6000軒を片づけた家政婦が教える「思い出の品」をうまく整理できる方法
ダイヤモンドOnline より 230320sea(しー)
「思い出の品」はどう捨て、どう残すのが良いのか…?思い出整理が迷走しないように、思い出の品と上手に付き合うためのコツを紹介
⚫︎思い出の整理を進めたいときに
「思い出の残し方」を検索してはいけない
「思い出の品」と聞くと、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか? 私が整理収納サポートで訪問する家庭では、年度替わりの3月に「子どもの作品」「前年度の教材やプリント」「学校行事や七五三などの写真」の片づけを相談されることが多いです。
インターネットには「思い出の収納方法」がいくつも紹介されています。が、実際その通りにできる人は少ないようです。「もう何年もこの状態で…」と写真アルバムが手付かずで置いてあったり、子どもの作品がリビングのあちこちでほこりをかぶっていたり…そうした光景をたくさん見てきました。
「そもそも、しまう場所自体がなくて…」という家では、親御さんの独身時代の思い出箱が納戸や押し入れを占めていたりします。思い出の品とどう付き合っていいかわからないまま、次世代の思い出と向き合わなければいけなくなったのです。
「思い出の品」はどう捨て、どう残すのが良いのでしょうか…?
実は、そうやって「思い出保存の完成形」から考えるから、思い出整理が迷走してしまうのです。
私は『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』という本で、「“今の生活”を主役にすることで生活を快適にできる」と述べています。
思い出の品は、「今使うモノ」ではないので、完成形がつかみにくい。なので、片づけの途中で挫折したりするのはある意味、当然なのです。
思い出整理は、「使えるスペースを広くする」といった、“今の生活”をよくしてくれるゴールを設定すると、迷走せずにうまくいきます。そのためにも、思い出の品は「中途半端でいいから、いったん忘れて大丈夫な状態」に片づけていくのがおすすめです。
「うーん、ちょっとまだイメージがつかないんだけど…?」という人も多いでしょう。今回は、思い出の品と上手に付き合うためのコツを紹介します。
⚫︎ 思い出収納の「純度」を上げる(1)
「思い出」と「過去のガラクタ」を分ける
古くなった思い出の品々は、整理収納の現場でよく「雑多なモノ」として依頼者さんから紹介されます。それを聞くと私は、とても切ない気持ちに…。
依頼者さんがそう言う原因は、思い出収納の「純度の低さ」です。「過去のガラクタ」と「大切な思い出の品」が、ぐちゃぐちゃに混在しているのです。まず、ここをしっかり分けましょう。過去のガラクタに分類されがちなアイテムを具体的に挙げてみます。
1)文房具をはじめとする生活用品
たくさんのペンや使いかけの付箋、未使用のメモパッド、バラバラになったクリップなどが、「思い出ボックス」とでもいうべき大きめの箱に同梱されているパターンは多いです。
思い出整理は、「使えるスペースを広くする」といった、“今の生活”をよくしてくれるゴールを設定すると、迷走せずにうまくいきます。そのためにも、思い出の品は「中途半端でいいから、いったん忘れて大丈夫な状態」に片づけていくのがおすすめです。
「うーん、ちょっとまだイメージがつかないんだけど…?」という人も多いでしょう。今回は、思い出の品と上手に付き合うためのコツを紹介します。
⚫︎ 思い出収納の「純度」を上げる(1)
「思い出」と「過去のガラクタ」を分ける
古くなった思い出の品々は、整理収納の現場でよく「雑多なモノ」として依頼者さんから紹介されます。それを聞くと私は、とても切ない気持ちに…。
依頼者さんがそう言う原因は、思い出収納の「純度の低さ」です。「過去のガラクタ」と「大切な思い出の品」が、ぐちゃぐちゃに混在しているのです。まず、ここをしっかり分けましょう。過去のガラクタに分類されがちなアイテムを具体的に挙げてみます。
1)文房具をはじめとする生活用品
たくさんのペンや使いかけの付箋、未使用のメモパッド、バラバラになったクリップなどが、「思い出ボックス」とでもいうべき大きめの箱に同梱されているパターンは多いです。
これらのモノを「まだ使えるから再利用しよう」と思っても、実際に再利用する人は少ないでしょう。そもそも、思い出ボックスからこうした細かいモノを取り出して分ける作業自体、エネルギーを消耗します。思い切って丸ごと処分するのが一番です。
