数社でボツになった漫画シナリオ

超美少年の愛(性同一性障害)は修一に恋していたが、ある切っ掛けを機に超美少女に変身して修一と・・・。

愛がイク(64)   蛇の道は蛇

2016-09-16 20:30:09 | 漫画のシナリオ
(64) 蛇の道は蛇

四百字詰原稿用紙換算12枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

香山京子(16)165㎝。キリッとした美人。

香山組の組長(50)京子の父

同、若頭(50)温厚そうな顔

同、靖男(25)

高畑(50)優しそうだが崩れた雰囲気を漂わせている(29話に登場)

沙希(32)170㎝。妖艶な美女。29話に登場。

N=ナレーション


   京子をぎゅうと抱きしめ、
修一「もう叩かんといてくれ、胸も心も痛いわいや・・・」

京子「わーん、修ちゃんが死ぬほど好きやー」

修一「わかっちょる」

修一「けど、京子にもっと好きになってもらいたいけん、他にも色々考えたんじゃ」

   幼児のように涙を拭い、
京子「ぐすん、どんな事なん?・・・」

修一「今日で組は解散して京子は社長令嬢になるんじゃ」

   組長達、あ然。

   涙を拭い不思議そうに修一を見て、
京子「・・・ぐすん、うちが社長令嬢になるのん?・・・」

修一「そうじゃ、親父は買収した会社の社長になるが、会社に顔出したらみんなビビりよるけん形式だけの社長じゃがの」

   鼻汁をこすって泣き笑いし(このコマの京子の表情はとても重要)、
京子「ぐすん、みんなお父ちゃん見たら怖がるもんね・・・」

   修一、その京子の仕草を見て「ズキーン」と感極まり両目から涙を溢れさせる。

   京子、鼻汁をたらしたまま驚く。

京子(・・・修ちゃんが涙流した・・・うちのために・・・)

   修一、突然京子の両頬を両手で挟む。

   そして彼女の鼻汁をじゅるじゅるすすり、
修一「お前はなんちゅう可愛い女なんじゃ!」

京子「きゃっ、あかんて修ちゃん・・鼻汁汚い・・・」

   組長達それを見てあっ気にとられる。

   京子の涙を舐め、
修一「なにが汚いんじゃ、お前の心も、お前の身体から出る汗も生理の血も鼻汁も何もかもが愛しゅうて俺はお前を食べてしまいたいわいやっ」

   組長達三人、床に正坐して涙を拭いながら「うぐぐうぅぅ若――っ・・・」と泣く。

   修一に両頬を挟まれたまま涙を流してぼう然とする京子の顔のアップ。


   同、京子の薄暗い寝室。

   高畑、ふっと目を覚ます。

   隣で背を向けて寝てる沙希を見て「はっ」と身を引く。

   部屋の壁に背をもたせて尻をつき沙希の寝顔を見つめる絵に、
N『・・・何もかも仕事を探せなかった私がこんな事態を招いたにせよ・・・』

   前出の、「はぁ、はぁ、沙希、もっと締めんかい、だいぶ緩んできたでぇ」

  「あ、あ・・・もっと動いて、もっとぉ」と交接してる絵の再現に、
N『・・・果たして今後も結婚生活を続けてゆく事ができるだろうか・・・』

   沙希の寝顔の絵に、
N『覚醒剤のせいだとしてもヤツにしがみついて自分から腰を振る沙希に何度も本気で殺意を感じた・・・』

   前出の首のない田中にしがみついて「あぁ、もっと動いて、お願いだからー」と腰を突き上げている凄惨な絵の再現に、
N『・・・どんなに時間がたってもあのおぞましい光景がフラッシュバックして一生頭から離れないだろう・・・』

