石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

いざ、再び三浦海岸へ!

2011-02-27 23:19:00 | 活動レポート
今日、再び三浦海岸へ行ってきました。先日に続いて、コムウェア本部主催の『ユースコース』での講演です。



2週間前は、雪が吹きすさぶ中でのドライブになってしまい、特に帰り道では速度制限があったりして大変な思いをしましたが、今日は天気も良くて快適。行きがてら、海辺の道を通って行ったら大勢のウィンドサーファーがいてびっくり。今日は天気が良くて比較的暖かかった割には風が強かったので、ウィンドサーフィンには絶好だったのかも知れませんね。

さて、ユースコースでの講演はいつもの通り、若手組合員の皆さんに政治の大切さについてお話ししました。前回の反省も込めて、少し中身を手直し。内容的には良くなったかなと思うのですが、いかんせん、時間が長くなってしまい、またまた反省しきり。ん~、しゃべりだすと熱くなって時間を忘れるくせ、なかなか直りません・・・。おかげで質疑の時間があまりなくて、せっかくの機会だったのに参加者の皆さんには申し訳ないことをしました。

それでも、最初に質問をしてくれた参加者が、私が全然話の中で触れなかった「TPP」について質問をしてくれたことに嬉しい驚き。これまで何度もユースコースに参加していますが、TPPについて質問が出たのは初めてでした。質問は「本当に労働者の移動が自由化されてしまうの?大変なことになるのでは?」という内容でしたが、メディアやネット上でさまざまな(過激憶測?)情報が飛び交っているので、そのことについて聞いてくれたわけですね。

私自身、長年、国際労働運動に携わって、無秩序な自由貿易がどれだけ各国の労働者に悪影響を与えてきたかを見てきただけに、自由貿易に関する議論には常に慎重に接するようにしています。特に、WTOのような多国間の枠組みであろうが、FTA・EPAのような二国間(または二地域間)の枠組みであろうが、それが当該国の労働者や生活者にどのような影響を及ぼすのか、経済だけでなく、社会にどのような影響を与える可能性があるのか、その辺の分析なくして拙速に合意するべきではない、と考えているわけです。

「貿易の自由化を進めれば全てがバラ色で、みんなハッピー」などという議論は全く眉唾ですね。貿易の自由化には(他のいかなる政策もそうですが)必ず光の部分と影の部分があります。影の部分の方が大きければ、それはそもそもいい選択肢ではないということになりますし、もし光の部分が大きかったとしても、影の部分にちゃんと光を当てて悪影響を最小化することが政治の責任ですね。

その点、現在のTPP議論にも慎重な立場で接しているのですが、一方で、今の段階で完全に拒絶する立場にも立っていません。ちまたで言われているように、何せTPPについてはまだ「正確な情報がない」のです。日本は交渉に参加していないので、情報収集が難しいのはその通りなのですが、それにしても正確な情報が少なすぎます。今、巷でいろいろな情報が飛び交っていますが、ほとんどは推測、憶測でしょう。推進派の言うことも、反対派の言うことも。推測や憶測の情報に基づいて、重要な政策判断を下したくない、というのが今のところの思いです。

ということで、ちゃんとした回答にはならなかったのですが、質問してくれた参加者には私のそういう考えをお話しました。労働者の移動の自由化について言えば、確かに労働者の移動が完全に自由になったら大変なことになるかも知れないけれど、TPPがそのようなこと(完全自由化)をめざしているのかどうかは正直、分からない、と。個人的には、これまでのWTO(GATS)の議論やさまざまなFTA・EPAでの議論から判断して、人の移動を完全に自由化してしまうことに同意できる国はTPP参加国でも少ないのではないか、と。

いずれにしろ、正確な情報がないと判断できない問題ですので、今後ともしっかりと民主党内のさまざまな議論の場に参加して、政府に情報提供を求めつつ、皆さんにも情報発信していきたいと思っています。

以上、いろいろと考える機会をもらった、今日の活動報告でした!

ドコモ本部『パートナーシップフォーラム』にて

2011-02-27 09:38:13 | 活動レポート
土曜日、鬼怒川での行動を無事に終えて、午後、東京に戻ってきました。一旦、議員会館の事務所に立ち寄って作業し、それから歩いて約10分の距離にあるNTT労組のドコモ本部へ向かいました。

会議室で行われていたのは、ドコモ本部主催の「パートナーシップフォーラム」。全国各地から約30人の非正規雇用組合員の皆さんが参加していました。半日のプログラムでは、ドコモ本部の役員が労組の活動や各種取り組みについて説明。参加者の皆さんは、グループディスカッションなどを通じて現場の生の声を出し合い、それを今後の活動に活かしていく、という活動です。

私が到着したときには、ちょうど「ワークライフバランス」についての話。終わりの部分だけでしたが、私も興味深く聞かせてもらいました。特に、「職場でワークライフバランスが実現するとどういう効果があるのか?」ということを例示するDVDは面白かったですね。今度、フルバーションを見せて貰おうと思います。

さて、私の出番は一番最後のセッション。それまでは、ドコモ本部としての有期雇用組合員への取り組みについての話だったわけですが、私の役割は「有期雇用の現状と課題」というテーマで日本の現状をお話しすること。約1時間のセッションの中で、現在の労働・雇用問題の概要、労働市場の二重性という話、有期雇用の現状、今後の規制論議のポイント、などについて説明しました。


今、日本では、有期雇用というのは基本的に規制がありません。入り口規制(締結自由の制限)もなければ、更新回数や期間の制限もなく、出口規制(雇い止め規制)も基本的にない。さらには、均等待遇原則もない。それらが、いわゆる「労働市場の二重性」、つまり正規雇用は強く保護されているけれども、非正規雇用は全然保護がない、という状況を引き起こしているわけですね。

そこで今、厚生労働省の『労働政策審議会』労働条件分科会で、「有期労働契約に関する議論」が始まっていますが、今後の議論のポイントは、大きく分けて二つあると思っています。一つは、ルールをどうするか。先に述べた、入り口規制、更新回数・期間規制、出口規制などを設けるべきか、設けるのであればどういう規制にすべきか、などです。もう一つは、均等待遇原則。同じ職場で同じ仕事や責任を持っているのであれば、処遇を同じにすべきではないのか、ということです。

公労使の三者で構成されている労働政策審議会で、これらの点がどう扱われ、議論されるのか、私たちもその議論をフォローしながら強いメッセージを送っていかないといけません。難しい議論ですが、公労使代表の皆さんには日本社会の将来像を見据えて、「誰もが安心して働き、暮らしていける社会」を創っていくことを最優先に、建設的な議論を進めていって欲しいと思っています。

私たちの『働き方改革ワーキングチーム』でも、これからいよいよ均等待遇についての議論に入っていきます。上記の課題についてしっかり議論して、政府への提言を行っていかなければなりません。その意味では、このパートナーシップフォーラム、とってもいい機会になりました!