図説 英国貴族の城館 カントリー・ハウスのすべて/田中亮三/河出書房新社/2017
英国貴族の城館に関する、解説書。どんな建物がどこにあるかだけでなく、館内の部屋・機能についての紹介がある。
この本によると、カントリー・ハウスと言われる、英国貴族の城館は、一言で言うと、フランス、イタリア、スペイン、ドイツとも異なる、イギリス独特の大規模かつ世俗的な建築物と定義できる。
イギリスのカントリー・ハウスには、当時の有名な画家が描いた先祖の肖像画が並んでおり、貴族たちは先祖の肖像画を日々眺めるほど先祖を大切にし、独特の相続制度により、血の繋がった者一人だけに資産まとめて相続する制度が現在も維持されているとされる。
日本の家制度に相当するシステムがイギリスで継続しているのは驚くしかない。イギリスの国力の源泉がここにあるとみてよいのではないか。
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