   高畑、よろっと立ち上がる。

   高畑、沙希に近づいて顔を見下す。

   股間を見つめる。

   沙希のパジャマのズボンを降ろす。

   下半身裸にして両膝を立たせ、恐々性器を見つめる。

   尚も見つめる。

  「うぷっ・・・」とえずき口を押える。

   天井の絵にえずく声、
  「うげーーっ」「はぁ、はぁ、はぁ・・・」「げーーっ・・・」



   同、事務所内

   涙を拭い不安げに、
若頭「若、組を解散したらわしと靖男はどないしたらええんですか?・・・」

修一「お前らはスパイになるんじゃ」

若頭「へ・・・スパイ・・・?」という横で靖男もキョトン。

修一「そうじゃ、どんな小さい会社でも謀反を企むヤツはおるもんじゃ」

修一「お前らは買収した会社にそんなヤツがおらんか常に社員の身辺と取引先の素性を調査するんじゃ」

   若頭、靖男、あ然。

修一「そして京子が大学を卒業したらすんなり社長に就任できるように邪魔者を排除しとくのがお前らの任務じゃ」

京子「え、うち社長になるのん?・・・」

修一「そうじゃ、その一歩が今この瞬間から始まったぞ」

組長「(涙を拭い)・・・そ、そこまで京子の事を考えてくれとったとは・・・」

組長「(土下座し)若――っ!・・・」

修一「京子が堅気の世界で幸せに暮らせるためのレールを敷いたるんが今日からのお前らの役目じゃ」

修一「どおない?やりがいのある仕事じゃろうが?」

若頭「(涙を拭い)へいっ、もうこれ以上やりがいのある仕事はありません。死ぬ気でやらせてもらいます」

修一「お、忘れとった。靖男」

靖男「(涙を拭い)へい、若!」

修一「金と一緒に取ってきた借金の借用書、あれみんなにもう返さんでもええぞっちゅうて連絡したれ」

靖男「へい、承知!」

修一「どおない?正義の仕事じゃ、気持ちよかろうが?」

靖男「(目尻を濡らし)へい!ごっつう誇らしいです・・・」

修一「よし、お前ら今日から堅気になるんじゃけんさっそく敬語の練習じゃ」

組長「(あっ気にとられ)え・・・?」

修一「えじゃあるかいや。俺について言えよ」

修一「いらっしゃいませー」

   組長達、赤面して焦る。

修一「二回言わすなよ。いらっしゃいませー」

   組長達、赤面し、
  「い、いらっしゃいませー・・・」

修一「有難うございましたー」

   組長達、赤面し、
  「あ・・・有難うございましたー・・・」

   修一、京子、赤面して笑いを堪え、
修一「冗談じゃ。ちょっとおちょくっただけじゃ」

   赤面してあ然とする組長達。

京子「修ちゃん、お父ちゃんをいちびらんといたってえなー、可哀そうやんかー」

   よろっと部屋に入ってきて、
高畑「・・・なんかえらく楽しそうですね・・・」

   立ち上がり、
京子「あ、起きたん?ここに座って。すぐにコーヒー入れるわね」

   修一の横に掛けた高畑に、
修一「あんたにゃ役員になってもろて新会社に出向してもらうけんね」

   嬉しそうに流しから振り返り、
京子「そやっ!高畑さんがおってくれたらうちも心強いわ」

   側に来て修一の頬に「チュッ」とキスし、
京子「有難う。うち高畑さんが大好きやねん」

   ギョッとし、
組長(馬鹿が、余計な事ゆうて若がブチ切れるぞ・・・)

修一「わかっちょる。京子は人の内面を見れる人間じゃけん、京子が好きな人は俺も好きじゃ」

   ほっとし、
組長(なんと度量の広い・・・わしゃ逆立ちしても若には適わんわ・・・)

高畑「(うろたえ)い、一体役員とか何の話なんですか?・・・」

   組事務所の外観の絵に高畑の声、
  「・・・なるほど・・・」

   天井の絵に高畑と組長の声、
  「・・・微力ですが京子ちゃんのために精一杯働きますので是非やらせて下さい」

  「わしからも頭を下げます。どうか京子のために高畑さんの力を貸したって下さい」

組長「さて、京子とわしらの新しい門出を祝して乾杯せにゃの。おい靖男、とっておきの酒を出せ」

靖男「へい!」と上気して立ち上がる。

   靖男、後ろに振り向いた瞬間驚愕する。

   全員が何事かと振り向くと素っ裸の沙希が両手で性器を広げてゆらめいて立っており、
沙希「だれでもいいから入れて・・・」

   焦点の定まらぬ目で修一の前に来て、
沙希「ねえ~入れて・・・」

   突然修一の片方の膝に「バッ」と跨って腰を激しく擦り付け、
沙希「あぁぁ、お願いだから突いてー」

   コーヒーカップを乗せたお盆をガシャーンと落とし悲しく切ない顔で、
京子「嫌やーーっ、修ちゃんに触らんといてーー!」と絶叫する。

   修一の膝が愛液でずぶ濡れになっている絵のアップ。

   ものすごい形相で沙希の髪を両手でガっと引っ掴み、
京子「修ちゃんに触るなーーっ!」

   床に倒れた沙希の顔面をドコッドコッと蹴り、
京子「修ちゃんに触ったら沙希さんでも殺すでーーっ!」と叫ぶ光景を全員が何とも切なげな表情でぼう然と見ている。

   はぁ、はぁと涙を流して喘ぐ京子を抱きしめ、
修一「これは沙希さんやのうて沙希さんの形をした物体なんじゃ。もう堪忍したれ・・・」

組長、その光景を涙を流しおろおろして切なげに見ている。


   空の絵に、
N『沙希は薬物療養施設に入院した・・・』

   尚も空の絵に、
N『そして・・・蛇の道は蛇と言うがさすがおやじ達は元本職だーー』

   買収した京子の会社、五階建て商業ビルの外観に、
N『すぐに社員三十人ほどの小さなIT企業を探し出してきてあっと言う間に買収してしまった』

   その社内。半袖カッターにネクタイを締めた高畑が社員達と真剣な顔で打ち合わせしている絵に、
N『高畑さんも徐々に元気を取り戻して京子の道筋を作るために懸命に働き始めたし・・・』

   自室で机の上にIT関連の本を山積みにして懸命に勉強する京子の絵に、
N『目標が定まった京子も、ものすごい集中力を発揮してIT関連の勉強を始めだした・・・』


   空の絵。

   大きな精神病院の外観にN『長尾療養施設――』

   屋上に小さな人影が現れる遠景。

   屋上の縁の上に立って素っ裸で足を大きく、がに股に開き、両手で性器を開いた沙希の後ろ姿(不安定で揺れている)。

   その恰好を正面から描いた絵に、
沙希「(笑みを含んだ清らかな表情で)私のオ○○コはみんなのものよーー」

    沙希、清らかな表情で下を見る。

   「ゆらり」という擬音と、空と遠くの風景が五十度に傾いた絵。
    
      つづく







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