(291) 新たな旅立ち
四百字詰原稿用紙換算11枚
ページ数や内容に縛りのなないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあり、季節は常に真夏である。
登場人物
詠晴(ヨンチン。20)
175㎝。ひっつめ髪を後ろでお団子にした清楚な美女。リンの娘。
リン・正雄(70)
170㎝。日台のハーフ。全白髪に近い、まだら白髪で口髭をたくわえた紳士然とした男前。
梅花(メイファ。50)
165㎝。リンの妻。髪をひっつめて後ろでお団子にした清楚な美人で二十五歳位に見える。
石川翔(17)
170㎝。修一と同クラス。101話から登場。大富豪で黒縁メガネをかけた品のいいイケメン。武器の発明で財を成した。
桧垣早苗(25)
170㎝。スタイル抜群の清楚な美人。体育教師でテコンドー二段。長い髪をひっつめて束ねている。
里香(17)
165㎝。23話から登場。清楚な美人でアニメ声。
タンカーの船長(50)を含め他の四人の乗組員も全員日本人で善人そうに見える。
船内で働く二十代のベトナム人の女達二十人。
N=ナレーション&呟き
タンカー内食堂の天井の絵に修一の声、
「よし、みんなよく聞いてくれ」
食堂の綺麗な厨房の絵(巨大な冷蔵庫、冷凍庫、デロンギのコーヒーマシンあり)に修一の声、
「最初に言っとくが、みんなを国に送り届けたらこの船は木っ端みじんに爆破する」
注、広くて綺麗な食堂内に全乗組員が集まっている。コック帽を被ったコック長が一名、機関士四人を加えた船長達と女達がこちらに向かってテーブルに掛けており、彼らと向かい合って修一達も掛けている。里香の足元には大きな紙袋が置いてあり、百ドルを一万ドル分束ねて封をした紙幣が大量に入っている。修一が真ん中で右に里香、早苗、石川が掛け、左側にはリン一家が掛けている。
女達と船長達が不安そうに修一を見ている。
修一「(女達を見て)あんたらの国じゃ麻薬に関わったのがばれたら終身刑か死刑じゃろ?」
女達、顔をひきつらせて不安げに頷く。
修一「だからこの船の事はぜったい他言してはならん」
Tバック姿の女Aの艶めかしい股間の絵に修一の声、
「ま、船が消えりゃ他言もなにもないがの」
修一「さて、いちばん肝心なあんたらの今後の生活のことじゃが」
女達と船長達が身を乗り出して聞き入り、女Aがゴクリと唾を飲み込む。
食堂の天井の絵に修一の声、
「毎月、日本円換算で百万円を向こう五年間、皆の口座に振り込むから生活の心配はしなくてよろしい」
感心して頷き、
リン(見事な采配だ。持ちなれない金を一度に渡したら身を持ち崩すだけだ)
感心して頷き、
早苗(いっぺんに大金を渡したらギャングに目をつけられて危険だものね)
女達と船長達が驚き、女Aが女Bに、
女A「えっ、ってことはトータルでいくらになるの?」と泡を食って聞く。
女B「(必死に頭で計算し)・・・ろ・・・?六千万円・・・!?」
ゴクッと喉を鳴らして半信半疑で修一に、
女A「ほんとにそんなにいただけるんですか?」「からかってるんじゃないですよね?」
修一「おれに二言はない。ところでなぜ金を分割で渡すかわかるか?」
修一の反応を伺うような目で、
女A「私達の身の安全の・・・ためですよね?」
女B「村で派手な生活をしたらギャングに目をつけられるから?」
修一「そのとおり!あんたらは賢い!」
修一「金があってもない振りをして、人目につかぬよう地味な生活を心がけんさい」
天井の絵に修一の声、
「一人がボロを出してギャングに嗅ぎつけられたら芋づる式に全員がつかまって有り金をすべて奪われるぞ」
他の女達と共に女Aが感激に目を潤ませ、
女A(こんなに私達の先々まで考えてくれて、なんて思いやりのある人・・・)
