駅から45分の「寺社めぐり」登山! 関西有数クライミングスポット近く「聖徳太子ゆかりの地」
Bravo Mountain より 240212 野口 宣存
登山口にある「金玉稲荷大明神」(撮影:野口宣存)
今回紹介する神戸市北区にある鏑射山(かぶらいやま)は、標高327mの小さな山だ。
関連:■【画像】聖徳太子ゆかりの寺院にある「使途不明…」謎の大樽
ここは山麓の「金玉(かなたま)稲荷大明神」、中腹の「烏帽子岩(とりぼうしいわ)」、山頂付近の「鏑射寺(かぶらいじ)」と登り始めから山頂まで、見どころが詰まった隠れスポット。JR道場(どうじょう)駅から歩いても遠くないが、山頂までの道はすべて舗装道路。そのためドライブスポットとしても人気がある。ではさっそく、山麓から順に紹介しよう。
■鏑射山山麓:「金玉稲荷大明神」
金玉稲荷大明神前には枯れ沢がある
JR道場駅から800m、徒歩約12分で到着するのは鏑射山の登り口にある「金玉稲荷大明神」。地元では「かなたまじんじゃ」と呼ばれているらしい。訪れると話のネタになりそうな隠れスポットだ。
金玉稲荷大明神入口
金玉稲荷大明神は、こじんまりとしているものの、立派な社を持つ。社の前が枯れ沢になっており、神秘的な雰囲気が漂う。なお金玉稲荷大明神の看板はないので、地図を見ながら入口を探して訪問することになる。
■鏑射山中腹:「烏帽子岩」
鏑射山中腹の烏帽子岩は大きな岩壁だ
烏帽子岩は関西でも屈指のロッククライミングスポット。烏帽子岩に行くには、鏑射寺に至る本線からそれ、山道を歩く。道なりに歩けばすぐに現れる、とてつもなく大きな岩壁が烏帽子岩だ。
鏑射山中腹の烏帽子岩。見ているだけでハラハラドキドキ
鏑射山中腹の烏帽子岩の入口
烏帽子岩では、ロッククライミング愛好者たちが練習をしていることが多い。その登っている姿から岩壁の大きさがよくわかり、烏帽子岩の迫力が一層増して感じられる。
■鏑射山山頂付近:「獨鈷山鏑射寺」
鏑射寺護摩堂
鏑射寺三重塔
獨鈷山鏑射寺(とっこさんかぶらいじ)は、聖徳太子が生母、間人(はしうど)皇后の故郷に創建したと伝えられる古刹である。聖徳太子が鏑矢(かぶらや)を奉納したのにちなみ、鏑射寺と命名された。
鏑射寺本堂
鏑射寺境内からの眺望
今回紹介する神戸市北区にある鏑射山(かぶらいやま)は、標高327mの小さな山だ。
関連:■【画像】聖徳太子ゆかりの寺院にある「使途不明…」謎の大樽
ここは山麓の「金玉(かなたま)稲荷大明神」、中腹の「烏帽子岩(とりぼうしいわ)」、山頂付近の「鏑射寺(かぶらいじ)」と登り始めから山頂まで、見どころが詰まった隠れスポット。JR道場(どうじょう)駅から歩いても遠くないが、山頂までの道はすべて舗装道路。そのためドライブスポットとしても人気がある。ではさっそく、山麓から順に紹介しよう。
■鏑射山山麓:「金玉稲荷大明神」
金玉稲荷大明神前には枯れ沢がある
JR道場駅から800m、徒歩約12分で到着するのは鏑射山の登り口にある「金玉稲荷大明神」。地元では「かなたまじんじゃ」と呼ばれているらしい。訪れると話のネタになりそうな隠れスポットだ。
金玉稲荷大明神入口
金玉稲荷大明神は、こじんまりとしているものの、立派な社を持つ。社の前が枯れ沢になっており、神秘的な雰囲気が漂う。なお金玉稲荷大明神の看板はないので、地図を見ながら入口を探して訪問することになる。
■鏑射山中腹:「烏帽子岩」
鏑射山中腹の烏帽子岩は大きな岩壁だ
烏帽子岩は関西でも屈指のロッククライミングスポット。烏帽子岩に行くには、鏑射寺に至る本線からそれ、山道を歩く。道なりに歩けばすぐに現れる、とてつもなく大きな岩壁が烏帽子岩だ。
鏑射山中腹の烏帽子岩。見ているだけでハラハラドキドキ
鏑射山中腹の烏帽子岩の入口
烏帽子岩では、ロッククライミング愛好者たちが練習をしていることが多い。その登っている姿から岩壁の大きさがよくわかり、烏帽子岩の迫力が一層増して感じられる。
■鏑射山山頂付近:「獨鈷山鏑射寺」
鏑射寺護摩堂
鏑射寺三重塔
獨鈷山鏑射寺(とっこさんかぶらいじ)は、聖徳太子が生母、間人(はしうど)皇后の故郷に創建したと伝えられる古刹である。聖徳太子が鏑矢(かぶらや)を奉納したのにちなみ、鏑射寺と命名された。
鏑射寺本堂
鏑射寺境内からの眺望
鏑射寺は、明治初頭に廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)運動により放火され、廃寺となった。廃仏毀釈運動とは、明治元年(1868年)に出された神仏分離令に端を発した、仏教排斥運動のことである。
▶︎鏑射寺弁天堂参道
昭和30年代、皇族であった久邇宮朝融王(くにのみやあさあきらおう)が、廃寺となっていたところに参拝されたことがきっかけで鏑射寺は復興された。鏑射寺の境内はかなり広く、三重塔や本堂、弁天堂など建物も新しく立派。鏑射寺の境内には写真映えするスポットや、眺望がよいスポットもあるので探してみよう。
なお、弁天堂の石段脇にある大樽が、何なのかわからず気になった。樽の周りはきれいに掃き清められているのだが、看板や説明文もなければ、花も賽銭箱もない。樽の正面には扉のようなものがあるのだが、タガで縛ってあり、開かないようにしてある。後日寺の方に聞いたところ「特に意味はない」とのことで、なんだか思わせぶりな謎の大樽だ。
■鏑射山山頂
鏑射山山頂は鏑射寺三重塔脇から登る
山頂まで鳥居が連なる鏑射山
鏑射山は、山自体をご神体とする神奈備(かんなび)である。鏑射山山頂への登り口は、鏑射寺三重塔の右脇の鳥居。稲荷神社ほどではないが、山頂まで鳥居が連なる。
鏑射山山頂の鏑射大権現。ご神体の丸い石が祀られている
鏑射山の山頂を示す三角点。その脇に、測量時の忘れ物らしきメジャーポール
鏑射山山頂に眺望はない。山頂には鏑射大権現(かぶらいだいごんげん)という小さな祠に、ご神体の丸い石が祀られている。鏑射大権現の裏は平坦な森になっており、鏑射山の山頂を示す三角点もそこにあった。古代にはこの山頂で祭祀が行われていたのだろう。
鏑射山は、山麓から山頂まで見どころの詰まったスポットである。ドライブスポットとしても人気だが、JR道場駅から歩いても行ける手軽な山なので、ぜひ訪れてみよう。