(61) チャイニーズドラゴン
四百字詰原稿用紙換算12枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあります。季節は常に真夏である。
登場人物
ヤンキーA(25)
ヤンキーB(25)
アベック男(25)大人しい顔
アベック女(25)普通顔
香山京子(16)165㎝。キリッとした美人。
香山組の組長(50)京子の父
同、若頭(50)温厚そうな顔
同、靖男(25)

N=ナレーション
空の絵に修一のセリフ、
「ああーたいくつじゃー・・・」
回りを見回しながらアドレス110スクーターできっちり両足を揃え背筋を伸ばして裏通りをトロトロ走り、
修一「どっかにヤンキーかやくざはおらんかのー」
空の絵に「キキ――っ」と大きなブレーキ音と「きゃーーっ」という悲鳴。
○人通りの多い街中
ヤンキー車(運転手A、助手席B)がまだ人が横断中の横断歩道に車体を突っ込み、Bが窓から首を伸ばしてアベックの彼女が倒れてるのを見る。
B 「どりゃー、はよ起きてダッシュで走らんかいやー」
ヤンキー車の後ろに停まってた高級車(運転、靖男。助手席若頭。後席京子と組長)のフロントガラスから前方を見て、
京子「またタチの悪いチンピラが素人に因縁つけとるんか・・・」
通行人が遠巻きに見守る中、アベックの男が彼女を支え起こしながら、
男 「(怯え) 歩行者用信号はまだ青なのに君たちどこをみて運転してんだ」
ガチャとドアを開けかけ、
B 「ほー、わしらに因縁つけるんか?」
女 「(怯えて男の腕を引き)いいからもういきましょ。たいした怪我じゃないし・・・」
車外に出て男の髪を引っ掴み、
B 「そうはいくかやー、われ、わしらを誰じゃ思うとるんな?」
B 「あー?」と男の顔面を車体にガヅッと打ちつけたので、女が「きゃーっ」と叫ぶ。
京子「あのアベック可哀そうに、靖男、ちょっといって助けたり」
ガチャとロックに手をかけ、
靖男「へい」
空の絵に「ブオーン」とエンジン音。
「ドゴッ」と修一がBを跳ね飛ばす。
京子「(驚き)し、修ちゃん!・・・」
組長「(驚き)おお、若っ!」
車外に出た靖男に、
京子「靖男、車に戻り!」
靖男「へ、へい」
京子「うっかり修ちゃんの楽しみを邪魔したらあとでうちが怒られるさかいな」
あぜんと京子を見て、
組長「たのしみ・・・?」
修一、「ブオーン」と大きく尻を振ってターンする。
倒れて呻くBを見ながら「ブオーンブオーン」とアクセルを吹かす。
突進してくるバイクに戦き、
B 「ひっ!・・・」
「ドゴッ」と頭から尻まで轢く。
A、車内であ然と戦く。
「カチャ」とスクーターのスタンドを立てる絵のアップ。
修一「(アベックに)すぐにこの場から立ち去りたかろうが、まあ見ときんさい」
修一「あんたらに不快な思いさせたヤツがどがいなるかを・・・」といわれアベック怯える。
修一、車内で怯えるAの頭をガっと鷲掴みする。
そのまま窓から車外へ引きづり出され、
A 「ひーっ」
組長「(戦き)も、ものすごい握力じゃのう・・・」
頭を掴んだまま怯えるアベックの前に立たせ、
修一「この2人に謝っとけ」
A 「す、すみませんでした・・・」
頭が潰れそうなほど「ミシミシ」アイアンクローで握られ、
修一「ぜんぜん気持ちがこもっちょらんわいや、もっと気持ちこめな頭蓋骨つぶすぞ」
A 「うぎぎうぅ、こ、心から、すみまぜんでじだー・・・」
修一「ほんまはそんなんどうでもええんじゃ」
A 「え・・・?」
A、横っ面を「ゴンッ」と殴られた瞬間、地べたにめり込みそうな勢いで倒れる。
組長達、あ然と戦く。