女Aが感激して立ち上がり、釣られてほかの女達も立ち上がる。
感激して修一に抱擁し、
女A「ボスにまだお礼を言ってなかったわ」
女A「私達をエンベルから救ってくれたうえに夢のような大金までもらって・・・」
女達がみな感激して修一に抱擁してるのをリン達皆が微笑ましそうに見ている。
修一に見惚れ、
早苗(いつもの事だけど修ちゃんの思いやり深さに、私も心を洗われる・・・)
修一の頬にチュッとキスし、
女B「ボス、ありがとう。お礼に私達全員とやらせてあげるよ」
ほかの女達を見て、
女B「みんな、いいよね?」
みんな頬を染めて歓迎し、
女C「いいわよ。私達にはそれしかお礼できないもの」
女D「私がたっぷりサービスしてあげるわ」
詠晴「(ギョッとして)あ、え!?・・・」
里香「(ギョッとして)えーっ!?・・・」
うんうんと優しく頷き、女Bに、
修一「ありがとね。みんなの気持ちだけ頂いとくわ」
詠晴、里香、ホッとする。
女Aに言いにくそうに、
修一「あの、俺の代わりに船長達をーーという訳にはいかんかね?」
船長「(赤面して照れ)そんな、いいですよー。彼女らに無理強いしたくないし・・・」
女達全員が快く頷き、
女A「いいよ、キャプテン達は私達に優しくしてくれたし。男は優しいのが一番だからね」
船長「(女Aを見て驚き)えっ!マジで?」
横に立ってるコック長を見て、
女B「私もいいよ。コック長は私達が今まで食べたことのないご馳走を毎日ふるまってくれたし」
コック長「(女Bを見て驚き)マジでーっ!?」(なんか海老で鯛を釣ったような・・・)
女A「ボスの頼みを断ったら私達バチが当たるものね」
女達全員を見て、
修一「よっしゃっ!」
修一「あんたらはみんな気持ちのええ人ばかりだから餞別に一万ドルを配ります!」
船長達と女達が全員飛び上がったり抱き合ったりして「うおおー、一万ドルーっ!」「きやーーっ」と狂喜する。
立ち上がってテーブルの上に紙袋を置いた里香に、
修一「んじゃ、里香ちゃん、餞別を配ってあげて」
里香「(楽しそうに)はい」
みな金を受け取ってほくほくしており、最後に里香から札束を受け取りながら、
船長「(感激して)ボス、なんとお礼をいっていいのか嬉しすぎて言葉がでてきません・・・」
修一「(うんうんと頷き)陸にあがってもハメを外さず、地味に細く長く上手に金を使いんさいよ」
女Aが上機嫌で船長に腕を組み、妖艶な眼差しで、
女A「キャプテン、わたしの部屋で、ね」
船長「(恥じらい)ほ、ほんとにいいのかい?」
船長の腕を引っ張って、
女A「早くー、二十人全員とやれるなんてもう二度とないよ」といってる背後では他の男達が女に手を引かれてそれぞれの部屋に向かおうとしている。
その様子を微笑ましそうに見て、
里香「予期せぬ大金が転がり込んだうえに女も抱き放題なんて酒池肉林の極みだね・・・」
詠晴が全員分のコーヒーをトレイに載せて厨房から出てくるのを見て感心し、
リン(ほおう、岩城さんと出会ってからヨンチンも気が利くようになったな)
コーヒーカップをまず修一の前のテーブルに置き、
詠晴「はい、岩城さん。デロンギのマシンでいれたから美味しいですよ」
修一「ありがとう。いただきます」
カップを口に運ぶ修一を見て感心し、
詠晴(いかなる場合でも言葉づかいで私達の関係を悟られるようなボロを出さないのには感心しちゃうわ)
停止してるタンカーを俯瞰して見た絵。
艦内食堂の天井の絵。
船長達が恥ずかしそうに女と手をつないで食堂に入って来たのに修一達が気づいて見やる。
注、船長は女A、コック長は女B、他の男達もみな女達とペアになっている。
船長「(照れて)ボス、私ら男性陣も彼女らの村まで送ってもらえないでしょうか」
修一「おやおや、全員そろってカップル成立ですか?」と、修一共々皆が微笑ましそうに船長達を見やる。
