奈良県明日香村には、「奥飛鳥」という場所があります。「奥飛鳥」とは、明日香の南東方向にある稲渕・栢森・入谷の3つの集落をさします。
その中でも栢森集落は、1300年以上も昔、この土地を通って天武・持統天皇が吉野宮滝へ向かわれた場所と伝えられています。
今回は、奥飛鳥「初秋の栢森」を紹介したいと思います。
明日香村全体が、歴史的景観保全のための明日香村特別措置法(1980年施行)による厳しい建築規制を受けています。
「奥飛鳥」3地区を中心とした「奥飛鳥の文化的景観」は、国の「重要文化的景観」にも選ばれていて、日本の原風景でそのものです。
集落入口には飛鳥川に「女綱(めづな)」と呼ばれる綱掛けが渡されています。栢森は集落の背後に高い山を背負う緑深い谷間にあり、村の中央部を流れる飛鳥川の源流域に約50軒位の民家が軒を連ねています。集落の中心には、日本最古の女神だといわれる謎多き「加夜奈留美命」を祭神とする「加夜奈留美命神社」が鎮座しています。
高い建物がなく、ほっと心安らぐ田園風景に包まれた栢森集落の散策は、心がとても癒される素敵な場所ですよ!