格言集/La Rochefoucauld/関根秀雄訳/白水社/1998
1949年に翻訳刊行され、1962年に改訳されたもののが1988年復刊された。
(岩波文庫でも最近復刊されたがやや文語調表現が多い)
著者ラ・ロシュフコーは公爵であり、騎士であり、モラリストであった。
本書は凝縮された言葉の短文の集合体で構成されており、取扱っている内容は、我々が遭遇する現実においてしばしば見逃されている事象の本質そのものであり、それらの大半は、著者の実体験に対する自己の心理分析(実際は不運続きの人生だった)の結果であると思われる。
また、本書は、この手の本にありがちな思い上がりと自己主張をかなり抑制しており(本書の改訂毎に著者自らの判断で削除された格言も存在する)、この点が本書が時代や国境を越えて読み継がれる理由であると考えられる。
人生論として見ても示唆に富む点が多い。
なお、この時代にデータベースソフトがあれば、異なる編集方針になった可能性がある
ことを指摘しておきたい。
1949年に翻訳刊行され、1962年に改訳されたもののが1988年復刊された。
(岩波文庫でも最近復刊されたがやや文語調表現が多い)
著者ラ・ロシュフコーは公爵であり、騎士であり、モラリストであった。
本書は凝縮された言葉の短文の集合体で構成されており、取扱っている内容は、我々が遭遇する現実においてしばしば見逃されている事象の本質そのものであり、それらの大半は、著者の実体験に対する自己の心理分析(実際は不運続きの人生だった)の結果であると思われる。
また、本書は、この手の本にありがちな思い上がりと自己主張をかなり抑制しており(本書の改訂毎に著者自らの判断で削除された格言も存在する)、この点が本書が時代や国境を越えて読み継がれる理由であると考えられる。
人生論として見ても示唆に富む点が多い。
なお、この時代にデータベースソフトがあれば、異なる編集方針になった可能性がある
ことを指摘しておきたい。
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