(240)版権乗っ取り
四百字詰原稿用紙換算11枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあります。季節は常に真夏である。
登場人物
河原静香(30) 170㎝。髪を夜会巻きにした清楚な美人。写真集の出版社の社長。
出版社の社員三人(各27)準美人。
川上(40)カメラマン
ヤクザの親分(50)悪相
子分三人、便宜上1、2、3と表す(各40)
N=ナレーション
ビルの一階にあるスタバの外観。
同、店内
腋ぐりの大きいノースリーブの腋から乳房の麓が見える艶かしい絵のアップに静香の声、
「あの・・・」
興味深げに修一を凝視し、
静香「ビルを建てるなと言う訳を聞かせてもらえませんか」
腕組みをして静香を見据え、
修一「向こう三十年位は家賃収入で順調に金は回るじゃろうが・・・」
修一「それ以降は老朽化に伴い修繕費や建て替え費用等で莫大な金がかかるのは分かっちょろう?」
頷いて興味深げに聞き入り、
静香(銀行に言われるままにビルを建てたけど、私もそれが気にかかっていた・・・)
修一「ならば、ハナから不動産など持たず金を銀行に預けとった方が利子はつかんが気苦労もなかろうと思うてね」
テーブル上のドリンクの絵のアップに修一の声、
「金があるのに投資に回さんのは愚かとゆう考えもあろうが、ビルのオーナーがみな儲かっとるわけじゃないし」
ヒールを履いた静香の足の甲から爪先にかけての艶めかしい絵のアップに修一の声、
「ビルを建てたことを後悔しとる者も大勢おるはずで、オーナーの死後、相続する家族は大迷惑するけんね」
静香の膝を揃えて少し斜めに倒した艶かしい脚の絵のアップに修一の声、
「俺は静香さんが不動産を持ったがゆえにトラブルに巻き込まれたり不快な思いをするのを見たくないんよね」
修一を真剣な眼差しで凝視し、
静香(この人は私のことを本気で心配してくれてるんだわ・・・)
不可解そうに、
静香(でもなぜ?会ったばかりなのに・・・・)
思い惑う静香に申し訳なさそうに、
修一「なんか話が湿ってしもうたが心を湿らせずアソコを湿らせてくれんかね」
静香、俯いてクスッと苦笑する。
恥ずかしそうに顔を上げて頬を染め、
静香「会った瞬間からもう湿りぱなしです・・・」
赤面して「ケホケホ」咳き込み、
修一「清楚な顔しておっしゃいますな」
切なげな表情で訴えるように、
静香「だって本当なんですもの。見せたら信じてもらえますか?」
静香のキュッと締まった足首のアップに会話、
「ケホケホ・・・さて、三人に早く写真集を見せてやりたいけん、そろそろ受け取りにいこうかね」
「あ、はい、もっと話していたいけどそうもいきませんよね・・・」
エレベーターの扉を外からの視点で描いた絵。
同、2人きりのエレベーター内
並んで立つ二人の膝から下を描いた絵にN『エレベーター内に静香の香水の香りが充満し、ひと嗅ぎで惚れてしまったーー』
階数表示を見上げてる二人を正面下から煽って描いた絵。
回数表示を見上げながらぼそっと、
修一「それにしても嗅がずにはおれんクセになる実にいい匂いじゃわ・・・」
回数表示の絵に修一の声、
「静香さんの匂いを他の奴に嗅がせとうないのう・・・」「俺がぜんぶ吸い込みたいわ・・・」
静香、胸をズキユーンと疼かせ、回数表示を見上げてる修一の横顔をあぜんとして見る。
修一の横顔を切なげに見て、
静香「あの・・・」
スカートの奥に見える下着を真下から煽って描いた絵に静香の声、
「写真集を渡したらもうこれっきり会えないんですか・・・?」
修一、切なげな顔で見つめる静香を意外そうに見る。
毅然と、
修一「おれは静香さんを守ると決めたけんね」
意外な言葉にひどく驚き、
静香「えっ!・・・」
修一、静香と向き合ってキスすべく彼女の顎に手を添え唇を近付けんとする。
静香、胸を「ドキドキ」させてうっとり目を閉じる。
下着が「ジュッ」と濡れたのをスカートの下から煽って描いた絵。
まさに二人の唇が触れんとする。