2)古い情報が載った紙類
年賀状や名刺、ショップカード、年季の入った契約書・請求書、年金関連の通知といった紙類が、個人の思い出ボックスからよく出てきます。ボックスに入れた当時は、何となく捨てちゃいけない気がしたモノも、現在見れば価値がないのがわかるはずです。
2)古い情報が載った紙類
年賀状や名刺、ショップカード、年季の入った契約書・請求書、年金関連の通知といった紙類が、個人の思い出ボックスからよく出てきます。ボックスに入れた当時は、何となく捨てちゃいけない気がしたモノも、現在見れば価値がないのがわかるはずです。
本当に大切な思い出だと感じるモノ以外はサヨナラしましょう。
3)今見ると価値が下がったモノ
会社の歓送迎会で赤ら顔を撮られた写真、過去に集めまくった推しグッズ――久々に見て、「残すほどでもないな…」と感じるモノは処分するか、ある程度量を絞りましょう。
3)今見ると価値が下がったモノ
会社の歓送迎会で赤ら顔を撮られた写真、過去に集めまくった推しグッズ――久々に見て、「残すほどでもないな…」と感じるモノは処分するか、ある程度量を絞りましょう。
思い出は、「後から楽しく見返せる量と内容」をキープするのが鉄則です。
⚫︎思い出収納の「純度」を上げる(2)
「思い出」を「意味のあるカタマリ」にする
思い出収納の純度が下がる原因は、バラバラにしまわれている状態にもあります。
⚫︎思い出収納の「純度」を上げる(2)
「思い出」を「意味のあるカタマリ」にする
思い出収納の純度が下がる原因は、バラバラにしまわれている状態にもあります。
思い出ボックスを文字通り「宝箱」にするために、同じ種類のモノを同じ場所に集めて「カタマリ」にしましょう。
このときに気をつけたいのが「○○できれいにファイリング」といったネット情報に踊らされないこと。
このときに気をつけたいのが「○○できれいにファイリング」といったネット情報に踊らされないこと。
冒頭にも述べたように、大事なのは、思い出保存を完成させることではなく、中途半端でいいから“いったん忘れても大丈夫な状態”にすることです。
バラバラになりがちな思い出の品を具体的に挙げてみます。
・スナップ写真
・レジャーの思い出(チケットの半券など)
・子どもの作品
・歴代の手帳やメモ、保育園のノート
バラバラな思い出をカタマリにするのに便利なのが、ジッパー付き保存袋や紙袋、靴の空き箱です。子どもの作品など、立体物で大きさもあるモノの場合、段ボールや型崩れしない枠付きのケースを使うこともありますが、極力シンプルにまとめるだけにします。
バラバラになりがちな思い出の品を具体的に挙げてみます。
・スナップ写真
・レジャーの思い出(チケットの半券など)
・子どもの作品
・歴代の手帳やメモ、保育園のノート
バラバラな思い出をカタマリにするのに便利なのが、ジッパー付き保存袋や紙袋、靴の空き箱です。子どもの作品など、立体物で大きさもあるモノの場合、段ボールや型崩れしない枠付きのケースを使うこともありますが、極力シンプルにまとめるだけにします。
下手に完成させずにカタマリにしておくことで、今後も折を見て内容を見直すことができるのが、この方法の大きなメリットです。
思い出収納の「密度」を使いこなす(1)
「完成された思い出」は「ぎちぎち」に
収納に余裕がない家で、奥にしまわれていた思い出ボックスを開けてみると中がスカスカで拍子抜けする、といった場面にもよく遭遇します。住み始めた当初は思い出の品のボリュームが少なく、収納空間にも余裕があったのでしょうね。
思い出収納の「密度」を使いこなす(1)
「完成された思い出」は「ぎちぎち」に
収納に余裕がない家で、奥にしまわれていた思い出ボックスを開けてみると中がスカスカで拍子抜けする、といった場面にもよく遭遇します。住み始めた当初は思い出の品のボリュームが少なく、収納空間にも余裕があったのでしょうね。
しかし、月日がたてばモノも増えます。季節家電や飲食物の備蓄など、今の生活に必要なモノをしまう場所を確保するために、思い出収納は省スペース化しましょう
思い出には、「完成された思い出」と「成長中の思い出」の二つがあります。この二つで収納の密度を使い分けるのがポイントです。
完成された思い出
・個人の一般的な思い出(過去の写真/手紙)
・個人の人生の足跡(過去の学び/仕事)
・個人の趣味(過去の旅行/手芸/料理/推し活)
・結婚/妊娠・出産関連
今後、新たなモノが追加される可能性がないグループは「完成された思い出」です。
