世の中には、本をためこむ方がいる。
本をひたすら買い求め、ひたすら読み、ためこむのである。
そして、人に対し、知識をひけらかすのである。
深酒になった時の話題が、蔵書に基づく知識の羅列となる人がいるが、その人は蔵書が多いことを自慢したくてしょうがなく、そのために読書しているのであろう。
かく言う私も、若い時分、かつて読んだ本の一説を自分よりも若い人に紹介するなどの欲求がなかった訳ではないが、人に自慢するための読書に何の価値があるのだろうか?
私は、良書は少ないと考えているので、悪書に時間とカネとエネルギーを浪費する生き方の愚かさと弊害に、もっと我々は気づくべきと思う。
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