誰が「道徳」を殺すのか 徹底検証「特別の教科 道徳」/森口朗/新潮社/2018
道徳について、教科化に至る経緯、教える範囲、道徳教育によって「いじめ」がなくなるのかという問題提起、各国の道徳教育実態、その他で構成されている。
一見さらりと書いてあり、書いてある内容、文体ともに客観的スタンスであるものの、書評的には、偏った内容の本との評価が目立つ。しかし、具体的に、どの頁のどの記述が何を基準に偏っているという評価ではない。おそらく、書評を書いた人が政治的に偏っているためと思われる。活動家指向の日教組教員にとっては、法令、判例上の根拠が書かれている点で、下手なことを言うと論破される素材を明確に示している点で左翼系教師には迷惑このうえない一冊であるようだ。
道徳教育に関連して天皇、皇室を取りあげるべきとの提言、国への態度こそがモラルの本質、愛国心に係わる定義と関連事項等は一読する価値がある。
なお、この本をきちんと読みこむ人は問題意識ある人、教育関係者に限られる。
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