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森永卓郎が語る「財務省の本当の姿」 日本が重税国家になったのには理由がある 2024/02

2024-02-08 02:55:00 | なるほど  ふぅ〜ん

森永卓郎が語る「財務省の本当の姿」 日本が重税国家になったのには理由がある
ニッポン放送 NEWS ONLINE編集部 より 240208

 
 黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(1月30日放送)に経済アナリストの森永卓郎が出演。日本の財務省が言っていることの真相について語った。
 黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。
 1月29日(月)~2月2日(金)のゲストは経済アナリストの森永卓郎。2日目は、日本が重税国家になった本当の理由について—

黒木)去年(2023年)出版された『ザイム真理教 それは信者8000万人の巨大カルト』には、私の知らないことがたくさん書いてあって、「こういう経済の仕組みになっているのだな」と思いました。

森永)そこに書いたことは、経済の専門家ならほとんどの人が知っている話なのですが、これまで誰も書かなかったのです。

黒木)どちらかと言うと「書けなかった」でしょう?

森永)まあ、そうでしょうね。いままで財務省は、「日本は山のような借金を抱えており、財政赤字もとんでもないことになっている。
 日本経済を破綻から救うためには、どんどん増税していく以外……具体的に言うと消費税を上げていくこと以外、方法はありません」と言っていたのです。

黒木)『ザイム真理教』のザイムとは、財務省のことですよね。

森永)そうです。いま、国全体で1600兆円ぐらいの借金があります。借金を抱えながら、世界最大の資産を持っているのです。
 日本は銀行から借金し、そのまま預金しているような状態です。差し引きの借金、本当の借金は500兆円ぐらいしかありません。
 しかもこの500兆円の借金は、日銀が国債を持っているので、日銀に国債を買ってもらえば元本も返さなくていいし、利払いも実質しなくていい。
 つまり、いまの日本は世界で唯一、借金ゼロの国なのです。そして財政赤字も、例えば2020年度は約80兆円の赤字を出していました。それでも何の問題もなかったのですが、4月からの2024年度予算で言うと、赤字は8兆円しかないのです。
 少し税収が上振れするだけでゼロになる。つまり借金はないし、赤字もありません。

黒木)それなのに増税していくのですか?

森永)そうです。私が社会に出た1980年度は、国民負担率が30%でした。しかし、どんどん増税が進んで、いまは48%です。稼いだお金の半分を政府が持っていってしまう。
 1988年と現状を比べると、消費税をカウントした手取りも減っているのです。35年前よりも我々は貧乏になっている。これでは経済がよくなるはずはありません。

黒木)日本がなぜ墜落したのか、この本では「信者8000万人の巨大カルト」と書いています。つまり日本の人口のうち、8000万人はそれを信じている。

森永)宗教とカルトはどう違うかと言うと、例えば宗教団体も信者からお布施や献金を貰ったりします。でも宗教団体は、巨額のお金を要求するようなことはしません。信者の人が幸せになるように考えるのが宗教だからです。
 それに対してカルトの場合、教団幹部たちの暮らしをよくすることには熱心ですが、信者が借金まみれで家計が破綻しようが何だろうが、知ったことではないのです。

黒木)そういったことが本のなかで書かれています。日本が重税国家になっている。消費税も年金保険料率も、復興特別所得税もそうですし、相続税もそうです。
 当たり前だと思っていた税金が、実は当たり前ではないと書いてあります。

森永)それだけ取ってもサービスがよければいいのですが、例えば日本の公的年金の給付率は、先進国のなかで最低水準です。
 公的教育費の負担率も、経済協力開発機構(OECD)という先進国クラブ30ヵ国ぐらいのなかで日本は最低なのです。
「取るだけ取って何らサービスはしない」という、おかしなことが起こっています。



▶︎森永卓郎(もりなが・たくろう)/経済アナリスト
1957年生まれ。66歳。

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