B 「うぅぅ・・・」と意識が戻る。
修一、Bの頭をガっと鷲掴みする。
Bを鷲掴みしたままAの側までズルズルひきづってくる。
BをAの横にドサッと置き、
修一「並んで仰向けになれ」
バイクに跨り、仰向けに並んだ二人に、
修一「今から轢くけん逃げたら一撃で殴り殺すぞ」
アベック怖気たつ。
アクセルを「ブオーン」と吹かす。
縦に並んだのを横から「ドゴッ」と前輪で二人の顔を轢いたとき、
A 「むぎゃっ!」
B 「ぎいいーっ」と悲鳴をあげる。
修一「やかましいわい!悲鳴をあげるんはこれからじゃ」
ゆっくり「ミシミシ」顔面の骨をきしませながら二人の顔の上で後輪が止まる。
空の絵に「ブオーンブオーン」凄まじい排気音。
高回転する後輪が顔面の皮膚を「ビチビチビチ」と弾き飛ばしAB悲鳴。
京子のパンツが「じゅわ~」と濡れる絵のアップ。
肉片が京子の車のフロントガラスにビチビチビチと飛び散ってくる車内から修一をうっとり見て、
京子(いつみても凄まじい手際にうっとりするわ~)その横で組長達戦慄。
空の絵に「ブオーンブオーン」凄まじい排気音。
アベックの女、陶酔したように眺め、
女 「・・・皮膚がめくれて頭蓋骨が見えてきた・・・」
修一、二人の顔から降りる。
カチャとサイドスタンドを立てる。
修一「バイクから降りて女に)どお?スカッとした?」
女 「はい、お蔭さまで・・・」
女 「でもこういう人達はまた同じ事を繰り返すからいっそ死んだ方が世のためだと思うんですが・・・」という女の横顔を男があ然と見る。
修一「うん、その通りなんよ。あんたはこいつらの本性をようわかっとるわ」
修一「んじゃちょっと下がっててね」といわれ訳がわからぬまま女が下がる。
修一、ヤンキー車の横で気絶してる二人の反対側に屈んで車体を持ち上げようとする。
車内からそれを見て驚き、
組長「な、なんぼ若かてあれを持ち上げるのは無理やろー・・・」
京子「お父ちゃんはまだ修ちゃんの底力がわかってへんなー。せやから他所の組に縄張りを奪われるんやで」と言われ組長シュンとする。
片側前後輪が「ふわ」と持ち上がる。
見物人達「(驚愕)おおおーーっ・・・」
四十五度まで持ち上がる。
修一「うりゃあー」と気合もろともひっくり返し、屋根が二人をグシャッと押し潰す。
若頭「(驚愕)ま、マジ?・・・」
組長「(怯んで汗)・・・い、いっそあそこまでやったら清々しいよのう・・・」
若頭「ま、まったくですわ・・・」
女の前で両手のホコリを払い、
修一「こんなものでいかがでござるか?」
嬉しそうに手を叩き、
女 「ナイス!グッドジョブでしたー」という女の横顔を男があ然と見る。
その時、車から顔を出して嬉しそうに手を振り、
京子「修ちゃ~ん」
組長「(焦り)げっ、な、なにも呼ばんでも・・・」
修一「(後方を見て)おっ、京子」
側に来て車内を覗き、
修一「親子そろおて殴り込みか?」
京子「ぷっ」と吹く横で組長あぜん。
修一「どこを襲撃するんか知らんが俺も混ぜてもらうぞ」
組長「(驚愕)げーーっ!」
修一「げーじゃあるかいや。自分らだけ楽しもう思うとったんじゃろうがそうはいくか」
修一「どおせなら一番でかい組を潰したろやないか。どこな?」
京子「そおゆうたらお父ちゃん、前から田中なんちゃらゆうのが勘にさわるゆうてたな?」
焦って若頭に、
組長「た、田中興行が最近目に余るっちゃ余るよのう・・・」(京子のやついらん事を言いおってからに・・・)
若頭「へ、へえ。チャイニーズドラゴンを破門された中国人を何人か組員にしてうちのシマを我が物顔でのし歩いとるようで・・・」
無表情で若頭を睨み、
