Dr. Jason's blog

IT, Engineering, Energy, Environment and Management

大学のあり方  "The State of The University"

2014-06-09 | Education

哲学、神学、教育学、あるいは、大学関係者の方におすすめしたい一冊。

欧米でさえ、現代の大学において「もはや必要な科目と考えられていない」ともいわれるキリスト教神学。現代アメリカにおける指導的神学者、デューク大学のスタンリー・ハワーワス(Stanley Hauerwas)先生が現代の大学における神学の課題と未来とを論じた大著。
元青山学院大学宗教主任の東方敬信先生監訳。

大学のあり方―諸学の知と神の知 (青山学院大学総合研究所叢書)
ヨベル

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夏のブックガイド 文章、論文の考え方、書き方

2011-08-11 | Education
 例年、この時期になると、大学4年生や大学院修士課程2年生の諸君は、卒業論文や修士論文の執筆が本格化してくるころであろう。
 また、ビジネスパーソンでも、夏休み明けまでには仕事の企画書や報告書をまとめなければならないこともあろう。

 そういったときに、論文やレポートの構成や執筆の参考になるガイドを推薦しておこう。


元創価女子短期大学副学長、元ハーバード大学講師の板坂先生による、知的活動のための、考え方、書き方の古典的名著
考える技術・書く技術 (講談社現代新書 327)
板坂 元 著
講談社



テクニカルシンキング、テクニカルライティングの入門書
この分野の世界的ベストセラー、バーバラ・ミントの「ピラミッド本」の訳者山崎先生による書き下ろしの入門書
入門 考える技術・書く技術
山崎 康司 著
ダイヤモンド社



元学習院大学学長の木下先生による、日本語による理科系のための作文作法の決定版
文系の論文執筆、ビジネス文書の執筆にも参考になる
理科系の作文技術 (中公新書 (624))
木下 是雄 著
中央公論新社



早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授、一橋大学名誉教授の野口先生による、説得力のある文章執筆のための、実践的文章技法の指南書
「超」文章法 (中公新書)
野口 悠紀雄 著
中央公論新社



札幌大学教授鷲田先生による、パソコンを活用した文系の論文の書き方の入門書
入門・論文の書き方 (PHP新書 (074))
鷲田 小彌太 著
PHP研究所



明治大学教授、前共立女子大学教授鹿島先生による、文章作法、卒業論文の指導書
勝つための論文の書き方 (文春新書)
鹿島 茂 著
文藝春秋



新潟国際情報大学の教授らによる、複合領域をテーマとするの卒業論文のガイド
卒業論文の作り方 複合領域分野における経営学研究の進め方
岸野 清孝 他著
静岡学術出版



東京理科大学教授、前一橋大学教授の伊丹先生による大学院レベルの論文指南書
社会科学系だけでなく、他分野の論文執筆でも参考になる良書。
創造的論文の書き方
伊丹 敬之 著
有斐閣



元日本大学教授、元米国三井物産副社長の新堀先生による、博士・修士・卒業論文の実践的指南書
評価される博士・修士卒業論文の書き方・考え方
新堀 聡 著
同文舘出版

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大学生活の意義、大学での勉強の見直し

2010-09-27 | Education
 最近、学生から、以下のような話を聞いた、

  A) 高校での進路選択の際に、高校で成績の良い科目だけを考慮して、専攻の内容や、その後の職業について十分に検討しなかった。

  B) 現在の専攻は、自分に向いていないように思う。
  
  C) 講義はなんとかこなして、単位もとれているが、本質的なこをと修得できている気がしない。

 当然、上記のような状態では、就職活動などについても、方向性を見いだせないという。


 A), B) は、昔からよくある、高校での、進路指導上の問題である。
 高校の成績は、「まじめさ」「勤勉さ」「反復練習への忍耐力」などに左右される部分が少なくないので、高校で、有る科目の成績が良いということと、その科目と関連が深い大学での専攻に「適正」が高いということは、必ずしも関連がない。安易に、ある受験科目の成績が良いからといって、大学の「専攻」を決めるのは非常に危険だと言える。
 大学での専攻は、むしろ、その分野に関する「興味」の度合い、その専攻に関連の強い職業への「関心」などを、重視すべきだと思う。
 もちろん、高校2-3年のときの、興味や関心が、その後、2-3年継続するとは限らないし、大学で勉強している間に、「方向転換」ということもあり得るが、基本的には、「興味」や「関心」がない専門分野の知識やスキルはみにつきにくい。


 C) は、高校までの勉強と、大学での勉強の「スタンスの違い」に起因していると思われる。
 高校までは、
   教科書の内容を、教師の指導に従って、天下り式に修得する。
 が、基本的なスタンスである。

