努力した上での「お任せ」が大切です

「時の経過を利用すること」（２０１１－０６－２１）

３・１１の大震災の時、東京のビル群は大きくしなるように揺れていました。しかし、ここ数十年以内に建造されたビルは、１つも壊れていません。
このことが海外でもニュースになっていました。日本の建物の耐震性は凄いと評価されていました。
ビル自体が揺れることを計算した上での建て方であり、揺れることで力を分散させています。近年の免震構造（耐震ではなく）のマンションに至っては、部屋にいても揺れをほとんど感じなかったと聞きました。
これは、私たちの心にも言えるのではないでしょうか？

私たちも、心に精神的なショックを受けた場合、その衝撃に歯を食いしばって「なんとか頑張ろう」と思うよりも、心が揺れるままに「すべてを静観して見よう」と思う方が、いろんな意味で最善なことが多いのです。
この世では、時を経る、体験する、という手順を通過しないことには、ダメなことが色んな意味であると思います。
多くの人が悩んでいる最中は、早く答えと進む方向を欲しがります。
しかし、その悩んでいる期間の自分の行動と思考が、来たるべき明日の結果を構築しているとすれば、どうしますか？
要は、あなたの今のその苦しい悩みは、ムダでは無いどころか、未来を決めている重要な最中であることに気がつかなければ生けません。

例えば、私も転職を考えている間は、現状の仕事に何も変化はありませんでした。
しかし、上記のトリックに気が付いたのです。
だから、転職を考えることを止めて、現状の中で懸命に再度働く決意と「覚悟」をしました。そうしますと数カ月後に、コンピュータ部門から天然資源の仕事へと引き抜かれたのでした。
だから皆さんも悩んでいる最中は、「分かったよ」と覚悟して静観する気持ちを持つことの方が、早く何らかの変化が訪れると思います。
悩む期間から逃避しようとすれば、残された宿題として現状が継続するか、何度も色んな形でリピート再現することに向くと感じます。
ただ、自分の希望があれば、転職の種をまきながら、現状を努力して静観しましょう。

いろんなことが起こるでしょうが、無理に耐えようとはせずに、現状の中で軽やかに素直に静観する視点を持ちましょう。
時の経過が必ず解決をして行きます。
時間とは、この世だけのものであり、ある意味では神様からのプレゼント（恩寵：おんちょう）かも知れませんね。

（感想）
深い道理を知る老子も、「弱は強に勝る」「柔は剛を制する」という意味を色んな表現で説明しています。
弱いことは、決してダメなことではありません。
自分は弱いからダメだと、自分自身をイジメる気持ちが本当にダメなのです。
自分のことが嫌いな間は、何事も好転は難しいものです。

免震ビルは、地震に合わせて揺れることで被害が生じません。揺れないでおこうと、踏ん張ることをしません。
だから私たちも、自分の心を揺らすような心配・懸念・苦しい環境を避けることが出来ない場合は、逆にその中に居る覚悟をして、静観することが大切なのです。
無理に逃げよう・避けようとするほど、「それが出来ない」自分の心が苦しくなるのは当然なことです。

これは激流の川に落ちた時にも実際に言えることです。自分が泳ごうとすればするほど、体力を消耗してパニックとなり沈んでしまいます。
逆に体の力を抜いて、その流れに任せながら、周囲につかめる物が無いかを冷静に見ながら脱力しているほうが体は浮きます。

（１）　だから社会生活の中で、自分が苦しい時ほど心身の力みを抜きましょう。リラックスすることです。

（２）　自分が出来る努力をしながら、生活の流れを静観して見ましょう。観察する気持ちが大切です。

（３）　自分の視点を「生きているだけでも有り難い」という生死の原点に置き、視点を底辺に置いていることが自分を助けることに繋がります。
自分が生きること・生活出来ることをアタリマエにしている間は、自分自身が苦しくなるものです。

（４）　そして、淡々と努力した上で、「お任せ」の気持ちで居ることです。

生きる人間のどんな悩みにも、先祖が共に体験して見てくれています。
自分一人では無いのです。
そして、一番に見てくれているのが、自分の心の良心（内在神）です。生死を超越する存在です。
自分が死にましても、すべてを見た良心・内在神が同行してくれています。

自分の良心を押し込めない、裏切らない限りは、どんな人も大丈夫なのです。
自分の良心を裏切ったと思えば、改めて行けば大丈夫です。それが「生きる間だけ」の人生の特権であり、恩寵（おんちょう：プレゼント）です。
今日も、出来る努力をした上で、お任せで生きて見ましょう。

生かして頂いて　ありがとう御座位ます

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