修一「あ?・・・」
若頭「(怯え)と、渡世上の貫目(かんめ)は向こうの方が上やし・・・」という絵にN『貫目=威厳、貫録』
車内に上半身を突っ込んで若頭の頭をバシンと殴り、
修一「なにを他人事みたいにゆうちょるんじゃ!」
修一「そんなもんソッコーで皆殺しにしたったらえかろうが。のう京子」
京子「そやろー?うちも前からそない思うててん」
修一「よっしゃ、今からそいつら潰しにいくぞ」
顎が外れそうなほど驚愕し、
組長「え、えーーっ?」
修一「えーじゃあるかや。刀かピストル積んどろうのう?大勢を手で殴り殺すのはめんどくさいけんのー」
組長「・・・か、刀やったら一振り積んじゃあおるが・・・」
修一「それで充分じゃ。京子、今日は人間を斬らしたるけんの」
京子「(嬉しそうに)やったー」という娘を組長がぞっとしたように見る。
修一「(靖男に)おい」
靖男「(怯え)は、はい」
修一「各々方、出陣です!ってゆうてくれんかの」
若頭、組長あ然。
靖男「(とまどい)あ、え・・・」
京子「(焦り)靖男、早よいい!修ちゃんを怒らさんといてや」
後席から靖男の頭をパシッと叩き、
組長「はよ言わんかいや、若を怒らせたらわしらにとばっちりがこようが」
靖男「(照れて赤面)お、各々方、出陣です・・・」
修一「よっしゃー、討ち入りじゃー!」
ガチャとドアを開け、
京子「うち修ちゃんとバイクで行くわ」
後席から赤面する靖男の肩を叩き、
組長「恥ずかしいのによおゆうた。えらい!」
二人が乗ったバイクの後ろを組長の車がついて走っている。
車内から前を走るバイクをあっ気にとられて見ながら、
組長「・・・ホームセンターへ行くつもりやったんがなんで殴り込みになるんじゃ・・・?」
若頭「(愕然とし)おやっさん、もう観念して若について行くしかしょうがおまへんで・・・」
つづく
四百字詰原稿用紙換算12枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあります。季節は常に真夏である。
登場人物
ヤンキーA(25)
ヤンキーB(25)
アベック男(25)大人しい顔
アベック女(25)普通顔
香山京子(16)165㎝。キリッとした美人。
香山組の組長(50)京子の父
同、若頭(50)温厚そうな顔
同、靖男(25)

N=ナレーション
空の絵に修一のセリフ、
「ああーたいくつじゃー・・・」
回りを見回しながらアドレス110スクーターできっちり両足を揃え背筋を伸ばして裏通りをトロトロ走り、
修一「どっかにヤンキーかやくざはおらんかのー」
空の絵に「キキ――っ」と大きなブレーキ音と「きゃーーっ」という悲鳴。
○人通りの多い街中
ヤンキー車(運転手A、助手席B)がまだ人が横断中の横断歩道に車体を突っ込み、Bが窓から首を伸ばしてアベックの彼女が倒れてるのを見る。
B 「どりゃー、はよ起きてダッシュで走らんかいやー」
ヤンキー車の後ろに停まってた高級車(運転、靖男。助手席若頭。後席京子と組長)のフロントガラスから前方を見て、
京子「またタチの悪いチンピラが素人に因縁つけとるんか・・・」
通行人が遠巻きに見守る中、アベックの男が彼女を支え起こしながら、
男 「(怯え) 歩行者用信号はまだ青なのに君たちどこをみて運転してんだ」
ガチャとドアを開けかけ、
B 「ほー、わしらに因縁つけるんか?」
女 「(怯えて男の腕を引き)いいからもういきましょ。たいした怪我じゃないし・・・」
車外に出て男の髪を引っ掴み、
B 「そうはいくかやー、われ、わしらを誰じゃ思うとるんな?」
B 「あー?」と男の顔面を車体にガヅッと打ちつけたので、女が「きゃーっ」と叫ぶ。