 しかし、大学では、
   教科書や参考書ベースとして自ら学ぶ。
   講義はそのきっかけや指針を与えるものである。
 というのが、基本的なスタンスである。(ことになっている。)
 つまり、「自分で研究し、自分で勉強する」のである。
 ここで、「興味」や「関心」が必要になってくると思われる。

 以下は、大学の使い方、勉強の仕方についての、指針となる参考書である。
 どれも薄い本なので、一冊、1-2時間で読める。100%鵜呑みにするのは、よくないが、「こういう考え方もあるのか」という参考にはなるものだ。

大学時代に学ぶべきこと、学ばなくてよいこと (PHP文庫)
鷲田 小弥太
PHP研究所

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大学で何をどう学ぶか (PHP文庫)
飯田 史彦
PHP研究所

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頭のいい大学四年間の生き方 (中経の文庫)
和田 秀樹
中経出版

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大学生のための知的勉強術 (講談社現代新書)
松野 弘
講談社

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 また、色々な意味で、迷いが生じた結果、どうもモチベーションがあがらないということもあろう。そのような場合に、以下のような本も参考になるだろう。


答えが見つかるまで考え抜く技術 (サンマーク文庫)
表 三郎
サンマーク出版

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なぜモチベーションが上がらないのか [ソフトバンク新書]
児玉 光雄
ソフトバンククリエイティブ

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モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク
講談社

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 大学生活も後半戦に入ってから「この専攻は自分にはあっていなかった」というのは、ちょっと気がつくのが、遅いような気もするが、そのような場合でも、途中で投げ出してしまうのは、ちょっともったいない。なんとかがんばって卒業するようにした方が良い。
 # 1年次で、きづいた場合には、退学して、他の大学をうけなおすという選択肢もあろう。

 では、「より自分にあった専攻分野の勉強」はどうするのか?
もし、経済的に可能であれば、一つ目の大学を卒業したあとに、もう一つ、改めて、別の分野の大学を卒業するという方法がある。
一つ目の大学をちゃんと卒業していれば、二つ目の大学は、ほとんどの場合、学士入学で、2年あるいは3年生に編入できる。3年に編入して、2年間で卒業すれば、6年間で、2つの分野を勉強して、2つの学士号が得られるわけである。
 これは、2浪して2年間予備校にフルに通ったあとで、一つの大学を4年で卒業するのと、時間もお金も同等だが、その、学びの内容は相当に違う。もちろん、就職には若干不利かもしれないが、「この専攻は自分にはあっていない」と思ったまま、就職するよりは、ずっと良いのではないだろうか?
 また、たとえ、一つ目の大学が「自分にはあっていない」と思われる分野であったとしても、卒業できる程度までは勉強してあるというのは、その分野について「大学レベルの高等教育を受けていない人」とは、相当に差があるわけだ。それをふまえた、上で、2目の大学で「より自分にあっている」と思われる分野で、2つ目の学士号を得るというのは、十分に意義のあることだと思う。

 この場合、一つ目の大学の後半に在学中に、色々見聞を広めて、2つ目の大学の専攻分野や、そのあとの職業について、十分に検討する必要がある。

 また、分野によっては、2つ目の大学は、通信教育課程を選択肢に入れることもできる。医薬系、理学、工学系以外の分野であれば、相当に広い範囲の専攻分野で、通信過程で大学学部の勉強をして、学士号を取得することができる。教師などの職業を視野に入れた場合でも、教職課程をもった通信の大学も色々ある。

 大学の通信教育課程は、
  入学審査は書類上の手続きだけ
  学費が安い
  図書館などの施設は通学の場合と同様に使うことができる
  大学卒業の者は、ほとんどの場合3年次に編入できる
という特徴がある。

 また、2つ目の大学を通信教育課程とした場合には、パートタイムの仕事などをしながら、大学で勉強することも比較的容易である。
 ここまで考えてみると、
  卒業までに、二つ目の大学の専攻をしっかり選ぶ。
  可能であれば、通信教育課程も考慮に入れる。
  自宅あるいは大学に近いところで、パートタイムの仕事を探す。
 といことを、4年生の秋までに進めるというのが、一つの戦略ということになるのではないだろうか?


