欠陥マンションや欠陥ホテルが次々と発覚して連日のように テレビや新聞で報道されていますね・・。
私の設計グループも前に書いたように1棟だけヒューザーの マンションを設計したことがあるんです・・。
古い図面のファイルを調べて見ましたら、2001年9月6日に 設計図が完成して納図しておりました・・。( ゜д゜)ノ■ デキタヨ
姉歯設計が偽装設計を始めたのが1998年だそうですから、 我々が設計した頃には既に欠陥マンションを建て始めていた ようですが、我々が担当した案件はデベ側からの変な注文は 一切無かったし、設計仕様もごく一般的な内容でした・・。
この仕事はS社というマンション専門の設計事務所が設計の 元請で、意匠設計と設備設計をS社からA社に下請け外注し、 構造設計はS社から準大手ゼネコン設計部出身のM設計へ 外注したのでございます・・。 (実際に設計した人は全員ゼネコンの設計部出身でした。)
私はA社の専属の協力事務所の立場にあるため、A社から 外注された形で参加したのでございます・・。
当時は世田谷の三宿に「㈱ハウジング・センター」という社名 でしたが、その時点で「㈱ヒューザー」に社名変更するという 話は聞いていたようです・・。 (私は忘れていましたが・・。)
今日現在、偽装設計が発覚しているグランド・ステージ関係の 欠陥建物リストを見ても幸いかな出ていません・・。
元請の設計事務所の名前もまだマスコミに出ていませんし、 完全に我々が担当した建物はシロだったようです・・。w (確認申請図を再チェックされているはずですが。)
元請はマンションを専門に設計している設計事務所ですから、 大手のデベとの付き合いも多く、いい加減な工事監理をする ワケがありませんし、M設計のM氏は姉歯氏と同じ年代です が自分の設計には絶対的な自信とプライドを持った人なので、 手抜き工事は絶対に見逃しません・・。(#゜Д゜)ゴルァ!!
構造の設計担当者は意匠設計や設備設計と違って、非常に 真面目で頑固で融通の利かない人が多いのでございます。w
姉歯氏も見た目はそう見えると思いますが・・。w
我々が担当したマンションはなぜ“安かろう悪かろう” の設計を要求してこなかったのかを考えてみたのですが、 さっぱりワカリマセンでした・・。w (ヒューザーも普通の中堅デベに見えたんですがねぇ・・。)
S社が土地を探してきて、マンション計画案をたて、デベに売り 込みをしたケースだと思いますが、通常の工事価格でも駅から 近いので短期間で完売が可能と判断したのでしょうか・・?
販売価格は105㎡クラスで約4千6百万円~5千5百万円ぐらい だったようですが、やっぱり相場よりもかなり安いですよね・・?
デベ側は土地代、設計料、工事費、販売経費に利益を乗せて 販売するワケですから、完売すれば絶対に損は無いのです。
しかし、施工業者は坪当りの単価ベースで請け負ってしまう事 が多いので、利益が出るかどうかは設計図の仕様にかかって いるワケでございます・・。
ですから、もし設計者に仕様を落とすような圧力をかけるとなる と当然、デベよりも施工業者側でしょうね・・。w
従って、デベ側が「耐震基準を守らなくても良いから安く出来る 設計をしてくれ!」とはどう考えても言わないと思いますね・・。 (あの小嶋社長の人格には???ですが。w)
但し、大多数の一般的な建設会社の場合、基準法を無視して まで仕様を下げろとは絶対に言いませんが・・。w
と言うことで、話が長くなりましたので今日はこの辺で・・。w