その時、最上階の十階に達して「チン」と鳴って回数表示が点滅する。
扉が開くとビジネスマンが三人待っていたので、頬を染めた静香は何事もなかったかのように取り繕ってエレベーターから出る。
左右に各社のドアがある幅が広い長い廊下を奥に向かって並んで歩く後ろ姿に、
修一「惜しかった・・・」
切なげに修一を見て、
静香「私の湿ったアソコをどうしてくれるんですか・・・?」
修一、赤面して「ケホケホ」咳き込む。
静香のオフイスのドアを廊下側からの視点で描いた絵。
修一を先導して入ってきて笑顔で、
静香「みなさんお待ちかねの岩城さんがいらっしゃったわよ」
修一を見た三人が歓喜して椅子から立ち上がり、
A 「きゃっ、岩城さんだ!」
B 「お待ちしてましたー」
C 「わー、本物だー」
修一の前に集まってきた三人に笑顔で会釈し、
修一「こんにちは、お邪魔します」N『室内に入ったとたん女達のむせかえるような香水の香りに包まれて修一は幸せな気分になった』
注、入り口に背を向けたソファーに座った修一の横に静香、真ん中にテーブルを挟んだ対面にA、B、Cが座っていて、各人の前にはコーヒーあり。
ソファーに掛けた修一と四人の女達が楽しそうに歓談してる絵にN『修一は待ちかねていた社員達の大歓待を受け、竜宮城に行った浦島太郎状態であった』
対面に掛けた女達の胸元の匂いを嗅ぐ仕草をしながら、
修一「みんないい匂いがするね。花園に飛び込んだみたいで、夢見心地になるわ」
胸を突き出して、
A 「岩城さんなら胸に顔をうずめて嗅いでもいいですよ~」
ぶりっ子な仕草で、
B 「きゃっ、積極的―」
前のめりになって修一の匂いを嗅ぎ、
C 「岩城さんもすごくいい匂いがしますよ。ひと嗅ぎで惚れちゃいそう~」
その時、入り口にやくざの親分と子分1、2の3人が音もなく入って来る。
注、親分も子分もスーツにネクタイを締めた経済ヤクザ風。ドアは開けっ放しである。
何とはなく振り向いた静香が入口付近に無言で立ってこっちを見てるヤクザ達に気付く。
ソファから立ち上がって、
静香「あの、どちら様でしょうか?」と言ったので他の女達もヤクザに気付く。
穏やかながらも不気味な表情で、
親分「やっと気づいてもらえましたか。永遠に無視されるかとドキドキしましたわ」
注、子分1、2は無表情で前で手を組み直立不動で立っている。
申し訳なさそうに側にゆき、
静香「それは大変失礼いたしました。どんなご用件でしょうか?」
親分「なかよしクラブの写真集の版権と写真のデーターをもらいにきました」
立ち上がって注視してた女三人が驚いて顔を強張らせる。
親分「本日をもって写真集は別の出版社から出版するのでオタクは身を引いてもらえませんかね」
修一、静香の方に振り返りもせず、無表情で宙を見つめて掌で顎を撫でている。
静香「わかりました」と言ったので親分が驚き、
親分「えらい物分りのいい社長さんですな」
すまして、
静香「冗談に決まってますでしょ」
唇の端を歪めて不気味に笑んで、
親分「私をおちょくって面白いですか?」
無表情で、
静香「別に。できれば関わりたくない方達なのは確かですが」
静香「ところで別の出版社とはどちらの事でしょうか?」N『最強の修一がいるので静香はまったく動じなかった』
威圧感を発散させ、
親分「それは言えませんな」
親分「この稼業で依頼主の名を言ったら飯の食い上げになっちまいますんでね」
毅然と親分を見据え、
静香「それはまた見上げた心意気ですこと」
静香「要求に応じなかったらどうなさるおつもりですか?」(岩城さんがいてくれてよかった。でなきゃチビってるわ・・・)
おちょくるように微笑し、
親分「その気の強さは性格なのか、だれかケツ持ちがおるからか興味深いですな」
廊下の方を見て、
親分「おい」と声を掛ける。
入口の影から3が、顔面をボコボコに殴られた川上の首根っこを掴んで室内に入って来る。
面目なさそうな川上を見て驚愕し、
静香「川上さん、いったい・・・?」