参考として、以下に日本の通信教育開設大学の一覧のサイトを示す。
http://www.gakkou.net/spc/daigaku/spc005/


 
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Ken Okuyama 氏講演、工学院大学「システムデザイン専攻」開設記念シンポジウム

2010-06-20 | Education
 この数年、国内のいくつかの大学で、広い意味での工学(エンジニアリング)、設計やデザイン、マネジメントの領域について、複合的、総合的に、研究することを目的とした、新しい大学院の専攻が設置されている。
 日本の私立工科系大学として最も古い120余年の伝統をもつ 工学院大学 でも、新しい大学院の専攻である「システムデザイン専攻」の設置を申請中である。

 来る、2010年6月23日、この「システムデザイン専攻」の設置を記念したシンポジウムの第一回目が開催される。
 今回のシンポジウムでは、 Ken Okuyama として、世界的に著名な工業デザイナーである 奥山清行 氏の特別講演が、目玉である。

 奥山氏の経歴について、一般には、よく「日本人で初めてフェラーリをデザインした男」といわれているが、私の知る限り、「初めてのイタリア人以外の、ピニンファリナーのチーフデザイナー、デザインディレクター」であり、「GMのシボレーのカマロ、コルベット、ポルシェ、フェラーリ」つまり、米、ドイツ、イタリアを代表する、3つスポーツカーブランドのデザインをした世界で最初のデザイナーでもある。




 記

第1回「システムデザイン専攻」開設記念シンポジウム
開催日時 2010年6月23日(水) 13:00~16:00(開場12:30)
開催会場 工学院大学新宿キャンパス3階 アーバンテックホール

プログラム
総合司会: 中山良一(工学院大学グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科教授)
挨拶: 水野明哲(工学院大学学長)
新専攻の概要: 新井敏夫(工学院大学グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科教授)

特別講演: 「世界に通用するエンジニアになるためには」
    奥山清行氏 Ken Okuyama (工業デザイナー/KEN OKUYAMA DESIGN代表)

シンポジウム: 「グローバルに通用するエンジニアに何が求められるか(仮)」
パネリスト 大木榮二郎(工学院大学情報学部情報デザイン学科教授)
我妻隆夫(工学院大学グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科教授)
山名徹(工学院大学グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科教授)
足立節子(工学院大学工学部共通課程外国語科准教授)
司 会 雑賀高(工学院大学グローバルエンジニアリング学部長)
その他

参加無料、事前申し込み不要、先着順(定員300人)、どなたでも参加できます。




シンポジウムのパンフレット(PDF)は、こちらから。



奥山清行 氏の 主な著作
フェラーリと鉄瓶―一本の線から生まれる「価値あるものづくり」

奥山 清行

PHP研究所

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伝統の逆襲―日本の技が世界ブランドになる日

奥山 清行

祥伝社

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人生を決めた15分 創造の1/10000

奥山 清行

武田ランダムハウスジャパン

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NHK の「プロフェッショナル」に出演時のルポ
プロフェッショナル 仕事の流儀〈7〉

日本放送出版協会

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日本における,分野別の博士号の授与状況

2010-04-11 | Education
2年以上前の記事、 日本における,分野別の博士号の授与状況 (2007-10-24) に、いまだにコンスタントにアクセスがあるので、最新の状況を再度調べてみた。

 前回と同様に、日本における分野別の博士号の授与状況について、公式のデータに基づくはずの数字を、情報学研究所の
 学術情報データベース/博士論文書誌データベース
  http://dbr.nii.ac.jp/
 から、検索して調べた。
 のべのデータ件数は、510728件。(「博士」というキーワードでの検索結果数)

 「XXXX博士」という、古い学位の名称のものについて、多少のデータの修正程度の件数の変化しかないかと考えてていたが、実際には、大きく件数が増加しているものもある。いくつかの大学で、過去に授与した学位について、データベースへの大量の追加登録等があったと思われる。

 前回の調査から、古い「XXXX博士」の学位の件数で変化があったもの、「博士(XXXX)」の件数で件数が減ったものについては、前回との差を (+YY) あるいは (-YY) としてプラスマイナスで記載した。件数が減ったものは、データの二重登録等を訂正したためと思われる。

 専攻の分野は、前回に準じたが、いくつか、近接するとおもわれる専攻名についてもしらべて追記した。また、筆者が、強く興味を持っている、情報、メディア関係の学位についても、項目として追加して調べた。

 以下は、2010-04-11 時点での検索結果である。1957年以降、2009年の前半までに国内で授与された博士号の殆どが含まれている。
 # 2010-03-末に授与された学位が、このデータベースに反映されるのは概ね
 # 2010-10-始ごろである。
 # 前回も説明したとおり、1970年代までのデータは完全ではない。
 # また、データ登録の間違いも散見されている。



[文系]

