明日香村の稲渕集落の入り口には、「男綱」と呼ばれる勧請縄が川の上に張られています。これは、五穀豊穣の願いや、疫病などの侵入を防ぐとされています。
「男綱」の南約100mには万葉集にも詠われた、飛び石の形をした「石橋」が2か所復元されています。
稲渕集落の中を歩いて行くと、「竜福寺」があり、境内には「竹野王石塔」と呼ばれる、凝灰岩製の塔があります。風化か激しく判読が難しいのですが、奈良時代(751年)に竹野王が建立したことが記されています。
また、「竜福寺」の南約300mの明神塚には、「南渕請安」の墓があります。1662年建立の「南渕先生之墓」石碑を見ることができます。「南渕請安」は遣隋使とともに学問僧として隋に渡り、帰国後は、「乙巳の変(大化の改新)」の中心人物である、中大兄皇子や中臣鎌足に影響を与えた先生でもあります。
稲渕といいますと、歴史はもちろんのことですが、「棚田」がとても素晴らしい所です。秋には彼岸花が咲き、色々な「案山子」を見ることができます。
今年のテーマは、「童謡」だそうです。すでに、大きな「金太郎」の案山子が飾ってありました。
今回は、青い空と雲に映える「棚田」と、集落にある歴史的な跡を撮ってきました。
「奥飛鳥」と呼ばれるように、風景や家屋がとても懐かしく感じられ、「日本の心の故郷」と呼ばれる、素敵なところです!