つづく
四百字詰原稿用紙換算11枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあります。季節は常に真夏である。
登場人物
河原静香(30) 170㎝。髪を夜会巻きにした清楚な美人。写真集の出版社の社長。
出版社の社員三人(各27)準美人。
川上(40)カメラマン
ヤクザの親分(50)悪相
子分三人、便宜上1、2、3と表す(各40)
N=ナレーション
ビルの一階にあるスタバの外観。
同、店内
腋ぐりの大きいノースリーブの腋から乳房の麓が見える艶かしい絵のアップに静香の声、
「あの・・・」
興味深げに修一を凝視し、
静香「ビルを建てるなと言う訳を聞かせてもらえませんか」
腕組みをして静香を見据え、
修一「向こう三十年位は家賃収入で順調に金は回るじゃろうが・・・」
修一「それ以降は老朽化に伴い修繕費や建て替え費用等で莫大な金がかかるのは分かっちょろう?」
頷いて興味深げに聞き入り、
静香(銀行に言われるままにビルを建てたけど、私もそれが気にかかっていた・・・)
修一「ならば、ハナから不動産など持たず金を銀行に預けとった方が利子はつかんが気苦労もなかろうと思うてね」
テーブル上のドリンクの絵のアップに修一の声、
「金があるのに投資に回さんのは愚かとゆう考えもあろうが、ビルのオーナーがみな儲かっとるわけじゃないし」
ヒールを履いた静香の足の甲から爪先にかけての艶めかしい絵のアップに修一の声、
「ビルを建てたことを後悔しとる者も大勢おるはずで、オーナーの死後、相続する家族は大迷惑するけんね」
静香の膝を揃えて少し斜めに倒した艶かしい脚の絵のアップに修一の声、
「俺は静香さんが不動産を持ったがゆえにトラブルに巻き込まれたり不快な思いをするのを見たくないんよね」
修一を真剣な眼差しで凝視し、
静香(この人は私のことを本気で心配してくれてるんだわ・・・)
不可解そうに、
静香(でもなぜ?会ったばかりなのに・・・・)
思い惑う静香に申し訳なさそうに、
修一「なんか話が湿ってしもうたが心を湿らせずアソコを湿らせてくれんかね」
静香、俯いてクスッと苦笑する。
恥ずかしそうに顔を上げて頬を染め、
静香「会った瞬間からもう湿りぱなしです・・・」
赤面して「ケホケホ」咳き込み、
修一「清楚な顔しておっしゃいますな」
切なげな表情で訴えるように、
静香「だって本当なんですもの。見せたら信じてもらえますか?」
静香のキュッと締まった足首のアップに会話、
「ケホケホ・・・さて、三人に早く写真集を見せてやりたいけん、そろそろ受け取りにいこうかね」
「あ、はい、もっと話していたいけどそうもいきませんよね・・・」
エレベーターの扉を外からの視点で描いた絵。
同、2人きりのエレベーター内
並んで立つ二人の膝から下を描いた絵にN『エレベーター内に静香の香水の香りが充満し、ひと嗅ぎで惚れてしまったーー』
階数表示を見上げてる二人を正面下から煽って描いた絵。
回数表示を見上げながらぼそっと、
修一「それにしても嗅がずにはおれんクセになる実にいい匂いじゃわ・・・」
回数表示の絵に修一の声、
「静香さんの匂いを他の奴に嗅がせとうないのう・・・」「俺がぜんぶ吸い込みたいわ・・・」
静香、胸をズキユーンと疼かせ、回数表示を見上げてる修一の横顔をあぜんとして見る。
修一の横顔を切なげに見て、
静香「あの・・・」
スカートの奥に見える下着を真下から煽って描いた絵に静香の声、
「写真集を渡したらもうこれっきり会えないんですか・・・?」
修一、切なげな顔で見つめる静香を意外そうに見る。
毅然と、
修一「おれは静香さんを守ると決めたけんね」
意外な言葉にひどく驚き、
静香「えっ!・・・」
修一、静香と向き合ってキスすべく彼女の顎に手を添え唇を近付けんとする。
静香、胸を「ドキドキ」させてうっとり目を閉じる。
下着が「ジュッ」と濡れたのをスカートの下から煽って描いた絵。
まさに二人の唇が触れんとする。