芸術学博士 1件
博士(芸術学) 180件

国際学博士 1件
博士(国際学) 18件
博士(国際関係学) 44件

言語学博士 2件
博士(言語学) 164件

仏教学博士 3件
博士(仏教学) 68件

歴史学博士 3件
博士(歴史学) 236件
博士(史学) 221件

心理学博士 12件 (-1)
博士(心理学) 761件

神学博士 34件 (+2)
博士(神学) 38件
博士(宗教学) 11件

政治学博士/国際政治学博士 57件 (+2)
博士(政治学) 284件
博士(国際政治学) 11件

経営学博士 157件 (-6)
博士(経営学) 1087件
博士(国際経営) 2件 (-11)
博士(国際経営学) 11件
博士(経営管理) 3件

社会学博士 180件 (+6)
博士(社会学) 839件

商学博士 470件
博士(商学) 892件

教育学博士 649件 (+88)
博士(教育学) 1755件

法学博士 1726件 (+435)
博士(法学) 2001件

経済学博士 1744件 (+171)
博士(経済学) 3380件

文学博士 2947件 (+324)
博士(文学) 7011件


[学術]

学術博士 1338件 (-18)
博士(学術) 9640件


[理工系]

水産学博士 531件 (-23)
博士(水産学) 898件

農学博士 14943件 (+531)
博士(農学) 15121件

理学博士 23885件 (+5104)
博士(理学) 24009件

工学博士 35482件 (+4223)
博士(工学) 59154件



[医薬関連]

栄養学博士 9件
博士(栄養学) 261件

保健学博士 333件 (-12)
博士(保健学) 1023件

獣医学博士 1233件 (+71)
博士(獣医学) 2210件

薬学博士 7338件 (+579)
博士(薬学) 8701件

歯学博士 11290件 (-658)
博士(歯学) 12888件

医学博士 143831件 (+33108)
博士(医学) 84096件


[情報、メディア系]

博士(情報学) 594件
博士(情報理工学) 248件
博士(経営情報学) 41件
博士(総合情報学) 6件
博士(環境情報学) 3件
博士(政策・メディア) 159件
博士(メディア学) 1件
博士(国際情報通信学) 66件
博士(社会情報学) 21件
博士(図書館情報学) 20件
博士(ソフトウェア情報学) 25件
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卒業論文,修士論文を書き始める前に読む本 2009 (2)

2009-07-20 | Education
 前の記事のつづき.


3.英語による理系学術論文の書き方の参考書.比較的新しいもの.社会科学系にも参考になる.

日本人研究者が間違えやすい英語科学論文の正しい書き方―アクセプトされるための論文の執筆から投稿・採択までの大切な実践ポイント

Ann M. Korner,瀬野 悍二

羊土社

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完璧!と言われる科学論文の書き方 筋道の通ったよみやすい文章作成のコツ

John Kirkman

丸善

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4. 英国,米国での大学院や博士課程についての参考書.研究の進め方,論文のまとめ方等については,留学していない日本の大学院生にも参考になる.

博士号への道―海外で学位をとるために

榊原 正幸

同文舘出版

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アメリカ大学院留学―学位取得への必携ガイダンス

ロバート・L. ピーターズ

アルク

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5. 米国の,コンサルタントや弁護士などの間で「定番」となっている参考書.

<考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

バーバラ ミント,グロービスマネジメントインスティテュート

ダイヤモンド社

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卒業論文,修士論文を書き始める前に読む本 2009 (1)

2009-07-20 | Education
 例年,この時期には,論文の書き方,まとめ方に関する参考書を紹介している.
 色々と異論はあるかもしれないが,個人的な好みと経験との合致の視点から,今年も「オススメ」のものを推薦する.


1.論文の考え方,まとめ方,書き方等の「定番」.コンパクトなもの.
最初の3冊は特にオススメのもの.
この6冊はどれも少しづつ視点が違うので,できれば,6冊とも目を通すことを勧める.

理科系の作文技術 (中公新書 (624))

木下 是雄

中央公論新社

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考える技術・書く技術 (講談社現代新書 327)

板坂 元

講談社

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入門・論文の書き方 (PHP新書 (074))

鷲田 小彌太

PHP研究所

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大学生の論文執筆法 (ちくま新書)

石原 千秋

筑摩書房

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勝つための論文の書き方 (文春新書)

鹿島 茂

文藝春秋

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論文のレトリック―わかりやすいまとめ方 (講談社学術文庫 (604))

沢田 昭夫

講談社

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2.社会科学系の研究のまとめ方,論文の書き方の「定番」.理工系でも参考になる.
大学院への進学を希望する卒論生,修士の学生は,以下の3冊とも手元におくことを強く勧める.

