皆様こんばんは。
本日は第35期女流本因坊戦挑戦手合五番勝負、第2局が行われました。
結果は藤沢里菜挑戦者が謝依旻女流本因坊に黒番中押し勝ちを収め、1勝1敗のタイに戻しました。
それでは振り返っていきましょう。
なおこの対局は幽玄の間にて、大橋成哉七段の解説で中継されました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/f0/a8673974756733f2cd108c831a65460c.jpg)
序盤、黒△に切った場面です。
白の対応としては大体決まっており・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/2f/abe0acd47af3e889111de9c5f9071378.jpg)
白1、3が石の形であり、多くの棋士はこう打つでしょう。
しかし実戦は・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/0f/c296c42a7e3c80dbe113d1b1bac858cc.jpg)
白1と当ててからひたすら押し!
いかにも筋が悪いという印象で、知らずに見たらプロの碁だとは気付かないでしょうね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase2.gif)
しかし筋や形に拘らないのが謝女流本因坊の流儀です。
中央の黒を強化し、中の白2子を弱くしてしまいますが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/fd/f9f285bf0ca5808d5567e6e66fabf4ad.jpg)
その後、白△と隅の黒を強襲!
これが謝女流本因坊の打ちたかった手なのでしょう。
そのための押し連発でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/f1/a1b8b1ce19d11b59f839eb55db6c327b.jpg)
黒1の押さえに対する白2の切りも当然予定通りでしょう。
白6と打って黒△を狙い、黒どうするか・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/24/643d0f472aa4a2a1bcb6e2420717169d.jpg)
黒1と右辺を打ちましたが、白8となって中の黒5子は動きにくい姿です。
白のパンチが入ったようにも見えました。
しかし・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/3a/ff69cd78d96197758f6352844057044d.jpg)
左下の大きなヨセを打ち、中央をあっさり捨ててしまいました![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_shock_s.gif)
要石を捨てて厚くさせてしまうのは通常考えにくいのですが、しかしよく見れば白の厚みが働く場所がありません。
どうやら藤沢挑戦者がうまく立ち回ったようでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/87/e3450546edfed293ad4ad2c43343f410.jpg)
白は紛れを求めていきますが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/f6/40a67bfb6b524e23420eab33d4e58f28.jpg)
ここも戦わずあっさり捨てて、大きな下辺に回って十分と言っています。
確かにその判断は正しそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/3f/94bcfc156bfc8625f6613309b934d944.jpg)
必死の白は中央で勝負手を仕掛けますが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/71/3b3163e8fdd6b213434a9d91c11cdb3a.jpg)
黒は冷静に対処し、△の抜きに回って勝負は決まりました。
本局は謝女流本因坊がらしい仕掛けを見せましたが、藤沢挑戦者の大局観が上回ったようです。
充実を感じる勝ち方で、五番勝負はますます面白くなってきました。
第3局は10月3日(月)に東京都千代田区の「日本棋院東京本院」で行われます。
お楽しみに!
本日は第35期女流本因坊戦挑戦手合五番勝負、第2局が行われました。
結果は藤沢里菜挑戦者が謝依旻女流本因坊に黒番中押し勝ちを収め、1勝1敗のタイに戻しました。
それでは振り返っていきましょう。
なおこの対局は幽玄の間にて、大橋成哉七段の解説で中継されました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/f0/a8673974756733f2cd108c831a65460c.jpg)
序盤、黒△に切った場面です。
白の対応としては大体決まっており・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/2f/abe0acd47af3e889111de9c5f9071378.jpg)
白1、3が石の形であり、多くの棋士はこう打つでしょう。
しかし実戦は・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/0f/c296c42a7e3c80dbe113d1b1bac858cc.jpg)
白1と当ててからひたすら押し!
いかにも筋が悪いという印象で、知らずに見たらプロの碁だとは気付かないでしょうね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase2.gif)
しかし筋や形に拘らないのが謝女流本因坊の流儀です。
中央の黒を強化し、中の白2子を弱くしてしまいますが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/fd/f9f285bf0ca5808d5567e6e66fabf4ad.jpg)
その後、白△と隅の黒を強襲!
これが謝女流本因坊の打ちたかった手なのでしょう。
そのための押し連発でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/f1/a1b8b1ce19d11b59f839eb55db6c327b.jpg)
黒1の押さえに対する白2の切りも当然予定通りでしょう。
白6と打って黒△を狙い、黒どうするか・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/24/643d0f472aa4a2a1bcb6e2420717169d.jpg)
黒1と右辺を打ちましたが、白8となって中の黒5子は動きにくい姿です。
白のパンチが入ったようにも見えました。
しかし・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/3a/ff69cd78d96197758f6352844057044d.jpg)
左下の大きなヨセを打ち、中央をあっさり捨ててしまいました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_shock_s.gif)
要石を捨てて厚くさせてしまうのは通常考えにくいのですが、しかしよく見れば白の厚みが働く場所がありません。
どうやら藤沢挑戦者がうまく立ち回ったようでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/87/e3450546edfed293ad4ad2c43343f410.jpg)
白は紛れを求めていきますが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/f6/40a67bfb6b524e23420eab33d4e58f28.jpg)
ここも戦わずあっさり捨てて、大きな下辺に回って十分と言っています。
確かにその判断は正しそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/3f/94bcfc156bfc8625f6613309b934d944.jpg)
必死の白は中央で勝負手を仕掛けますが・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/71/3b3163e8fdd6b213434a9d91c11cdb3a.jpg)
黒は冷静に対処し、△の抜きに回って勝負は決まりました。
本局は謝女流本因坊がらしい仕掛けを見せましたが、藤沢挑戦者の大局観が上回ったようです。
充実を感じる勝ち方で、五番勝負はますます面白くなってきました。
第3局は10月3日(月)に東京都千代田区の「日本棋院東京本院」で行われます。
お楽しみに!