奈良県橿原市の「藤原宮」跡で、天皇が身支度する土台?が見つかり、10月2日に現地見学会が開かれました。
今回は、藤原宮跡での「現地見学会・2021」を紹介したいと思います。
奈良文化財研究所(奈文研)は9月30日、7世紀末に造営された藤原宮跡の発掘調査で、天皇が重要儀式を行った大極殿(だいごくでん)の北側で、新たに基壇(建物の土台)の一部が見つかったと発表しました。
藤原京(694年~710年)は、平城京跡までの16年間、持統、文武、元明の天皇三代が律令国家体制を強力に押し進めました。藤原京の規模は、東西5.3km、南北4.8kmで、その中心部には「藤原宮」がありました。
今回発見された基壇は、最大で東西約50メートルと推測され、専門家は天皇の身支度などをする場所で、後の平城宮や平安宮で造られた「大極殿後殿(こうでん)」のルーツと指摘しています。「藤原宮」は、日本初の本格的都城である藤原京(694~710年)の中枢部です。奈文研は今回、大極殿の四方を回廊で囲んだ区域「大極殿院」を調査し、大極殿のすぐ北側で新たに東西約8メートル、南北約4メートルの基壇を確認しました。過去の調査でこの場所の東西両側に回廊が延びていることが分かっており、回廊が両端に接続する細長い大型建物が存在した可能性が浮上しました。
はたして、「藤原宮」大極殿にも天皇控室のような後殿があったのでしょうか?
多くの歴史好きな方が、見学会に来られていました!