今回の参拝の前に発生した海難事故でした。しかも熊(=神。古来よりクマは古語で神を意味します。)野沖において・・・。座礁はしたけれども、乗員の全員が無事だった事に「落ち」を感じて現場前を走り去りました。
最初に到着したのが熊野速玉大社でした。
ここは、街中に在る観光地と化していました。神社の由緒書きを見ますと、祭神の本体は近所に存在します神倉(かみくら)神社の巨石の磐座(いわくら、神気が降りる巨石)である「ごとびき岩」だと明記されていました。
朱色に飾られた速玉大社本殿に、私たちが生かされている感謝を捧げ、「ごとびき岩」へと向かいました。
危険な500段以上のガタガタの石段を登った先に御神体としての「ごとびき岩」が在りました。
ここは古事記にも登場している場所であり、神武天皇も磐座から今の新宮市を一望したとのことです。やはり、古い磁気を感じ取りました。神武遠征どころか、縄文人のような人々が祭祀を行なう風景を感じ取りました。
2つの家ほどの巨石は、おおきな二匹のヒキガエルが重なり、交尾の産み出す神事を行なっている様に感じました。その折り重なる巨石の間を見たく思い、家族の心配を無視して駆け上りました。
私が予想した通りに、カエルの卵を象徴する様な丸い小石が、2つの巨石の結合部の真下に、人為的に敷き詰められていました。太古から「産み」に関しては、人口が少なかった為に最も神に祈るべき重要事だった様です。
500段の急な階段は、下りる時が大変でした。最大傾斜は70度を超える様な感じであり、手すりも綱も在りません。もしコケれば、大怪我では済まないかも知れません。足腰の悪い人は、行かない方が良い場所でした。
驚いた事は、近くの中学生が部活のランニングを階段で繰り返していました。あの急な階段を駆け足で降りる様は、小天狗の様でした。
次は、那智の大滝へと行きました。 (続く)
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