創造的論文の書き方

伊丹 敬之

有斐閣

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社会科学系大学院生のための研究の進め方―修士・博士論文を書くまえに

ダン レメニイ

同文舘出版

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評価される博士・修士卒業論文の書き方・考え方
>新堀 聡

同文舘出版

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 続きは,こちらに.
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講義 プログラミング 環境安全工学 補足 大学での学び方

2008-10-04 | Education
 どうも,最近は,大学2年生,あるいは,3年生の学生諸君の一部にも,「大学での勉強や研究」の意味や作法が身に付いていないような学生がいるようだ.


[大学とは,自ら学ぶ場所]
 大学は,基本的には,何かを「教えてもらう」場所というよりは,「自ら調べ,学び,考える」ための「トレーニングの場の提供」しているところであり,「自ら学ぶ」姿勢が最も重要である.
 理工系の学部では,将来,何らかの「専門技術」「専門知識」を売り物にした,エンジニアとして,あるいは,エンジニア達を使ってビジネスをするビジネスパーソンになるために,その最初の基礎となる,「知識」や「スキル」を,「自分の頭や体に蓄える」ために,学ぶのである.
 だれのためでもない.「自分の人生の将来」のための「基礎工事」である.自分に知識やスキルが身に付かなければ意味がない.そして,そのためには,自ら学ぶしかない.友人のノートのコピー等をもらって,期末試験はなんとかパスしたとしても,本質的には意味がない,まさに「本末転倒」である.自分で考えながら,講義を受け,ノートをとり,教科書や参考書を読むという「経験」こそが自分の中に「知識」をストックするのである.

 また,講義において,教員の話や,黒板やパワーポイントの画面を,ノートに取るのは,自分で,「考えながら,要点をまとめる」という行為が重要である.
 数学などで,なにかの証明や式の展開がポイントの場合には,黒板の文字をすべてを書き写すということが必要な場合もあるが,そのような場合以外は,要点をノートに記録して,あとで,教科書や参考書等を見直せば良いはずだ.そのための教科書,参考書である.

 これらの視点で,大学での,勉強の「姿勢」「考え方」「仕方」「作法」が身についていない学生には,以下の参考書を一読することを,おすすめする.
 # 社会科学系の学部生向けにかかれたものであるが,理工系の学生にも役に立つ内容である.

[高等教育シリーズ] 大学で勉強する方法

A.W.コーンハウザー

玉川大学出版部

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「知」の勉強術―大学時代に何を学ぶか (ワニのNEW新書)

鷲田 小彌太

ベストセラーズ

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[講義1回のお値段]
 毎年度,講義の冒頭で,説明しているが,理工系の大学では,入学金や設備費等を含めると学部の4年間だけでも,概ね400-500万円前後の学費と,大学に通学しての講義だけでなく,相当な時間を,投入しなければならない.

 もし,最小限の124単位分の履修で卒業したとしたとき,その1単位は,どれほどの学費にあたるかを,いつも意識しておいた方が良いだろう.
 例えば,仮に1単位が,3.5万円のとき,卒業まで124単位だとすると,総額は434万円である.普通の講義の場合,2単位が,半年の1コマであるから,半年1コマ7万円ということになる.半年は,最大で15回,実際には,祝日や大学のイベントなどがあるので,13-14回のことが多いと思う.仮に半年の1コマが14回の講義の場合,1回の講義に対応する学費は5000円となる.つまり,この例よりも多少学費の総額が安い場合でも,自分の都合で講義を1回さぼるだけで,4000-5000円程度損しているわけだ.さぼらなくても,講義の場で,そこでの「学び」に集中して自分の「頭」を使わなかった場合も,やはり4000-5000円損しているようなものだ.

 大学での講義は,音楽バンドの「ライブ」公演と似た性質がある.同じ教員,同じ科目でも,個々の講義は毎回,少しづつ違うし,聴き手の参加の姿勢,すなわち「どう体験するか」が重要なのだから「ライブ」の本番と似ている.(生えで体験しなくていいなら,CDでいいわけです.)チケット4000-5000円のライブが毎日,2-3コマあると考えてみれば,その1コマを無駄にする実感が少しは湧いてくるのではないだろうか?


[教科書,参考書は安い]
 ある専門分野を新しく学ぶ場合,どの専門分野でも,どの教科書や参考書に,どの用な順番で,目を通すべきかは非常に重要な問題である.
 講義の中で,複数の参考書を提示すると「教科書,参考書が高い」と嘆く学生がいるが,上記で概算した,講義1コマの値段にくらべると,通常の教科書1冊は比較的安価である.教員の側で,例示する参考書の5-10倍程度の本を購入して内容を精査した上で,「役に立つもの」を選んでいることも考え合わせると,講義の中で,「この講義を履修する者には必読」というわれたもの,「特に推薦する」といわれたものは,買って損はない内容のものである.


