ゴールデンウィークは大変な事になっていたそうです。そう言えば僕以外のお客様も、みんなこのケーキを注文して写メ撮ってました。それを見て、僕も写真を撮らなきゃ!と思った時にはほとんどお腹の中に入っていました。
ケーキも美味しいですが、ダージリンファーストフラッシュはクラッと来る程美味しかったです。ブンブン紅茶店で入れてくれる紅茶の美味しさは訪れる度に感心しますが、同じリーフを買って帰ってもそこまでの味が出ないんですよね。「何が違うの?水?」「いやー、水道水ですよ。」なんなんでしょう?
最後に訪れたのは同じ鎌倉の長谷にある先住民クラフトショップ「
middles」(ミドルズ)。
お店の中は、ネイティブアメリカンをはじめ、メキシコのインディオやアイヌの人々のクラフト作品が所せましと並べられています。濃い~です。店主のノブさんとはタイのシャンバラ祭で出会い、意気投合し、宮下グッズを取り扱ってくれる事になりました。お客様は精神的なものを求めて来る方が多い様で、ノブさんはそう言った人達に丁寧にネイティブ文化の世界を伝えるナイスガイなのでした。
田舎暮らしがもてはやされる風潮の中、逆に「都市の魅力ってなんだろう?」とここ数年考え続けていますが、今回訪ねた先々で感じた事は、その答えに一歩近づく印象を受けました。その地に暮らす人々の魅力はもちろんですが、街が形成されて来た歴史の深さが、魅力に比例している。里山も人の暮らしの歴史がある事が魅力的な訳で、大地(生態系)と人間が作り上げた磁場の様なものがある。三浦半島から湘南にかけては、険しい地形とその地に根ざした先見ある人々の意思のお陰で、街として独特の磁場が出来上がっている事を感じ取る事ができました。