照れて頭を掻きながら、
船長「すっかり意気投合してこのような次第になりました」
修一「あっちの方も含め、よほど相性が合ったんじゃね」
船長「(照れて)ええ、彼女が優しいのは知ってたし、彼女ともう一回人生をやり直してみようかと思いましてね」
修一「(少し驚き)日本に奥さんがいるのかと思ってたわ」
切なげな表情で、
船長「いるにはいますが・・・」
船長「私が年にひと月も家にいないから女房は間男を作ってそっちに夢中で、もう心は私にありませんよ」と自嘲して話す彼を女Aが
気の毒そうに見つめる。
船長「私に限らず、コック長も他の者もみな同じで、ま、船乗りの宿命ですよ」と話す船長を修一達皆がやるせなさそうに見やる。
船長「今月から仕送りをやめて一切音信を絶つのが唯一私にできる女房への復讐です」
焼餅を焼いて船長の手をぎゅっと握り、
女A「私はあなたを絶対に裏切らないから、もう奥さんのことなんか忘れてよ」
船長「うん。私の心はタフじゃないし、次はもう耐えられないからよろしくたのむよ」
立ち上がって早苗ら皆と「パチパチパチ」と祝福するように手をたたき、
修一「船長達の新たな旅立ちに幸あれ」
船長達と女達が嬉しそうに修一に頭を下げ、
船長「私達が結ばれる切っ掛けを作ってくださったボスに心から感謝しています」
前甲板から飛び立ってゆくA1を修一達や残りの女達が見送ってる絵にN『船長らカップルになった者達をぎゅうぎゅう詰めにした第一陣が女達の故郷に向かって飛び立った』
快晴の空の絵に修一のN『全員を送り届けて金と金塊を運び出してタンカーをミサイルで消滅させたのちーー』『石川くんは即座
にGAFA(ガーファ)から優秀なエンジニアを大量に引き抜いたので、そう遠くない内に良心的なプラットホームが誕生するであろう』『ちなみに俺はそれを正義のプラットホームと名づけた』
つづく
四百字詰原稿用紙換算11枚
ページ数や内容に縛りのなないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあり、季節は常に真夏である。
登場人物
詠晴(ヨンチン。20)
175㎝。ひっつめ髪を後ろでお団子にした清楚な美女。リンの娘。
リン・正雄(70)
170㎝。日台のハーフ。全白髪に近い、まだら白髪で口髭をたくわえた紳士然とした男前。
梅花(メイファ。50)
165㎝。リンの妻。髪をひっつめて後ろでお団子にした清楚な美人で二十五歳位に見える。
石川翔(17)
170㎝。修一と同クラス。101話から登場。大富豪で黒縁メガネをかけた品のいいイケメン。武器の発明で財を成した。
桧垣早苗(25)
170㎝。スタイル抜群の清楚な美人。体育教師でテコンドー二段。長い髪をひっつめて束ねている。
里香(17)
165㎝。23話から登場。清楚な美人でアニメ声。
タンカーの船長(50)を含め他の四人の乗組員も全員日本人で善人そうに見える。
船内で働く二十代のベトナム人の女達二十人。
N=ナレーション&呟き
タンカー内食堂の天井の絵に修一の声、
「よし、みんなよく聞いてくれ」
食堂の綺麗な厨房の絵(巨大な冷蔵庫、冷凍庫、デロンギのコーヒーマシンあり)に修一の声、
「最初に言っとくが、みんなを国に送り届けたらこの船は木っ端みじんに爆破する」
注、広くて綺麗な食堂内に全乗組員が集まっている。コック帽を被ったコック長が一名、機関士四人を加えた船長達と女達がこちらに向かってテーブルに掛けており、彼らと向かい合って修一達も掛けている。里香の足元には大きな紙袋が置いてあり、百ドルを一万ドル分束ねて封をした紙幣が大量に入っている。修一が真ん中で右に里香、早苗、石川が掛け、左側にはリン一家が掛けている。
女達と船長達が不安そうに修一を見ている。