 「本は安い」という話題については,数年前の blog にも記事がある.
 2005-07-31 夏休み読書月刊 (1) 本は安い!
 2005-08-24 知識のフロー,ストック,そして,「本」は安い!
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訃報 CMU Randy Pausch ランディ パウシュ 教授 逝去

2008-07-27 | Education
 現在、全世界でベストセラーになっている「最後の授業」 The Last Lecture の著者、カーネギーメロン大学、コンビュータサイエンス学部教授で、バーチャルリアリティや3Dグラフィックス・プログラミング等の分野で多くの業績を残した、ランディ・パウシュ (Randy Pausch) 教授 が、かねてから治療中延命中だった、膵臓がんとその肝臓への転移による合併症のために、米国時間の2008/7/25朝、バージニア州チェスピーク(Chesapeake, Virginia)の自宅で、家族にみまもられて亡くなりました。47歳でした。
 カーネギーメロン大学の彼のWebサイトは、訃報の直後から、世界中からのアクセスのために、つながりずらい状況が続いています。


 ここに、パウシュ教授のご冥福を心からお祈りいたします。


 パウシュ教授は、2006年の8月に膵臓がんが発見され、手術、放射線、化学療法、等の治療をうけて一旦はある程度回復していましたが、2007年の8月に肝臓への転移が発見されて、半年の余命宣告を受けていました。
 その後、パウシュ教授は、2007/9/18 カーネギーメロン大学で、とてもすばらしい「最後の講義」(日本では、通常「最終講義」といわれることが多い。)を行いました。
 通常の「最終講義」は、その大学を引退などで離れる教授が行うものであって、「死を目前にした教授の最後の講義」というわけではありません。しかし、パウシュ教授の場合には、まさに、本当に「最後の講義」であり、「子供の頃の夢をいかに実現するか」を一つの表向きのテーマとしたもので、人生について考えさせられる、非常に感動的な内容でした。
 その内容は、「最後の講義」の模様は、ビデオストリーミングでインターネット上で公開され数百万の人々がその講義を聞きました。その内容は、さらに、DVD付き書籍となって、世界中でベストセラーとなっています。
 
 
 また、その後、パウシュ教授は、今年のカーネギーメロン大学の卒業式(2008/5/18)でとてもすばらしい式辞を述べ、その様子もインターネット上で公開されています。


 パウシュ教授の「最後の授業」を、まだ読んでいない方は、是非ご覧ください。


最後の授業 ぼくの命があるうちに DVD付き版

ランディ パウシュ, ジェフリー ザスロー

ランダムハウス講談社

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※ 2008/8/2 カテゴリを直しました.
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卒業論文,修士論文を書き始める前に読む本

2008-06-15 | Education
 大学4年生は,そろそろ,卒業論文のための作業が本格化し始める時期であろう.

 卒業論文は,実験のレポートとは異なり,その研究内容も重要だが,「学術論文」としての体裁,構造をもっていななければならない.
 
 論文の書き方,作法(さほう)については,非常に多くの参考書があるが,いくつか,個人的な好みで「オススメ」のものを推薦しておこう.


 最初の「理科系の作文技術」は,日本語で,論理的な文章,特に理工系の学術論文や報告書を執筆しようとする場合に,必読書と言えるものである.
 筆者の木下是雄 先生は,元学習院大学学長の物理学者.

 次の3冊は,それぞれ少し視点が違うが,わかりやすい文章で,入門者向きである.人文系の先生によるものなので,理工系では参考にならないと考える人もいるかもしれないが,決してそんなことはない.理工系の場合でも色々と参考になる.
 筆者は,それぞれ,札幌大学教授の鷲田 小彌太 先生(哲学),早稲田大学教授の石原 千秋 先生(近代文学),明治大学教授(前共立女子大学教授)の鹿島 茂 先生(フランス文学).

 5冊目の「創造的論文の書き方」は,社会科学の分野の大学院での論文の書き方の指南書であるが,これも「研究分野に関わらず参考になるノウハウ満載」である.
 筆者は,一橋大学名誉教授,東京理科大学教授の伊丹 敬之 先生(経営学)
 


理科系の作文技術 (中公新書 (624))

木下 是雄

中央公論新社

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入門・論文の書き方 (PHP新書 (074))

鷲田 小彌太

PHP研究所

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大学生の論文執筆法 (ちくま新書)

石原 千秋

筑摩書房

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勝つための論文の書き方 (文春新書)