その時、最上階の十階に達して「チン」と鳴って回数表示が点滅する。
扉が開くとビジネスマンが三人待っていたので、頬を染めた静香は何事もなかったかのように取り繕ってエレベーターから出る。
左右に各社のドアがある幅が広い長い廊下を奥に向かって並んで歩く後ろ姿に、
修一「惜しかった・・・」
切なげに修一を見て、
静香「私の湿ったアソコをどうしてくれるんですか・・・?」
修一、赤面して「ケホケホ」咳き込む。
静香のオフイスのドアを廊下側からの視点で描いた絵。
修一を先導して入ってきて笑顔で、
静香「みなさんお待ちかねの岩城さんがいらっしゃったわよ」
修一を見た三人が歓喜して椅子から立ち上がり、
A 「きゃっ、岩城さんだ!」
B 「お待ちしてましたー」
C 「わー、本物だー」
修一の前に集まってきた三人に笑顔で会釈し、
修一「こんにちは、お邪魔します」N『室内に入ったとたん女達のむせかえるような香水の香りに包まれて修一は幸せな気分になった』
注、入り口に背を向けたソファーに座った修一の横に静香、真ん中にテーブルを挟んだ対面にA、B、Cが座っていて、各人の前にはコーヒーあり。
ソファーに掛けた修一と四人の女達が楽しそうに歓談してる絵にN『修一は待ちかねていた社員達の大歓待を受け、竜宮城に行った浦島太郎状態であった』
対面に掛けた女達の胸元の匂いを嗅ぐ仕草をしながら、
修一「みんないい匂いがするね。花園に飛び込んだみたいで、夢見心地になるわ」
胸を突き出して、
A 「岩城さんなら胸に顔をうずめて嗅いでもいいですよ~」
ぶりっ子な仕草で、
B 「きゃっ、積極的―」
前のめりになって修一の匂いを嗅ぎ、
C 「岩城さんもすごくいい匂いがしますよ。ひと嗅ぎで惚れちゃいそう~」
その時、入り口にやくざの親分と子分1、2の3人が音もなく入って来る。
注、親分も子分もスーツにネクタイを締めた経済ヤクザ風。ドアは開けっ放しである。
何とはなく振り向いた静香が入口付近に無言で立ってこっちを見てるヤクザ達に気付く。
ソファから立ち上がって、
静香「あの、どちら様でしょうか?」と言ったので他の女達もヤクザに気付く。
穏やかながらも不気味な表情で、
親分「やっと気づいてもらえましたか。永遠に無視されるかとドキドキしましたわ」
注、子分1、2は無表情で前で手を組み直立不動で立っている。
申し訳なさそうに側にゆき、
静香「それは大変失礼いたしました。どんなご用件でしょうか?」
親分「なかよしクラブの写真集の版権と写真のデーターをもらいにきました」
立ち上がって注視してた女三人が驚いて顔を強張らせる。
親分「本日をもって写真集は別の出版社から出版するのでオタクは身を引いてもらえませんかね」
修一、静香の方に振り返りもせず、無表情で宙を見つめて掌で顎を撫でている。
静香「わかりました」と言ったので親分が驚き、
親分「えらい物分りのいい社長さんですな」
すまして、
静香「冗談に決まってますでしょ」
唇の端を歪めて不気味に笑んで、
親分「私をおちょくって面白いですか?」
無表情で、
静香「別に。できれば関わりたくない方達なのは確かですが」
静香「ところで別の出版社とはどちらの事でしょうか?」N『最強の修一がいるので静香はまったく動じなかった』
威圧感を発散させ、
親分「それは言えませんな」
親分「この稼業で依頼主の名を言ったら飯の食い上げになっちまいますんでね」
毅然と親分を見据え、
静香「それはまた見上げた心意気ですこと」
静香「要求に応じなかったらどうなさるおつもりですか?」(岩城さんがいてくれてよかった。でなきゃチビってるわ・・・)
おちょくるように微笑し、
親分「その気の強さは性格なのか、だれかケツ持ちがおるからか興味深いですな」
廊下の方を見て、
親分「おい」と声を掛ける。
入口の影から3が、顔面をボコボコに殴られた川上の首根っこを掴んで室内に入って来る。
面目なさそうな川上を見て驚愕し、
静香「川上さん、いったい・・・?」
つづく