修一「(女達を見て)あんたらの国じゃ麻薬に関わったのがばれたら終身刑か死刑じゃろ?」
女達、顔をひきつらせて不安げに頷く。
修一「だからこの船の事はぜったい他言してはならん」
Tバック姿の女Aの艶めかしい股間の絵に修一の声、
「ま、船が消えりゃ他言もなにもないがの」
修一「さて、いちばん肝心なあんたらの今後の生活のことじゃが」
女達と船長達が身を乗り出して聞き入り、女Aがゴクリと唾を飲み込む。
食堂の天井の絵に修一の声、
「毎月、日本円換算で百万円を向こう五年間、皆の口座に振り込むから生活の心配はしなくてよろしい」
感心して頷き、
リン(見事な采配だ。持ちなれない金を一度に渡したら身を持ち崩すだけだ)
感心して頷き、
早苗(いっぺんに大金を渡したらギャングに目をつけられて危険だものね)
女達と船長達が驚き、女Aが女Bに、
女A「えっ、ってことはトータルでいくらになるの?」と泡を食って聞く。
女B「(必死に頭で計算し)・・・ろ・・・?六千万円・・・!?」
ゴクッと喉を鳴らして半信半疑で修一に、
女A「ほんとにそんなにいただけるんですか?」「からかってるんじゃないですよね?」
修一「おれに二言はない。ところでなぜ金を分割で渡すかわかるか?」
修一の反応を伺うような目で、
女A「私達の身の安全の・・・ためですよね?」
女B「村で派手な生活をしたらギャングに目をつけられるから?」
修一「そのとおり!あんたらは賢い!」
修一「金があってもない振りをして、人目につかぬよう地味な生活を心がけんさい」
天井の絵に修一の声、
「一人がボロを出してギャングに嗅ぎつけられたら芋づる式に全員がつかまって有り金をすべて奪われるぞ」
他の女達と共に女Aが感激に目を潤ませ、
女A(こんなに私達の先々まで考えてくれて、なんて思いやりのある人・・・)
女Aが感激して立ち上がり、釣られてほかの女達も立ち上がる。
感激して修一に抱擁し、
女A「ボスにまだお礼を言ってなかったわ」
女A「私達をエンベルから救ってくれたうえに夢のような大金までもらって・・・」
女達がみな感激して修一に抱擁してるのをリン達皆が微笑ましそうに見ている。
修一に見惚れ、
早苗(いつもの事だけど修ちゃんの思いやり深さに、私も心を洗われる・・・)
修一の頬にチュッとキスし、
女B「ボス、ありがとう。お礼に私達全員とやらせてあげるよ」
ほかの女達を見て、
女B「みんな、いいよね?」
みんな頬を染めて歓迎し、
女C「いいわよ。私達にはそれしかお礼できないもの」
女D「私がたっぷりサービスしてあげるわ」
詠晴「(ギョッとして)あ、え!?・・・」
里香「(ギョッとして)えーっ!?・・・」
うんうんと優しく頷き、女Bに、
修一「ありがとね。みんなの気持ちだけ頂いとくわ」
詠晴、里香、ホッとする。
女Aに言いにくそうに、
修一「あの、俺の代わりに船長達をーーという訳にはいかんかね?」
船長「(赤面して照れ)そんな、いいですよー。彼女らに無理強いしたくないし・・・」
女達全員が快く頷き、
女A「いいよ、キャプテン達は私達に優しくしてくれたし。男は優しいのが一番だからね」
船長「(女Aを見て驚き)えっ!マジで?」
横に立ってるコック長を見て、
女B「私もいいよ。コック長は私達が今まで食べたことのないご馳走を毎日ふるまってくれたし」
コック長「(女Bを見て驚き)マジでーっ!?」(なんか海老で鯛を釣ったような・・・)
女A「ボスの頼みを断ったら私達バチが当たるものね」
女達全員を見て、
修一「よっしゃっ!」
修一「あんたらはみんな気持ちのええ人ばかりだから餞別に一万ドルを配ります!」
船長達と女達が全員飛び上がったり抱き合ったりして「うおおー、一万ドルーっ!」「きやーーっ」と狂喜する。
