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和算に微積分…世界に先駆けていた「江戸時代」の日本人 2023/06

2023-06-08 01:09:00 | 気になる モノ・コト

和算に微積分…世界に先駆けていた「江戸時代」の日本人【東京大学名誉教授が解説】
  幻冬社ゴールドOnline より 230608  矢作 直樹,宮澤 信一


 戦後GHQがつくりあげた均一的な教育制度の影響などもあり、「論理思考」ができないといわれる日本人。しかし、東京大学名誉教授の矢作直樹氏は、「江戸時代の日本人は論理思考ができていた」といいます。
 それはなぜか、矢作氏と世界の金融や国際協議の実務にかかわる宮澤信一氏が、歴史を紐解きながら日本人にいま求められる考え方を論じます。

⚫︎現代社会で生きるのが大変な“日本人の性質”
【矢作】私たち日本人は、もともと情緒的で情報リテラシーが低いという特徴があります。

 幕末維新までに、他国から攻め込まれ、国の存亡が危うくなったのは元寇だけです。総じて、お上の言うことを聞いていれば生きていけたため、自分でものを考えず、他者にぶら下がる性質があります。

 論理的思考の基本である、広く深く情報を取り、俯瞰的に見て総合的に考え、合理的に判断する、ということが苦手です。
 今回の新型コロナウイルス騒動でも、簡単に政府・厚生労働省・メディアなどの情報操作に引っかかり、思考停止し、洗脳され、短絡行動に走りました。
 しかも一旦引っかかると状況に応じて臨機応変に行動修正することができません。これでは今の情報世界でしっかり生きていくのは容易ではありません。

【宮澤】そこは考えないでおこうとか、考えない方が楽だとか、大事なところで逃げてしまうところがありました。

【矢作】大切なのは論理思考だと思います。霊性が高かった縄文の時代を経て、この三千年は、思考のトレーニングを行うという人類の進化を受け入れるというので縄文人は世界中から移動してきた人々との混血を行いました。そのことを途中で忘れてしまったんでしょうね。
 特に近現代と称する明治維新以降の劣化が激しいと思います。江戸時代は、ある意味で論理思考です。

⚫︎江戸時代の日本人は「論理思考」ができていた?
【矢作】例えば和算の関孝和が出て、微積分などは世界に先駆けています。現在と比較してひとり当たり40分の1のエネルギーで江戸というあれだけの都市を発展させました。エコロジカルな生活システムが世界で最も進んでいたわけです。

 論理思考のできる人が、ほんのちょっといればいいのです。例えば体の全部が頭(脳細胞)だったら生物は生きていけません。脳細胞はちょっとでいい。

 今の日本のアカデミズムは名前こそアカデミズムですが、西洋のアカデミズムとは似て非なるものです。体制が俯瞰的ではなく、いわゆるリーダーを育てる仕組みを持ちません。つまり、西洋のような意味での国の頭の働きをする人をつくる役割を果たしていません。

 戦前はましだったといっても、海軍は物量戦だから科学の発想がないとできないでしょうけれども陸軍はどうだったか、ということになると思います。
 例えば1939年に起きたノモンハン事件などは大変なものでした。日本軍が惨敗した、モンゴルと満洲との国境地区で起こった日本軍とソ連軍の大規模な衝突事件です。

⚫︎爆雷投下を5時間も…アメリカの非情なまでの執拗さ
【宮澤】ロシアの方が被害が大きかったという記録を持ち出してきてノモンハン事件の日本軍を持ち上げたりする人がいます。まず、軍事として語るのであれば作戦を水平に観察し、あれは失敗だったとはじめに言うべきです。

【矢作】ミッドウェー海戦では、諜報力に優った米海軍に日本海軍は空母を4隻とも沈められました。アメリカは3隻の空母のうちヨークタウンだけが沈められました。

 その時の経緯なんですが、被爆して傾いているヨークタウンをハワイに連れて帰ろうとする艦隊に対して日本の伊号第百六十八潜水艦が魚雷を4発撃ち、3発がヨークタウンに当たり、1発がヨークタウンのすぐ横にいた巡洋艦に当たり、2隻とも沈めました。

 アメリカはどうしたかというと、すぐそばに必ず潜水艦がいるというので、爆雷投下を5時間も続けたのです。伊号第百六十八潜水艦はヨークタウンの真下にいて5時間を耐えて離脱したというんですね。

 評価すべきなのは、5時間も爆雷を投下し続けるアメリカの物量戦と根性あるいは執拗さ、あるいは徹底性です。日本には5時間も落とし続けるほどの量の爆雷がありません。駆逐艦1隻に数十個を積んでいるのが関の山です。

【宮澤】先ほども少し触れましたが、当時は殲滅戦という概念があったからアメリカは精強だったのです。

 もちろん、例えば東京大空襲は国際法上認められるものではないし、民間人を巻き込むのは絶対にやってはいけないことです。しかしそれも、要するに、本土に1回やらないとぐだぐだ抗戦してくる日本陸軍は気がつかない、気づくまでやるぞ、ということです。

 一度舵を切るとアメリカは怖い。B-29の大編隊が東京の東の一角がすべて丸焼けになるまで焼夷弾を落としました。彼らは、焼き尽くしたことをその目で見て確認しなければ、やったという感覚を持てないのです。
 言い方を変えれば、そこまで腹がすわっているわけです。

【矢作】日本であれば、武士の情けだとかと言ってうっかり途中で手を抜いてしまうのでしょうけれども。

矢作 直樹/東京大学名誉教授
宮澤 信一/国際実務家

※本連載は、矢作直樹氏と宮澤信一氏の共著『世界を統べる者 「日米同盟」とはどれほど固い絆なのか』(ワニブックス)より一部を抜粋・再編集したものです。



💋先物取引という手法は日本が世界初で江戸期に堂島米相場で運用。
  これだけでも凄い事かと。
 維新後も戦前も戦後も、瓦版屋の体質のマスゴミが、今のジャニーズ忖度に見られる様に、本邦を曲解してるだけの事。思い込みで声が大きいだけの…浅学非才が先頭に立ち易い
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