京子「あのアベック可哀そうに、靖男、ちょっといって助けたり」
ガチャとロックに手をかけ、
靖男「へい」
空の絵に「ブオーン」とエンジン音。
「ドゴッ」と修一がBを跳ね飛ばす。
京子「(驚き)し、修ちゃん!・・・」
組長「(驚き)おお、若っ!」
車外に出た靖男に、
京子「靖男、車に戻り!」
靖男「へ、へい」
京子「うっかり修ちゃんの楽しみを邪魔したらあとでうちが怒られるさかいな」
あぜんと京子を見て、
組長「たのしみ・・・?」
修一、「ブオーン」と大きく尻を振ってターンする。
倒れて呻くBを見ながら「ブオーンブオーン」とアクセルを吹かす。
突進してくるバイクに戦き、
B 「ひっ!・・・」
「ドゴッ」と頭から尻まで轢く。
A、車内であ然と戦く。
「カチャ」とスクーターのスタンドを立てる絵のアップ。
修一「(アベックに)すぐにこの場から立ち去りたかろうが、まあ見ときんさい」
修一「あんたらに不快な思いさせたヤツがどがいなるかを・・・」といわれアベック怯える。
修一、車内で怯えるAの頭をガっと鷲掴みする。
そのまま窓から車外へ引きづり出され、
A 「ひーっ」
組長「(戦き)も、ものすごい握力じゃのう・・・」
頭を掴んだまま怯えるアベックの前に立たせ、
修一「この2人に謝っとけ」
A 「す、すみませんでした・・・」
頭が潰れそうなほど「ミシミシ」アイアンクローで握られ、
修一「ぜんぜん気持ちがこもっちょらんわいや、もっと気持ちこめな頭蓋骨つぶすぞ」
A 「うぎぎうぅ、こ、心から、すみまぜんでじだー・・・」
修一「ほんまはそんなんどうでもええんじゃ」
A 「え・・・?」
A、横っ面を「ゴンッ」と殴られた瞬間、地べたにめり込みそうな勢いで倒れる。
組長達、あ然と戦く。
B 「うぅぅ・・・」と意識が戻る。
修一、Bの頭をガっと鷲掴みする。
Bを鷲掴みしたままAの側までズルズルひきづってくる。
BをAの横にドサッと置き、
修一「並んで仰向けになれ」
バイクに跨り、仰向けに並んだ二人に、
修一「今から轢くけん逃げたら一撃で殴り殺すぞ」
アベック怖気たつ。
アクセルを「ブオーン」と吹かす。
縦に並んだのを横から「ドゴッ」と前輪で二人の顔を轢いたとき、
A 「むぎゃっ!」
B 「ぎいいーっ」と悲鳴をあげる。
修一「やかましいわい!悲鳴をあげるんはこれからじゃ」
ゆっくり「ミシミシ」顔面の骨をきしませながら二人の顔の上で後輪が止まる。
空の絵に「ブオーンブオーン」凄まじい排気音。
高回転する後輪が顔面の皮膚を「ビチビチビチ」と弾き飛ばしAB悲鳴。
京子のパンツが「じゅわ~」と濡れる絵のアップ。
肉片が京子の車のフロントガラスにビチビチビチと飛び散ってくる車内から修一をうっとり見て、
京子(いつみても凄まじい手際にうっとりするわ~)その横で組長達戦慄。
空の絵に「ブオーンブオーン」凄まじい排気音。
アベックの女、陶酔したように眺め、
女 「・・・皮膚がめくれて頭蓋骨が見えてきた・・・」
修一、二人の顔から降りる。
カチャとサイドスタンドを立てる。
修一「バイクから降りて女に)どお?スカッとした?」
女 「はい、お蔭さまで・・・」
女 「でもこういう人達はまた同じ事を繰り返すからいっそ死んだ方が世のためだと思うんですが・・・」という女の横顔を男があ然と見る。
修一「うん、その通りなんよ。あんたはこいつらの本性をようわかっとるわ」
修一「んじゃちょっと下がっててね」といわれ訳がわからぬまま女が下がる。
修一、ヤンキー車の横で気絶してる二人の反対側に屈んで車体を持ち上げようとする。
車内からそれを見て驚き、
