ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

高齢者Afの抗凝固療法(DOAC)について

2016年05月18日 07時34分21秒 | 診療&トピツクス

 高齢者ではAf(心房細動)の合併も多く、しかもフレイル状態の患者さんも

多い。このような症例では潜在的臓器障害(心不全・CKD・脳血管障害など)

が内在しており、DOAC投与の適応やその容量には細心の注意が必要である。

特にフレイル状態(自立と要介護の狭間)の高齢者では転倒リスクが高いため、

頭部打撲では脳出血の注意が重要となる。したがって、高齢者Af症例では脳塞

栓症予防と同時に出血リスクの繊細な評価が重要となります。実際には半量から

開始して、必要であれば増量あるいは4分の1量まで減量を考慮すべきであります。

この選択にはジレンマが対峙する訳ですが、我々臨床家は自らの決断を余儀な

くされるのであります。どこまで治療(やる)か老人医療・・です・。さて、今日の検査

は腹部エコー2件と心エコー2件であります。

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