心の年齢は不変・普遍です

歳をとって頭が白髪になったからといって、誰もが老師（賢者）と呼ばれるものではありません。
ただ歳を重ねただけの人は、肉体が老化しただけの人間です。

そこで誠意が有り、道徳観が有り、情け心が有り、
他人を傷付けず、他人に譲（ゆず）る心を持ち、節制した生活をし、清潔感があり、
このような配慮が出来る人こそが、年齢に関わらず老師と呼ばれるべきである。

（原始仏典　ダンマパダ１９章－２６０番・２６１番）

（感想）
釈尊が、
「人は年齢を重ねただけではダメだ」
「人の評価は年齢だけでするべきでは無い」
「その人の年齢に関わらず、その生活態度で人の評価が分かれる」
と指摘しています。

確かに現代社会には、あさましい行動をする老人を見かけるかも知れません。
でも、だからといって老人をないがしろにするのもダメです。
また、子供でありましても、その生活態度と立ち居振る舞いから老師と呼ぶにふさわしい人がいるものです。
しかし、社会生活を重ねるに従って、段々と無くして行くかも知れません。

日本では「三つ子の魂百まで」と言いまして、幼い頃の性格は、年をとっても変わらないと言われます。
これは霊的にも真実です。人の心（魂）とは永遠であり、自分が赤子の時の心も、老人に成った時の心も、その本性・サガは変わらないのです。

ただ、自分の心の中での段階（目覚め具合）が変わって行きます。
自分の心が目覚めて行けば、心の深奥に元から存在する神意識（カンナガラ）を思い出します。
この時に、人の心は初めて「変わった」ということは出来ます。

私はコノ世に生まれて来る時に、母親の産道を通過中から、今とまったく同じ意識状態を持っていました。
生まれた瞬間の息苦しさや、看護師の人数・顔、産湯の熱さ、洗浄台の細いタイルの形と配色、すべて覚えています。
ただ面白いのは、生まれ出た瞬間に見ている光景が、部屋の天井から見ている視点から自分の顔の眉間から見ている視点へと瞬時に切り替わっていたことです。

私は１歳ぐらいまで、母親の背後の上方から自分と母親の両方を眺めている視点と、自分の額から見ている視点の両方がある状態が継続しました。
歩くように成ってからは、自分からの視点だけに成りました。

実はこれは、誰もが経験していることです。ただ、忘れていると言いますか、認識出来ないだけです。
そして、どんな人でも大人に成っても、霊的には部屋の上方から見る視点と、自分の目で見ている視点の両方で今でも見ているのが真実です。
だから背後に人の気配を感じたり、危険を無意識に避ける瞬間が人間に起こるのは、霊的には自分自身が２方向からの視点を持っているからと言えます。

でも普通の人は、自分が上空からの視点を維持しているとは信じられません。でも、自分が夢で見る自分の視点を思い出すことが出来れば、分かる気がするでしょう。
これは霊的には、人は自分が繋がる「家系の霊線」が背中から上方に伸びていますから、その霊線からの視点を誰もが持っています。

だから自分が死んだ時には、自分の遺体の上方から見る視点を自分の心は再認識をします。誰もが上方からの視野を取り戻します。
つまり、今の生きている最中も、誰もが上方からも並行して見ているのが霊的な真実です。
そして自分の死後４９日間のバルドォ期間（http://goo.gl/l6njy）に思い出します自分の人生の映像には、完全に上方から周囲のすべてを見ている映像で再現されます。

この誰もが逃れることが不可能な、天からの再現映像のことを思い出しますと、この項で釈尊が言われます、
「誠意が有り、道徳観が有り、情け心が有り、
他人を傷付けず、他人に譲（ゆず）る心を持ち、節制した生活をし、清潔感があり」
が何歳になっても本当に大切だったことを思い知ります。

自分が他人をイジメたことや、恥ずかしい悪しき行為を他人にして相手の家族や自分の家族がどんなに苦しんだかの光景も、部屋の天井からのカメラ視点で行為も含めて大勢の縁ある魂と共に見ることに成ります。
コノ世でのどんな悪人も、この時に完全に観念して打ちひしがれます。もしコノ世を「悪人のまま終わっていた」場合は、絶叫しながら自分の魂の振動数が引き合う世界へと自ら進んで行きます。

だからこそ逆に、生きてさえいれば、どんな悪い行為をしたとしても上書き修正が可能です。
すべての善行にムダは無いのです。すべてが平等に記録されているからです。
悪を為せば、それを上回る善行を為せば良いだけです。人は死ぬまで、チャンスに満ちています。

本当に、コノ世とアノ世の連動した宇宙とは完璧です。恐るべき叡智（神）が実在しています。
この叡智に触れますと、神宮に参拝するように、ただ参る（ギブアップ・降参すること）という心境が分かります。
だから今がどんなに苦しくても、自分の良心（内在神）を傷付けなければ大丈夫です。完璧な叡智がすべてを観ているからです。

生かして頂いて　ありがとう御座位ます

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