鹿島 茂

文藝春秋

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創造的論文の書き方

伊丹 敬之

有斐閣

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※知り合いの先生からコメントがありましたので,紹介の順番を入れ替えました.
 筆者についての記述を追記しました.2008/6/16
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全盲・全ろうの福島 智 準教授に博士号授与

2008-06-09 | Education
 以前、2005/6/27の記事で紹介した、東京大学の福島 智 准教授が、博士号を得たことがあちこちで、報じられている。

 福島先生は、9歳で失明し、18歳で聴力も失いながら、盲ろう者として、日本で初めて大学(東京都立大)、大学院に進学し、現在は、東京大学で、障害児教育やバリアフリーについて研究している。

 健常者であっても、博士号を得るのは、相当の研究と知的集中力が必要となるが、視聴覚に障害をもっての博士論文レベルの研究は想像を絶するものがある。
 また、今回の福島先生の博士号取得は、本人の努力はもちろんだが、それだけではなく、彼の学習/研究を支援してきた、多くのボランティアを含む周囲のサポート体制の力も示しているものと思う。

 学術分野の専門家の世界では、博士号は一種の「免許皆伝」のようなものである。博士号を得た福島先生の今後の活動が、障害者、特に視聴覚障害者のコミュニケーション研究を、これまで以上に推進することを多いに期待したい。


 全盲・全ろうの福島氏に博士号、11日に東大で授与式(読売新聞) - goo ニュース

 読売新聞
 朝日新聞
 Gaijinpot.com
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春の読書ガイド 科学の基礎の復習

2008-04-27 | Education
 最近は,高校のカリキュラムや指導方針が変わったり大学の入試システムが色々と多様化したりしているので,大学のある専攻分野に必須な学科分野について,高校までに十分に履修していなくても,入学できてしまって,大学に入学してから学生本人が苦労するということも少なからずあるらしい.
 また,高校のとににはちゃんと勉強したはずのある分野が,実は文科省によって昔よりも縮小されたカリキュラムになっていたために,大学で必要としている基礎的な概念の一部を習っていなかったということもあるようだ.

 例えば,殆どの「工学部」の専攻分野では,物理,特に,古典的な力学,熱,電磁儀学,エネルギー等の知識が不可欠であるし,何らかのエネルギーに関する専攻分野では,化学の知識も必要である.
 また,環境に関連する専攻分野では,化学だけでなく,生物の知識も必要であろう.1-2年の一般教養レベルの科目では特に,基本的な概念の一部の理解が不十分でも,ちゃんと出席していればなんとか単位は取得できたかもしれないが,専門科目となると,そうはいかない場合も多い.

 大学での各専攻分野で学ぶために必要な,物理,化学,生物等の知識は,いわゆる「一発勝負」の試験のための数式等の「暗記」にたよるようなものではなくて,むしろ,個々の現象や反応あるいは法則等についての,概念の積み重ねとそれらに対する,自分なりの総合的なイメージや直感的な理解であると思う.


 その意味で,何らかの理工系分野で学んでいる大学生諸君,あるいは理工系ではないが,何らか技術/科学と連携するような学際的な分野で学んでいる大学生諸君で,高校時代の,物理,化学,生物等についての理解に不安がある場合には,早い時期に,概念レベルから自学自習し,復習をすると先の勉強がとても楽になるはずだ.


 以下に挙げる,講談社のブルーバックスのシリーズは,どれも比較的新しい本で,コンパクトによくまとまっている.

新しい高校物理の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス)
山本 明利,左巻 健男
講談社

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新しい高校化学の教科書
左巻 健男
講談社

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新しい高校生物の教科書 (ブルーバックス)
栃内 新,左巻 健男
講談社

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 ※知人の東大の先生が,このblogをご自身のblogの中で紹介して「地学がないのは問題だあ」とのコメントがありましたが,実はちゃんと「地学」もあります.地球物理,地球環境系の分野を専攻の諸君はこちがも参考にどうぞ.(2008/4/30 追記)
新しい高校地学の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス)
杵島 正洋,松本 直記,左巻 健男
講談社

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 また,上記のような高校レベルの解説書をみても,まだ理解しずらい部分がある場合には,中学レベルの解説書に立ち返ってみるのも良いだろう.

 
発展コラム式中学理科の教科書 第1分野 (1) (ブルーバックス 1591)

講談社

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発展コラム式中学理科の教科書 第2分野 (2) (ブルーバックス 1592)

講談社

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 この2冊はイラストや図表が豊富で,読み物としても面白い.





