岡田斗司夫「アイドル界に“身分制度“が誕生しつつある」
10年後のアイドルというのは、喩えるなら「イギリスの貴族」みたいなものかもしれません。イギリスの貴族には貴族の家系に生まれた人と、一代限りの爵位を授けられた人がいますが、アイドルもこういう「身分」になっていく。
今後、ぽっと出の人間がアイドルになるのはものすごく難しいでしょうね。
『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』(PHP新書)で僕は、世界は「戦国時代」に入ったと書きました。これはあらゆる人に対して平等にチャンスが与えられているということではありません。
日本の戦国時代の武将には、武田信玄や織田信長がいますが、彼らは代々続く武家に生まれた人たち。豊臣秀吉のように何もないところから成り上がったイレギュラーなヤツもいますが、戦国武将のほとんどがそうではない。
昔、『スター誕生!』なんてオーディション番組があり、誰でも応募できるということになっていました。だけど、予選を通過できるのは「やっぱり!」と思える人に限られていました。
今後、ユーチューブやさまざまなソーシャルメディアがますます進化して、本当にどんな人でも番組を配信できるようにはなりますが、そこで注目される人は「やっぱり!」という人なんです。
「アイドル」と表現しましたけど、これは芸能という狭い分野に限ったことではありません。見た目やキャラクター、家系によって注目を集められた人が貴族となる、新たな身分制度が誕生しつつあるのです。
岡田斗司夫氏の慧眼を認めることに吝かではないけど、これはどうだろう。例によって批判的なスタンスは取らないんだけど、この視点は、私が勝手に主張してる「アイドル遍在時代」とは折り合いが悪いのは明らか。
日本に事実上「身分制度」はないと見るか、それとも厳然と存在すると見るか。実際にここで問題となるのは、「身分制度」という言葉の厳密な定義ということになるんだけど、定義次第で見え方はコロコロ変わることになる。
私は、日本には「身分制度」はないという立場を取るし、だからこそポリコレが頓珍漢なことになってしまうと考える。ここが欧米とかと決定的に違うと思うし、だからこそ日本型のアイドルが出現したと考える。
つまりは議論というか世界観の根本から、折り合わないということになってしまう。
10年後のアイドルというのは、喩えるなら「イギリスの貴族」みたいなものかもしれません。イギリスの貴族には貴族の家系に生まれた人と、一代限りの爵位を授けられた人がいますが、アイドルもこういう「身分」になっていく。
今後、ぽっと出の人間がアイドルになるのはものすごく難しいでしょうね。
『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』(PHP新書)で僕は、世界は「戦国時代」に入ったと書きました。これはあらゆる人に対して平等にチャンスが与えられているということではありません。
日本の戦国時代の武将には、武田信玄や織田信長がいますが、彼らは代々続く武家に生まれた人たち。豊臣秀吉のように何もないところから成り上がったイレギュラーなヤツもいますが、戦国武将のほとんどがそうではない。
昔、『スター誕生!』なんてオーディション番組があり、誰でも応募できるということになっていました。だけど、予選を通過できるのは「やっぱり!」と思える人に限られていました。
今後、ユーチューブやさまざまなソーシャルメディアがますます進化して、本当にどんな人でも番組を配信できるようにはなりますが、そこで注目される人は「やっぱり!」という人なんです。
「アイドル」と表現しましたけど、これは芸能という狭い分野に限ったことではありません。見た目やキャラクター、家系によって注目を集められた人が貴族となる、新たな身分制度が誕生しつつあるのです。
岡田斗司夫氏の慧眼を認めることに吝かではないけど、これはどうだろう。例によって批判的なスタンスは取らないんだけど、この視点は、私が勝手に主張してる「アイドル遍在時代」とは折り合いが悪いのは明らか。
日本に事実上「身分制度」はないと見るか、それとも厳然と存在すると見るか。実際にここで問題となるのは、「身分制度」という言葉の厳密な定義ということになるんだけど、定義次第で見え方はコロコロ変わることになる。
私は、日本には「身分制度」はないという立場を取るし、だからこそポリコレが頓珍漢なことになってしまうと考える。ここが欧米とかと決定的に違うと思うし、だからこそ日本型のアイドルが出現したと考える。
つまりは議論というか世界観の根本から、折り合わないということになってしまう。