組長「な、なんぼ若かてあれを持ち上げるのは無理やろー・・・」
京子「お父ちゃんはまだ修ちゃんの底力がわかってへんなー。せやから他所の組に縄張りを奪われるんやで」と言われ組長シュンとする。
片側前後輪が「ふわ」と持ち上がる。
見物人達「(驚愕)おおおーーっ・・・」
四十五度まで持ち上がる。
修一「うりゃあー」と気合もろともひっくり返し、屋根が二人をグシャッと押し潰す。
若頭「(驚愕)ま、マジ?・・・」
組長「(怯んで汗)・・・い、いっそあそこまでやったら清々しいよのう・・・」
若頭「ま、まったくですわ・・・」
女の前で両手のホコリを払い、
修一「こんなものでいかがでござるか?」
嬉しそうに手を叩き、
女 「ナイス!グッドジョブでしたー」という女の横顔を男があ然と見る。
その時、車から顔を出して嬉しそうに手を振り、
京子「修ちゃ~ん」
組長「(焦り)げっ、な、なにも呼ばんでも・・・」
修一「(後方を見て)おっ、京子」
側に来て車内を覗き、
修一「親子そろおて殴り込みか?」
京子「ぷっ」と吹く横で組長あぜん。
修一「どこを襲撃するんか知らんが俺も混ぜてもらうぞ」
組長「(驚愕)げーーっ!」
修一「げーじゃあるかいや。自分らだけ楽しもう思うとったんじゃろうがそうはいくか」
修一「どおせなら一番でかい組を潰したろやないか。どこな?」
京子「そおゆうたらお父ちゃん、前から田中なんちゃらゆうのが勘にさわるゆうてたな?」
焦って若頭に、
組長「た、田中興行が最近目に余るっちゃ余るよのう・・・」(京子のやついらん事を言いおってからに・・・)
若頭「へ、へえ。チャイニーズドラゴンを破門された中国人を何人か組員にしてうちのシマを我が物顔でのし歩いとるようで・・・」
無表情で若頭を睨み、
修一「あ?・・・」
若頭「(怯え)と、渡世上の貫目(かんめ)は向こうの方が上やし・・・」という絵にN『貫目=威厳、貫録』
車内に上半身を突っ込んで若頭の頭をバシンと殴り、
修一「なにを他人事みたいにゆうちょるんじゃ!」
修一「そんなもんソッコーで皆殺しにしたったらえかろうが。のう京子」
京子「そやろー?うちも前からそない思うててん」
修一「よっしゃ、今からそいつら潰しにいくぞ」
顎が外れそうなほど驚愕し、
組長「え、えーーっ?」
修一「えーじゃあるかや。刀かピストル積んどろうのう?大勢を手で殴り殺すのはめんどくさいけんのー」
組長「・・・か、刀やったら一振り積んじゃあおるが・・・」
修一「それで充分じゃ。京子、今日は人間を斬らしたるけんの」
京子「(嬉しそうに)やったー」という娘を組長がぞっとしたように見る。
修一「(靖男に)おい」
靖男「(怯え)は、はい」
修一「各々方、出陣です!ってゆうてくれんかの」
若頭、組長あ然。
靖男「(とまどい)あ、え・・・」
京子「(焦り)靖男、早よいい!修ちゃんを怒らさんといてや」
後席から靖男の頭をパシッと叩き、
組長「はよ言わんかいや、若を怒らせたらわしらにとばっちりがこようが」
靖男「(照れて赤面)お、各々方、出陣です・・・」
修一「よっしゃー、討ち入りじゃー!」
ガチャとドアを開け、
京子「うち修ちゃんとバイクで行くわ」
後席から赤面する靖男の肩を叩き、
組長「恥ずかしいのによおゆうた。えらい!」
二人が乗ったバイクの後ろを組長の車がついて走っている。
車内から前を走るバイクをあっ気にとられて見ながら、
組長「・・・ホームセンターへ行くつもりやったんがなんで殴り込みになるんじゃ・・・?」
若頭「(愕然とし)おやっさん、もう観念して若について行くしかしょうがおまへんで・・・」
つづく