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おすすめ読書ガイド 大学/大学院の新入生諸君へ

2008-04-12 | Education
 この時期、大学や大学院の新入生になった諸君は、色々な意味で期待と不安を抱えて、何らかの「道しるべ」が必要なことが多いだろう。

 また、これから、技術系の仕事で、あるいは国際的な仕事で、「専門家」を目指すためには(個々の専門分野の資格も重要だが)、大学院の修士課程修了すなわち修士の学位の取得は、殆ど「必須」と考えた方が良いだろう。

 以下に挙げる本は、大学でや大学院での勉強の仕方、あるいは、プロや専門家と言われる職業を目指す人への参考書として、広くおすすめできるものである。



大学での勉強の仕方がまだ定まっていない君へ
「知」の勉強術―大学時代に何を学ぶか

鷲田 小彌太

ベストセラーズ

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大学院進学を考えている君へ
大学院のすすめ―進学を希望する人のための研究生活マニュアル

大槻 義彦

東洋経済新報社

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専門家やプロの「考え方」を身につけたい君へ
答えが見つかるまで考え抜く技術 (サンマーク文庫 G- 104)

表 三郎

サンマーク出版

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素人のように考え、玄人として実行する―問題解決のメタ技術 (PHP文庫)

金出 武雄

PHP研究所

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プロのエンジニアを目指す君へ
これからの技術者―世界に羽ばたくプロを目指して

大橋 秀雄

オーム社

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世界で通用するプロを目指す君へ
世界級キャリアのつくり方―20代、30代からの“国際派”プロフェッショナルのすすめ

黒川 清,石倉 洋子

東洋経済新報社

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伝統とゆとりある教育と研究

2008-03-16 | Education
 本書は,明治大学経営学部阿部悦生 先生が,1992年から1993年にかけてイギリスのケンブリッジ大学に研究留学していたときに,見聞きしたことをまとめたエッセイである.

 すでに,15年前のことなので,現在では様子がちがっている部分もあるともわれるが,大学とカレッジの組織関係,教員や学生の生活,日常のくらし,英語,研究,遊びなど,様々なことが生き生きと述べられている.
 特に,大学とカレッジの組織の多重構造や教員との関係については,詳しく説明されている.また,教員の階層や呼称,食事の作法などについても詳しく述べられている.
 
 様々な場面で,善くも悪くも,依然として,英国が伝統を重んじ,階級的な風習の強い社会であることが改めて感じられた.また,英国の生活や大学には,日本にはない「ゆとり」が感じられた.
 私は,英国には行ったことがないし,海外の大学の事情については,直接にはわずかに米国等の事例を知っているだけなので,全体的に色々と勉強になった.


 英国の大学へ留学を考えている方,あるいは,大学の運営や教育にあたっている方で,日本の大学の現状に問題を感じている方に,オススメの一冊.


目次

 第1章 ケンブリッジ大学とカレッジ
 第2章 フェローと学生
 第3章 ケンブリッジでの暮らし
 第4章 英会話の難しさ
 第5章 研究三昧
 第6章 ケンブリッジでの遊び


ケンブリッジのカレッジ・ライフ―大学町に生きる人々 (中公新書)
安部 悦生
中央公論社

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谷沢永一 先生の「運を引き寄せる十の心得」

2008-01-22 | Education
 札幌大学鷲田小彌太 先生が,色々な著書の中で,面識のなかった谷沢先生が,駆け出しの自分を出版社を紹介してくれたこと,専門は異なるが学者として師事していることなどを,書かれているので,名前だけは覚えていた.
 そのため,このごろ,谷沢先生の著作を店頭でみかけると,何となく気になって購入したりしていた.この本も,今月新発売の新書として平済みになっていたのを見つけて購入したものだ.
 
 本書は,タイトルでは「運を引き寄せる十の心得」となっているが,内容的には,筆者である関西大学名誉教授,書誌学者,近代日本文学研究家,文芸評論家である谷沢永一 先生の,半生記的な本である.
 
 関西大学での色々なこと,他の大学の先生との色々なこと,国文学系の学会での色々なことを,出版社とのやり取り等,具体例としてとりあげて,「自分は運が良かった」,「色々な先生のお世話になった」.「運を生かすためには準備や努力も必要」,「色々な人のお世話もした」,「根回しは重要」,「嫉妬は怖い」などのことについて,まとめている.


 元関西大学学長である,廣瀬捨三 先生に関する記述は,おそらく,学内では「公然の秘密」だったのだろうが,廣瀬先生がなくなってから,すでに6年もたったので,もう「時効」ということで解禁されたのだろうか?


 谷沢先生自身,あるいは,学者,大学,学会,出版社等という世界について興味のある方に広くオススメの一冊.笑いどころも満載.


運を引き寄せる十の心得 (ベスト新書 173)
谷沢 永一
ベストセラーズ

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