AKB48の旅

AKB48の旅

避けられない運命という矛盾

2018年12月06日 | AKB
「何度失敗しても、私が前を向き続ける理由」 AKB48・岡田奈々の生きる道

そんな岡田さんにとって尊敬するリーダー像が、元AKB48の高橋みなみさんだ。初代総監督として、黄金期のグループをまとめるなど、その手腕は目を見張るものがある。「リーダー論」(講談社)というビジネス本を出したり、経済誌でも取材を受けたりするなど、ビジネスパーソンも学ぶところは多い。

 「たかみなさんはどんなメンバーに対しても、親身になって相談を聞いてくれる、構ってくれる方でした。印象に残っているエピソードがあります。当時私は研究生で、まったく無名だった時期に、総監督で多忙を極めるたかみなさんが『どうしたー?』って話し掛けてくれたんです。何となく私の暗い顔を察したみたいで。そのときはアンケートがうまく書けないという、すごく些細な悩みだったのですが、そんな悩みにも真剣に付き合ってくれて、すごく前向きな言葉をたくさんかけていただきました。それ以降も何度も励まされました」

 岡田さんはリーダーとして、高橋さんのようにメンバーの悩みに真摯に向き合い、彼女たちの心の中にあるものを引き出してあげられる人間になりたいと強く思っている。


表面的にはそれで間違いないと思うけど、高橋さんの場合、結果的にではあっても、AKBGという複雑系組織体の動的成長をドライブする存在だった。そんな動的組織体としての存在様式を「見える化」したものが、総監督という肩書きだった。

現状、ダイナミズムは外乱によってしかもたらされていないと断言してしまっても、間違いではないと思う。そう考えると、プロデュース48、そしてIZ*ONEという劇薬は、避けられない運命だったのかも知れない。そして避けられない運命こそ、けれども究極の「予定調和」という矛盾に思えてならない。