乾癬の病因研究の進歩とそれに対する新薬剤の開発により、乾癬治療のパラダイムシフトが起ころうとしている。小生も乾癬に罹患して15年程になるが、従来の治療では改善せず、悩んでいた訳であります。軽症期ではステロイドや活性型ビタミンD3製剤にてやや改善傾向を維持していたが、中等度期ではこれらも無効でPUVE療法など試したが一時的であった。最近では、免疫抑制薬シクロスポリンやレチノイドなども内服してみたが、思ったよりも副作用が強く、継続困難になりつつあった。そこで生物学的製剤であるインフリキシマブ(レミケード)やアダリムマブ(ヒュミラ)に期待することになったのであるが・・・。これらの生物学的製剤は抗ヒトTNFαモノクロナール抗体であるが、内科的には難治性重症RAなどで既に使用されており、その有効性が評価されつつある。乾癬や強直性脊椎炎では今年になり保険収載となったが、専門病院のみでの使用可能の縛りがあり、一般病院や開業医では使用できない状況にある。できれば早急に一般開業医でも使用可能になって貰いたいものである。乾癬では皮膚病変だけでなく、関節症性乾癬の合併もあり、全身の関節痛みと微熱が進行して日常生活(仕事)に支障をきたす症例もあり、かなり苦痛を伴うのである!
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