ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

心筋梗塞の原因疾患!”糖尿病”って恐ろしい!

2008年02月28日 08時27分44秒 | Weblog
 皆さんご存知ですか!?心筋梗塞は致死的な急性冠動脈疾患であり、たった今!会話していた人が急に倒れる恐ろしい病気です。この原因について最近発表された某大学病院のデータでは心筋梗塞でインターベンション(血行再開通)した症例の内、DM(糖尿病)と診断されていなかった群全例に対し、75gGTT(糖負荷試験)を施行したところ、何と66%の患者さんにDM体質[DM:31%、IGT(境界型):35%]であったとのことである。この結果は内科医としては想像を絶するものであり、非常に驚いております。このデータを基に計算すると心筋梗塞患者の少なくても70~80%はDM関連疾患に起因するものであると推測されます。従って心筋梗塞を未然に予防(1次あるいは2次)のためにはDM(IGTも含む)治療の早期開始(食事・運動)とインスリン抵抗改善薬(アクトス)の併用が不可欠であります。従来のSU剤だけでは細小血管病変はある程度防げても、大血管(大動脈や冠動脈)病変はまったく防げません。したがって、心筋梗塞にならないためにも、DMの精査(75gGTT)を早めに受けて、はっきり診断してもらってください。そして必要があれば早めにインスリン抵抗性改善薬を処方してもらうべきでありましょう!
コメント (1)
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