どうすることが正しいの？

先週の金曜日のことでした。少し息を切らした娘から1本の電話が。

「今ね、スーパーからの帰りなの。ままならどうするか、聞きたくて電話したの。今電話大丈夫？」

聞けば保育園の帰り、いつものスーパーではなく、少し足を延ばしてディスカウントのスーパーにわざわざ行ったらしい。引っ越したばかりで、お金に余裕が無いから、出来るだけ安く買えるように。

ところがそのスーパーで、サンバくんが気に入ったおもちゃを見付けて、買い物の間中それを持っていたと。今日は買えないから、それは棚に戻しなさい。何度もそう言いながら買い物を続けていたらしいのですが、一向に元に戻さない。普段は割と言うことを聞くのに･･･

終いには、「早くそれを戻して来なさい」ときつく言い、自分の買い物のレジを済ませて、外で待っていたと。

なかなか出て来ないので様子を見に行くと、袋を破って、おもちゃを出そうとしているサンバくんを発見したそうな。

「どうして破ったりしたの？今日は買えないって言ったでしょ。これじゃもう、戻すことができないでしょう！」

レジに戻った娘は「すみません、子供が破ってしまったので、清算だけします」そう言ってお金だけ払って店を出たという。


「そりゃぁね、サンバくんが欲しいと思っているものは買ってあげたいよ。だけどね、これを許してしまったら、サンバくんはこの手を使えばおもちゃが手に入るって覚えちゃうかもしれないでしょ？今の家にとって、1,100円は、凄く痛手だよ。一緒に居たアビちゃんは、お金払ったんだから、物を貰って帰ったら？って言ったけど、やっぱりそれはサンバくんにとってよくないと思ったの。でもね、そう思いながらも、お金払ったんだから、やっぱりサンバくんにおもちゃあげたいっていう気持ちも湧いてきて、もうどうすることが正しいのか分からなくなっちゃって。ままならどうするか、どうしても聞いてみたくなったの」


「う～ん、そうか。それは難しい問題だねー。正解がどれかなんて、誰にも分かんないと思うけど、ままも多分同じことをすると思う。サンバくんは3歳児にしては凄く聡い子だと思うのね。こっそり持って帰って、忘れた頃に出してあげられるなら、それはそれでいいかもしれない。でもこっそりなんて通用しないよね？あの子は色んなことをちゃんと見てるから、誤魔化されたりしない。今の〇〇（娘）にとって、痛い出費かもしれないけど、1,100円は子育ての勉強代だと思う。そう思えば少しは気持ちが楽にならない？」


「うん、ありがとう。やっぱりそうだよね。なんか、ままの意見聞いてスッキリした。子供を育てるのって、本当に大変なことだと思う。まだまだこんなの序の口なんだろうね。それでもサンバくんにいい子になって欲しいからがんばる。まま、ホントにありがとう」


娘との電話を切ってからも、あれこれ考えました。でもやっぱり、今回はこうすることがサンバくんにとって一番良かったのではないかな･･･と思いました。その子その子の個性や特徴で、その対応は様々あると思います。これが誰にでも当てはまる正解でもないと思います。


いずれにしても、こうして親は、自分の気持ちよりも、その子にとってどうすることがベストなのかを考えることが、一番大事なんじゃないかな、とババは思うのです。

いつも美談ばかりならいいんですけど。
現実は、決して甘くはない。笑
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