【京都】巳年に参拝したい蛇にゆかりのある神社とお寺3選【2025】
婦人画報 より 24127
2025年は巳年。蛇には、財運、病気平癒、健康長寿、不老不死、厄除けなど、さまざまご利益があると伝えられています。2025年が素晴らしい一年になるように、蛇にゆかりある寺社にお参りをしてはいかがでしょうか。
⚫︎1.日體寺(にったいじ)
清水寺へ向かう坂の途中にある日體寺。江戸中期の享保6年(1721)に開かれた日蓮宗の寺院です。
こちらに祀られているのは、北辰妙見大菩薩(ほくしんみょうけんだいぼさつ)。京都御所の紫宸殿を中心に十二支それぞれの方角の寺院に妙見大菩薩が祀られていて、「洛陽十二支妙見」と呼ばれています。厄除けと開運の守護神として信仰され、江戸時代中期から親しまれてきました。日體寺は御所から見て巳の方角(南南東)に位置する「巳の寺」とされ、財運のご利益に加え、災いから家を護る鎮宅妙見と言われています。
北辰妙見大菩薩は、北極星を神格化した仏様で、諸星の王として宇宙万物の運気を司る菩薩様。日體寺の北辰妙見大菩薩は穏やかな表情で座り、右手には北斗七星を意味する宝剣を持ち、左手には白蛇が巻き付いています。こうして人々に降りかかる厄を宝剣で切り祓い、開運へと導くと伝えられてきました。
また、妙見には「妙なるを見る」、つまり先を見通し人々の行く末を見定め、良い方向へ導くという意味があります。新しい一年に思いを巡らせてお参りすれば、きっと良い方向へ導いていただけるのではないでしょうか。
本堂には「なで巳(み)様」という財運の御像も。蛇がとぐろを巻く姿が、ぐるぐると縁がめぐっていく様子を表しているそう。ここで言う財運とは、金運だけではなく、人や物とのすべての縁を指しています。なで巳様をそっと撫でて、良いご縁との出会いを祈願しましょう。
このほか、御札所では陶器製や張子の「巳おみくじ」の授与も。2025年の運勢を可愛らしい蛇のおみくじで占ってみませんか。
▶︎DATA参拝時間/ 9時~17時※本堂内参拝希望の方は受付にお問合せを。 tel. 075-561-1248Google mapで確認京都市東山区清水4-151日體寺
⚫︎2.大豊神社
京都市の東部、東山三十六峰の十五峰目にあたる椿ヶ峰を御神体とする大豊神社(おおとよじんじゃ)。宇多天皇の御悩(ごのう ※病気のこと)平癒祈願のため、藤原淑子(しゅくし)の勅命を受けて887年に創建されました。御祭神は医薬祖神である少彦名命(すくなびこなのみこと)です。さらに、宇多天皇と親交の深かったとされる菅原道真が合祀されたため、学業成就のご利益でも知られています。
大豊神社には4つの境内末社に、狛猿、狛鳶(とび)、狛きつね、狛ねずみと、さまざまな石像があることでも有名ですが、本殿の両脇には、2体の「狛巳(へび)」があります。
蛇は体に傷を負っても脱皮して傷がきれいに消えるため、不老不死の象徴として治病や健康長寿のご利益があるとされ、また蛇は水辺を好むことから、田畑が潤って豊作になることと結びついて金運のご利益があるとも言われています。
授与所にはかわいらしいへび型の陶器に入った「狛へび」おみくじも。こちらは、金運にちなんだ鮮やかなゴールドと白色の2種類から選べます。
▶︎DATA参拝時間/ 境内自由参拝 ※社務所受付時間は9 時~17時tel. 075-771-1351Google mapで確認 京都市左京区鹿ケ谷宮ノ前町1 大豊神社
⚫︎3.玄武神社
京都の北方、紫野に位置する玄武神社。玄武とは、蛇が巻きついた亀の姿をした北の守護神で、青竜、白虎、朱雀とともに都を守る四神のひとつです。玄武神社には方除けや厄除け、疫病除けのご利益があるとされ、その名の通り、本殿の前に玄武の石像が置かれています。
玄武神社の起源は平安時代にさかのぼります。創建したのは、御祭神である惟喬(これたか)親王の末裔で、この地に住んでいた星野市正紀茂光(ほしのいちのかみしげみつ)。惟喬親王は、第55代文徳天皇の第一皇子でしたが権力争いに敗れ、仏門に入って大原で隠棲生活を送りました。星野市正紀茂光は、そんな惟喬親王の御霊をなぐさめるためにこの神社をつくり、王城北面の鎮護を願って親王寵愛の剣を祀ったと伝えられています。
玄武神社は、毎年4月の第2土曜日に行われる「玄武やすらい祭」でも有名です。平安時代中期に発生した疫病を鎮めるために勅命で行ったのが始まりとされ、1987年には国の「重要無形民俗文化財」にも登録されました。
境内には本殿のほかに2つの末社があり、稲荷大明神は五穀豊穣や商売繁盛を、三輪明神は病気平癒、延命長寿の御利益があるとされています。平安時代から都を守る神社で、新しい年の平穏をお祈りしてはいかがでしょうか。
▶︎DATA参拝時間/ 境内自由参拝※社務所受付時間は8時30分~17時(不定休)※毎月1日、10日、15日は本殿の扉を開放。正面より玄武の石像をご覧いただけます。(開扉時間は各日9時~17時)tel. 075-451-4680Google mapで確認 京都市北区紫野雲林院町88玄武神社