皆様こんばんは。
本日は第41期名人戦挑戦手合七番勝負第2局が行われました。
早速振り返っていきましょう。
なお幽玄の間では宮川史彦八段の解説付きで中継されています。
序盤、白1はいかにも高尾挑戦者という手です。
左辺を白地にするには白Aが勝ります。
あえて一間に打ったのは、隙を残さないように打って後の戦いに備えたものです。
黒の井山名人も2と備え、両者じっくりした立ち上がりとなりました。
黒△とツケた場面が分岐点でした。
白Aと押さえれば黒Bと切って戦いに持ち込む作戦です。
しかし白1とここでの戦いを避け、上辺に向かったのは高尾挑戦者らしい全局を見た打ち方でした。
上辺の方が大きいと言っています。
対する井山名人も、いやこちらの方が大きいと黒6、お互いの気合がぶつかった瞬間でした。
右下での折衝の後黒1、3と白に襲い掛かり、ついに戦闘開始です!
白はどう動くべきでしょうか?
白1、3と正直に動くのは周囲の状況が見えていない打ち方です。
周囲は黒石ばかりですから、白大苦戦になってしまいます。
攻められている間に下辺の白2子は自然消滅になるでしょう。
という訳でここは変化球、白5までコウを作っていきました。
正面からの戦いが苦しい時にコウを作ってみるというのは、プロの碁ではよく使われるテクニックです。
コウ争いが続いていますが、白のコウ取りに対しての黒2もコウ争いの時のテクニックです。
白Aには黒B、Cとポンポン抜いて大変な厚みになるので、白Aを牽制する効果があります。
それに対して白1と切って戦線拡大したのが凄い手です。
ここにコウ材を作り、場合によっては前述のコウを仕掛けようという狙いがあります。
その後も難しい駆け引きがありましたが、白△と打った所で封じ手になりました。
この白△のグズミは奇妙な手に見えるでしょうが・・・
白1の繋ぎだと、後に黒AやBで左右を分断する手が残ります。
グズミにはこれを牽制する意味があります。
さて、問題は封じ手ですが・・・
こういうケースでは大抵繋ぐのが良いとされています。
しかし白2、4と突っ切られては黒△が浮き、これは黒がいけません。
という事で封じ手は抜きと予想します。
白△と予め繋がれている所を抜くのは気が引けますが、ここは実戦的に打つでしょう。
明日は上下の白を巡って大変な戦いになるでしょう。
ひょっとしたらまた生きるか死ぬかの勝負になるかもしれません。
お楽しみに!
本日は第41期名人戦挑戦手合七番勝負第2局が行われました。
早速振り返っていきましょう。
なお幽玄の間では宮川史彦八段の解説付きで中継されています。
序盤、白1はいかにも高尾挑戦者という手です。
左辺を白地にするには白Aが勝ります。
あえて一間に打ったのは、隙を残さないように打って後の戦いに備えたものです。
黒の井山名人も2と備え、両者じっくりした立ち上がりとなりました。
黒△とツケた場面が分岐点でした。
白Aと押さえれば黒Bと切って戦いに持ち込む作戦です。
しかし白1とここでの戦いを避け、上辺に向かったのは高尾挑戦者らしい全局を見た打ち方でした。
上辺の方が大きいと言っています。
対する井山名人も、いやこちらの方が大きいと黒6、お互いの気合がぶつかった瞬間でした。
右下での折衝の後黒1、3と白に襲い掛かり、ついに戦闘開始です!
白はどう動くべきでしょうか?
白1、3と正直に動くのは周囲の状況が見えていない打ち方です。
周囲は黒石ばかりですから、白大苦戦になってしまいます。
攻められている間に下辺の白2子は自然消滅になるでしょう。
という訳でここは変化球、白5までコウを作っていきました。
正面からの戦いが苦しい時にコウを作ってみるというのは、プロの碁ではよく使われるテクニックです。
コウ争いが続いていますが、白のコウ取りに対しての黒2もコウ争いの時のテクニックです。
白Aには黒B、Cとポンポン抜いて大変な厚みになるので、白Aを牽制する効果があります。
それに対して白1と切って戦線拡大したのが凄い手です。
ここにコウ材を作り、場合によっては前述のコウを仕掛けようという狙いがあります。
その後も難しい駆け引きがありましたが、白△と打った所で封じ手になりました。
この白△のグズミは奇妙な手に見えるでしょうが・・・
白1の繋ぎだと、後に黒AやBで左右を分断する手が残ります。
グズミにはこれを牽制する意味があります。
さて、問題は封じ手ですが・・・
こういうケースでは大抵繋ぐのが良いとされています。
しかし白2、4と突っ切られては黒△が浮き、これは黒がいけません。
という事で封じ手は抜きと予想します。
白△と予め繋がれている所を抜くのは気が引けますが、ここは実戦的に打つでしょう。
明日は上下の白を巡って大変な戦いになるでしょう。
ひょっとしたらまた生きるか死ぬかの勝負になるかもしれません。
お楽しみに!