昨日の記事『何でも「離れる時が一番に難しい」』におきまして、
・ 組織を辞める時が、一番に揉める。遺恨を生みやすい。
・ 恋愛も、別れる時が、相手がストーカーに豹変しないか怖い。
・ 結婚するよりも、離婚するほうが数倍も疲れる。 (以上)
このように書きましたが、コノ世で最も離れる時が難しい事とは、
・ コノ世から去る時が、去り方が、最も難しい。
このように言えないでしょうか。
ここで、ある高齢者施設の常勤医として、終末医療
(末期癌などで治療の手段がないと判断され、無理な延命治療を停止し、痛み止めの治療と並行して患者さんの心身の苦痛を緩和することに重点を移した治療。ターミナル・ケアとほぼ同義の治療)
に取り組んできた医師のインタビューを思い出しました。
質問者:「先生は、どんな形、病気の種類、での最期を迎えたいですか?」
医師 :「それはもう決まっています。ガンほど、理想の死を迎える方法は無いです」
というやり取りだったと思います。(参考記事「自然な流れが大切です」)
その理由は、
・ 自分が死ぬまでに、色々な解約や処分、身辺整理や会っておきたい人に会うなどの様々な準備が「自分で」出来るからでした。
時間を掛けて、死への準備が出来ることだけでも、実は凄く恵まれたことなのだという、新しい視点でした。
几帳面な人でしたら、もしも自分が突然死するとすれば、「後は知らん」とはなかなか思えないものです。
死とは、誰もが必ず経験することです。過去のすべての人々も、例外なく通った道です。
それなのに、私たちは異常に死を怖がり、悲しみます。
やはり、強い先入観に縛られています。
長生きをされたご老人の自然死とは、本当に崇高なことに感じます。
亀は長生きをしますと、背中に長い藻(も)が生えます。
長く生きた人間も、顔や手がシミだらけに成ります。シワも限りなく深く成ります。
でも、その姿こそに、私はなぜか日本国歌「君が代」を思い出すことがあります。
「苔のむすまで」生きた、ということなのです。
これは霊的には美しい姿に視えます。
臭くても、汚くても、どんなに衰えましても、そこまで生きられた人は美しいと感じます。
その一方で、若くして死ぬ方もおられます。
その方々も「もっと生きたい」と思いながらコノ世を離れたことでしょう。
・ もっと生きたいと思いながら、去ること。
これも美しいと感じます。
最善を尽くしながら、刀は折れ、矢も尽きて去ることは、若くてもアノ世に着けば、何とも言えない達成感に包まれることでしょう。
「仕方がなかった」・・・・、これもコノ世には有ることです。
一生懸命に「生きよう」としたがダメだった。
これもアノ世では、もの凄く高く評価されて勲章(くんしょう)に成ります。
でも、自殺だけは厳禁です。それは全く別物の死であり、死を冒涜(ぼうとく:神聖で崇高なことを汚すこと)する行為だと感じます。
今日の言いたかったことは、コノ世を去ることは、普段に考えもしないだけに、本当に難しい命題だということです。
死とは、誰にも平等に与えられた、大命題(必ず解決しなければ生けない大問題)でした。
生かして頂いて 有り難う御座います
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