思い出には、「完成された思い出」と「成長中の思い出」の二つがあります。この二つで収納の密度を使い分けるのがポイントです。
完成された思い出
・個人の一般的な思い出(過去の写真/手紙)
・個人の人生の足跡(過去の学び/仕事)
・個人の趣味(過去の旅行/手芸/料理/推し活)
・結婚/妊娠・出産関連
今後、新たなモノが追加される可能性がないグループは「完成された思い出」です。
写真や手紙の他にも、「過去の仕事や学びの資料」「過去ハマっていた趣味のグッズ」などは、使う予定がないなら全て、思い出です。
これらは、段ボール箱やバンカーズボックスを使ってしまい直します。1ミリの隙間もないように徹底的に詰めて「密度を高く」してください。その過程で、「これはもう処分してもいいや」と感じたら、気持ちよく手放せますね。
これらは、段ボール箱やバンカーズボックスを使ってしまい直します。1ミリの隙間もないように徹底的に詰めて「密度を高く」してください。その過程で、「これはもう処分してもいいや」と感じたら、気持ちよく手放せますね。
しまい切ったら、中身がわかるようラベルを貼り、押し入れや納戸の下段奥といったデッドスペースへ収納します。
この作業をきちんとするだけで、普段使えるスペースが大きく増えるはずです。
思い出収納の「密度」を使いこなす(2)
「成長中の思い出」は「ゆったり」に
「成長中の思い出」は、増えていく前提のグループ。「しまうのがめんどくさいからいったんココに置いておこう」となるのを防ぐために、アクセスしやすい場所に、簡単に追加できるようにするのが鉄則です。
成長中の思い出
・今年のレジャーの記録(チケット半券やパンフレット)
・ここ最近の手帳や手書きのメモ帳
・現在の推し活コレクション
・今年度の子どもの作品
・スナップ写真
これらは、納戸の入り口付近/押し入れの上段など、ほどほどにアクセスしやすい場所に、ジッパー付き保存袋・大きめの紙袋・ふたが開いた状態の段ボールなどを使って「放り込むだけ」にしておきます。
この作業をきちんとするだけで、普段使えるスペースが大きく増えるはずです。
思い出収納の「密度」を使いこなす(2)
「成長中の思い出」は「ゆったり」に
「成長中の思い出」は、増えていく前提のグループ。「しまうのがめんどくさいからいったんココに置いておこう」となるのを防ぐために、アクセスしやすい場所に、簡単に追加できるようにするのが鉄則です。
成長中の思い出
・今年のレジャーの記録(チケット半券やパンフレット)
・ここ最近の手帳や手書きのメモ帳
・現在の推し活コレクション
・今年度の子どもの作品
・スナップ写真
これらは、納戸の入り口付近/押し入れの上段など、ほどほどにアクセスしやすい場所に、ジッパー付き保存袋・大きめの紙袋・ふたが開いた状態の段ボールなどを使って「放り込むだけ」にしておきます。
受け止めるケースは大きめにし,文字通り「放り込むだけ」にしておくのがポイントです。
捨てる判断をするのが苦手な人は、いったんここに思い出を集め、1年に1度、本当に残すべきか判断する機会をつくりましょう。こうすることで、取捨選択の決断がしやすくなります。
今回は、思い出の品との向き合い方を解説しました。思い出の品は、鮮度が落ちるほど手をかけるのがおっくうになります。
捨てる判断をするのが苦手な人は、いったんここに思い出を集め、1年に1度、本当に残すべきか判断する機会をつくりましょう。こうすることで、取捨選択の決断がしやすくなります。
今回は、思い出の品との向き合い方を解説しました。思い出の品は、鮮度が落ちるほど手をかけるのがおっくうになります。
たまったモノをまとめてやっつけるような片づけをやめられると、片づけの手間もかかりませんし、何より「今の暮らしのために使えるスペース」がきちんとキープできます。
「しまうめんどくささ」を解消させるための仕組みづくりは、『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』という本に書きましたので、詳しく知りたい方はぜひ読んでみてくださいね。
(家族の片づけコンサルタント sea(しー))
「しまうめんどくささ」を解消させるための仕組みづくりは、『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』という本に書きましたので、詳しく知りたい方はぜひ読んでみてくださいね。
(家族の片づけコンサルタント sea(しー))