ねこなんて大っ嫌い

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セネガル式 命名式 授けた名は「サンバ」

2018-08-30 05:55:55 | 孫のサンバくん
さて、長らくお待たせをいたしました。孫が産まれたのは8月18日。娘婿アジちゃんの祖国セネガルでは、生後1週間ほどで、名前を授ける式を行います。それは同時に、お披露目の会でもあります。
※この花は私から娘へ、出産当日、その労をねぎらいプレゼントしたものです。

注:記事が尋常ではない長さになってしまいました。
どうかお時間のある時にご覧くださいませ


命名式の開始は8月26日午前10時。マンション1階のトレーニングルームを借りました。ただね、セネガルでは時間の観念が日本ほど細かくありません。開始までに間に合ったのはこのメンバー。真ん中でベイビーを抱いているのが、この日名前を知らせる役の青年です。今まさに「キミの名前はサンバです」とベイビーに伝えてくれています。


娘のお腹の子の性別が、まだ分からない頃から、アジちゃんは言っていました。もし男の子が産まれたら、アジちゃんのお父さんの名前であり、幼馴染で親友の名前でもある「サンバ」という名をつけたいと。セネガルでは、自分にとって大切な人の名前を頂くというのは、昔からある風習なのだそうです。


いやいやいやいや~!ここは日本だし、サンバは無いわ~。それはあり得ないわ~と、娘と二人、最初は笑って聞き流した話でした。


ベイビーに名前を伝える役のブルーのシャツを着た青年から、赤黒チェックのシャツを着た青年にベイビーが手渡されました。彼はこのあと、皆に向かって「ベイビーの名前はサンバと決まりました」と発表する役の青年です。


それが終わると、参加してくれた人ひとりひとりがベイビーを抱き、祈りを捧げてくださいます。


最初は全否定していた「サンバ」という名前、日が経つにつれ、アジちゃんの様子が真剣みを帯びてきました。え?本気なの?どうしても?その内娘が「アジズがそこまで言うのなら、それでもいいかなって思ってきちゃった」と。


両親がそう言っているのに、私が反対するのは、あってはならない話。純然たる日本人に「サンバ」は変でしょうが、パパの祖国はセネガル。それもアリか~と、長い時間を掛けて、私も「サンバ」って可愛いかも~と思うようになりました。よし!じゃぁ漢字を選ぶのは私にも手伝わせて!と色んな漢字をピックアップしましたよ。ブログで公表するのはカタカナのみとさせて頂くことになりましたので、漢字名は公表いたしません。悪しからずです~


お!パパのところに来ましたね、サンバちゃん。


サンバちゃんをアップにすると・・・、眉毛が描いてあるでしょ?これは将来眉毛の濃い、強い男になって欲しいと願い、描くのだそうですよ。ゴルゴか!笑


両親共に、自然や海が好きなので、名前の漢字はそのイメージで決めました。これから皆さんに「サンバちゃん」と呼んで頂けると、とても嬉しいです。まぁ顔出しも本人が嫌だと言い始めたら終わってしまいますが、それまでは、その成長をご覧頂き、見守って頂ければと思います。


そう、この方がサンバさん。日本人の、とてもキレイな奥様を持つ、心優しいアジちゃんの幼馴染です。自分の名前を受け継いでくれたと知り、祈りも特段に長かった気がいたしますよ。


そうこうする内に、続々と集まってきてくれるセネガルメンズ。


来日してくる青年の数も、どんどん増えてきているようです。しかしセネガルは貧富の差が激しく、お金持ちの子息なら親が費用をポンと出し、そうでないお家の青年は、親類縁者からお金を出し合って貰い、かっつかつで来日するのだそうです。


でも見た目はどの人がお金持ちの子息で、どの人がお金に苦労している人なのかは分かりません。基本彼らはとてもオシャレでスレンダーで、彼らのファッションを見ているだけで楽しくなります。


おっと~!今度は女性ですよ。今回の参加者で唯一のセネガルレディーです。


彼らは皆、バイファルです。それはイスラム教ムリッド教団に存在する、バイファルと呼ばれている集団です。同じイスラム教でも、細かく分かれているんですね~。宗教心の薄い日本人からすると、とても不思議な世界です。この唯一の女性は、バイファルの中でも、歴史に残る、多くの人から「師」と崇め奉られた方のお孫さん。その美しさに目を奪われました。


娘も一緒にパチリ


左の女性は日本人です。大学生の頃、セネガルに研究のために渡り、2年くらい滞在されたのかな?最初はバイファルの人たちが、その出で立ちからチャラい人達にしか見えず、友達にもなりたくないと思っていたそうですよ。でも知れば知るほど、彼らの純粋で真面目なところに魅力を感じ、今はセネガル人の夫を持つ、とっても素敵な女性です。彼らの母国語であるウォロフ語を、彼女ほど上手に話せる日本人はいないと、皆が口を揃えて言っていました。


自由人の彼らは、式の途中でもこうして外に出て談笑します。


今回は、セネガルの式なので・・・と、娘の友人に声を掛けることをしていませんでした。でも前日になって、やっぱり一応声を掛けよう!と。都合をつけて来てくれたのはひとちんとそのお嬢さん。
「変なんだよ~。もうお腹にいないのに、お腹へっこまないんだよ~」笑


