レコードのモーツアルト/吉田秀和/中央公論社/1975
タイトルとは異なり、作曲家ではモーツアルト以外に、ハイドン、ベートーヴェン、ショパン、マーラーなども取り上げている。
この本の注目点は、指揮者ではカラヤン、ジョージ・セル、ピアニストでは、カサドシュ、ブレンデル、ヘブラー、ハスキル、ヘブラーに関する記述である。
聴き比べして楽しむ人向けに、感覚的にどう違うのか、的確な比較表現が綴られている。
半世紀前に書かれた本であるが、モーツアルトのピアノ曲を聴く時に手元に置いておきたい気にさせ、著者が音を聴き分ける詩人と思うほどの一冊である。
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