内科学会総会教育講演の骨子

　内科学会総会の教育講演では二次性高血圧の原因とその診断・治療について
各専門医から、コンパクトな講演がありました。二次性高血圧は明白な原因疾患
あるいは病態あって起こる難治性・変動制の高血圧の総称であります。本態性高
血圧全体の１０％前後存在するとされています。その原因には①腎血管性②原発
性アルドステロン症③褐色細胞腫④クッシング症候群⑤夜間無呼吸症候群(ＳＡＳ)
などが揚げられる。一般臨床ではこれらの疾患・病態を理解することで、難治性・
発作性の二次性高血圧の存在を意識させ、その存在を診断することが可能である。
しかし、現行の高血圧治療下では結構コントロールされるので、その存在に気付
きにくい場合もあり、放置されているケースも多い。しかし、二次性では心血管
イベントリスクが２～３倍上昇するとされているので、注意・警戒が必要であり、
日頃から十分意識して患者の診察にあたることが重要でありましょう。