昨日上京して出席したトラゼンタ講演会でしたが、3人の講師のお話を
聞いてきました。まずは慈恵大学の西村先生の①DPP4阻害薬のCGM
(持続的血糖モニターリング)による臨床効果と他の②SU剤およびインス
リン治療との相違についての検討では②群で夜間低血糖が多く認められ
たが、特に合併症のある高齢者では死亡の高リスクなる危険がある。
一方、①では食後過血糖の改善と夜間低血糖の是正が認められ、血糖変
動(MAGE)も少なく、是正されることが示された。また、特別講師のベルナ
ルド教授(カナダ)は早期からの他剤併用の重要性を強調していた。
臨床的にはDPP4阻害薬とメトホルミンとの併用は相乗的で有効としている。
当院でも同様の考え方で現在実施しているが、IGT症例では保険上なかなか
困難であろうと思うのである。しかし、臨床的には比較的耐糖能の軽いIGTや
軽症DM症例に大血管イベントが多いことを考えると多剤併用療法の適応拡大
が重要と思われる!