一番怖いのは･･･

この花はペンタスというのだそうですね。今墓前で輝いています。花言葉は「願い事」「希望が叶う」だそうな。

仕事の日は夕方から、この花を眺めながら焼香台の清掃をしているワタクシ。その日お墓参りに来られた皆さんが、大切な方を思い出して焼香した、その後をキレイにするためです。

先日寺務所で小耳に挟んだ話。「〇〇ちゃんがね、この間焼香台の掃除をしている時に、黒い服を着た女性が、あるお墓の前でずっと項垂れた感じで座ってたんだって。そこをよけて他の墓所の掃除をして、ふとさっきの所を見たら、その人がいない。自動ドアが開いた音もしなかったし、館内のモニターにも写ってなくて、なんか見ちゃいけないものを見てしまったのかも、って言ってたのよ」

「キャー！そうなの？〇〇ちゃん、以前もそんなこと言ってなかった？」と寺務所の女性陣はプチパニック。

確かに･･･ね。私も以前同じようなことがあったのを思い出した。だけどそれって、もしもこの世のものではなかったとしても、誰かのことを想って、その誰かに会いに来てたってことでしょ？そりゃちょっとは気味悪いけど、別に怖くはないじゃんね。

あぁ、でももこちんはオバケが一番怖いんだった。だから私がお寺に勤め始めたと言った時も「無理無理無理～。私は絶対に無理～。〇〇は怖くないの？」と半べそで聞かれたんだった。

そういう時、昔から私の答えは決まってる。「あのね、もこちん、一番怖いのは生きてる人間だよ。それに比べたら、オバケなんて害を及ぼさないんだから、人間より怖くないんだよ」

「理屈じゃないって～。怖いものは怖いのよぉ」とやっぱり半べそかいたもこちんだった。笑

墓所の入り口のモニターには、今何人の方がお墓参りに来られているかが表示されています。終業ギリギリの時間帯は、殆んど参拝者はいません。20台近くある広い墓所にたった一人で入る訳ですが、何故か時々物音がしたり話し声が聞こえたりすることがある。

でもそんな時、それが私が入った後に入って来たお墓参りの人なのかどうか、確かめたことはない。

うふふ。やっぱりちょっぴり私も怖いのかな。

それでもやはり、明日また、大切な人に会いに来る人がいる･･･そう思うと、焼香台を磨く手に力が入る。

余談ですが、今日、寺務長さんと筆耕のパートさんが、コロナに罹患したと連絡がありました。むむぅ、先日机を並べて仕事したばかりだぞ。えっとぉコロナって潜伏期間はどれくらいだっけ？笑

自分はコロナにはかからないんじゃないか、って根拠のない自信を持っていましたが、はてさてどうなることやら。

皆さんもどうかお気を付けくださいね。

そう言えば、第二夫も
「よぉそんな怖い仕事してるなぁ」
って言ってたな。ヘタレめ！笑
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