立ち上がってテーブルの上に紙袋を置いた里香に、
修一「んじゃ、里香ちゃん、餞別を配ってあげて」
里香「(楽しそうに)はい」
みな金を受け取ってほくほくしており、最後に里香から札束を受け取りながら、
船長「(感激して)ボス、なんとお礼をいっていいのか嬉しすぎて言葉がでてきません・・・」
修一「(うんうんと頷き)陸にあがってもハメを外さず、地味に細く長く上手に金を使いんさいよ」
女Aが上機嫌で船長に腕を組み、妖艶な眼差しで、
女A「キャプテン、わたしの部屋で、ね」
船長「(恥じらい)ほ、ほんとにいいのかい?」
船長の腕を引っ張って、
女A「早くー、二十人全員とやれるなんてもう二度とないよ」といってる背後では他の男達が女に手を引かれてそれぞれの部屋に向かおうとしている。
その様子を微笑ましそうに見て、
里香「予期せぬ大金が転がり込んだうえに女も抱き放題なんて酒池肉林の極みだね・・・」
詠晴が全員分のコーヒーをトレイに載せて厨房から出てくるのを見て感心し、
リン(ほおう、岩城さんと出会ってからヨンチンも気が利くようになったな)
コーヒーカップをまず修一の前のテーブルに置き、
詠晴「はい、岩城さん。デロンギのマシンでいれたから美味しいですよ」
修一「ありがとう。いただきます」
カップを口に運ぶ修一を見て感心し、
詠晴(いかなる場合でも言葉づかいで私達の関係を悟られるようなボロを出さないのには感心しちゃうわ)
停止してるタンカーを俯瞰して見た絵。
艦内食堂の天井の絵。
船長達が恥ずかしそうに女と手をつないで食堂に入って来たのに修一達が気づいて見やる。
注、船長は女A、コック長は女B、他の男達もみな女達とペアになっている。
船長「(照れて)ボス、私ら男性陣も彼女らの村まで送ってもらえないでしょうか」
修一「おやおや、全員そろってカップル成立ですか?」と、修一共々皆が微笑ましそうに船長達を見やる。
照れて頭を掻きながら、
船長「すっかり意気投合してこのような次第になりました」
修一「あっちの方も含め、よほど相性が合ったんじゃね」
船長「(照れて)ええ、彼女が優しいのは知ってたし、彼女ともう一回人生をやり直してみようかと思いましてね」
修一「(少し驚き)日本に奥さんがいるのかと思ってたわ」
切なげな表情で、
船長「いるにはいますが・・・」
船長「私が年にひと月も家にいないから女房は間男を作ってそっちに夢中で、もう心は私にありませんよ」と自嘲して話す彼を女Aが
気の毒そうに見つめる。
船長「私に限らず、コック長も他の者もみな同じで、ま、船乗りの宿命ですよ」と話す船長を修一達皆がやるせなさそうに見やる。
船長「今月から仕送りをやめて一切音信を絶つのが唯一私にできる女房への復讐です」
焼餅を焼いて船長の手をぎゅっと握り、
女A「私はあなたを絶対に裏切らないから、もう奥さんのことなんか忘れてよ」
船長「うん。私の心はタフじゃないし、次はもう耐えられないからよろしくたのむよ」
立ち上がって早苗ら皆と「パチパチパチ」と祝福するように手をたたき、
修一「船長達の新たな旅立ちに幸あれ」
船長達と女達が嬉しそうに修一に頭を下げ、
船長「私達が結ばれる切っ掛けを作ってくださったボスに心から感謝しています」
前甲板から飛び立ってゆくA1を修一達や残りの女達が見送ってる絵にN『船長らカップルになった者達をぎゅうぎゅう詰めにした第一陣が女達の故郷に向かって飛び立った』
快晴の空の絵に修一のN『全員を送り届けて金と金塊を運び出してタンカーをミサイルで消滅させたのちーー』『石川くんは即座
にGAFA(ガーファ)から優秀なエンジニアを大量に引き抜いたので、そう遠くない内に良心的なプラットホームが誕生するであろう』『ちなみに俺はそれを正義のプラットホームと名づけた』
つづく