やっぱり女の子は違いますね~。サンバちゃんにミルクを飲ませるその様が、堂に入ってます。


これでもまだ、来てくれたメンズたちの半数ほどでしょうか。カメラを向けるとみんな陽気にポーズしてくれます。


今回振る舞う料理を作るために、前日から泊りがけで手伝いに来てくれるアジちゃんの友人二人を、どこに泊まって貰おうか・・・と考えた時、マンションにゲストルームがあることを思い出しました。


一昨年まで、エアコンがついていなかったので、夏の宿泊は無理だと思っていたのですが、多くの要望があり、昨年設置されたのだそうです。1泊1,000円で宿泊出来るって、嬉しい


小さくはありますが、キッチンもついています。左のドアがトイレ。シャワーが無いのがちょっと残念ですが、贅沢は言えません。


この日、アジちゃんと二人で買い物に走り回り、飲み物も沢山買い込んで冷やしました。


週に一度しか休みがない2人。土曜日の仕事を終えて遠くからやって来てくれました。野菜をカットすること数時間。午前4時まで作業は続いたそうです。


こちらは人参と大根のみじん切り。みじん切りと言っても、細かすぎてもいけないのだそう。


そして翌朝、トレーニングルームの傍にある、キッチンも借りました。広々として作業しやすいキッチンです。


そしてこちらが、羊一頭分のお肉・・・の半分だそうです。下ごしらえ中ですね。


チェブヤップ(チェブがお米、ヤップがお肉)というお料理のソースです。玉ねぎと大根・人参にオイルを入れて作るのだそうですよ。


チェブヤップのトッピング用のパプリカとピーマン。これは赤・緑・黄色、つまりセネガルカラーですね。


そしてこちらはLakh(ラッハ)と言います。Araw(アロウ)という、日本でいう粟?ひえ?のようなものを煮て、その上にレーズンを散らします。


ラッハの上にかけるのが、このヨーグルト・ミルク・シュガーを混ぜ合わせたソース。


デザートのサラダフルーツには、ヨーグルトを主としたソースに、りんご・バナナが入っています。


ラッハにヨーグルトソースをかけてますね~。これは、新生児のお祝いに欠かせないお料理だそうです。


そしてこちらが出来上がったチェブヤップ。鍋で大量の落花生油を熱し、ラムを煮る。煮えたところでラムを取り出し、残った汁でご飯を炊くのだそうです。ラム肉苦手なので、お肉には手が出ませんでしたが、ご飯の味付けは美味しかった~


これ、結構な大きさのお皿なんですよ。横45cmだったかなぁ。


これを全部で5皿ね、作ったようでした。


セネガル式の食事の作法は、床にゴザを敷いて、座して食します。あぐらをかいていいのは、家長のみなのだそうですよ。本来は男性と女性で、お皿を分けるようです。


そして手食といって、手で直接食べるのですが、絶対に右手で食べなければならないのだそうです。片膝を立て、右手で食す。食べ始めるとお喋りは禁止。


お肉も手でちぎって食べるのですが、ひとりでちぎりにくそうにしていたら、すかさず誰かが助けます。無言でね。笑


左から同じマンションに住む85歳のNさん。そして私の職場の同僚さちこさん、Jちゃん。その隣が私、そして娘。ひとちんのお嬢ちゃんとひとちん。日本人ブースですよ~。


左から、ビールの栓を開けようとしているさちこさん、ラッハを食べているJちゃん。そして水をがぶ飲みする85歳のNさん。


さちこさんは柔軟性のある人でね~、このラッハ、完食したのはさちこさんだけでしたよ。私は一口でごめんなさいしました。だってぇ~ご飯っぽいのが甘いんだもの~ アジちゃん、ごめ~ん


とにかく終始働きづめのセネガルメンズ。誰一人、文句を言う人はいません。そして、誰もが誰かのためにすぐに動こうとする姿勢。


決して押しつけがましくなく、自然と相手のために、さり気ない行動が出来る彼らを見て、私はちょっと恥ずかしくなりました。でも聞けば、それこそがバイファルの精神なのだそうで、やはり宗教の力って凄いのだな~と。


途中でしたけど、一応記念撮影ね。でもよく見たら、娘とサンバちゃんがいな~い おっぱいタイムだったのね~


式が終わったあと、仲良しセネガルメンズたちは、江戸川の河川敷に揃って出かけました。


メンズたちだけでの記念撮影ですね。誰が撮ってくれてるんだろう。撮影者を入れて、全部で16名ですかね?


「バイファル シカル」 バイファルの歌ってことらしいですよ。ほんのワンフレーズですが、皆でサンバちゃんのために歌ってくれたのだそうです。(20秒動画 かなりの音量です。ご注意ください)



過去最長の記事になったやもしれません。サンバちゃんが大きくなった時に、ここを見てくれる日が来るかもしれません。自分の誕生を、これだけの人が喜び、祝福してくれたということを、感謝の気持ちで見られる日が来ることを、ババは切に願っております。

長い記事に最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました

ご参加くださった皆様には
心よりお礼を申し上げます
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