妻を失った当初、全く眠れなくてどうにもならない夜が多かった。
その時、『自分を大切にする』という事を知った。
『そうか、そうだな。誰も私の事を大切にしてくれないのだから、せめてせめて自分のことは自分で大切にしなければ……』と痛感。
それ以来、自分へのご褒美は増え、やりたいことは飽きるまでやってみることにした。
そうすることで、その時間だけは辛い思いをしなくてすむからだ。
今考えるとかなり安直だと思うが、当時は斬新な考えだった(笑)。
そこで何をしようと思ったかというと……。
①ネット上の仮想現実に身を任せる。
②「死別関連」の書物を読み漁る。
①は現実逃避のナニモノでもない。それでもいいと思った。
そのお陰で、色々なことを学んだし、たくさんに友人に巡り会う事が出来た。
それはネット上だけでなく、現実に直接会うこともできた。
②は、自分自身を知りたかったからだ。
妻の死後、私と我が家を取り巻く環境はガラッと変わった。いや、変わらざるを得なかった。
友人達からの連絡は減り、会社でも気軽に話しかける人も減った。
人間関係は8割程度減(笑)。当時は相当凹んだのを憶えている。
しかし、書籍は持ち主を選ばない。積極的に購入しガムシャラに読んだ。
同じ本を何回も読み直した。
そこには復活までの道程が何パターンもあった。
今、その道を歩んでいるかどうかは甚だ疑問だ。
もしかしたら、私の歩みは遅いのかも知れない。
そんなときは、「人は人。自分は自分」と考える。
月並みだけどネ。